【大アルカナ】9番・隠者〘逆位置〙
ルナは考えた…
暗闇の中…
右前脚に持つランプの灯りを
ジッと見つめ…
《わからない
わからない
あたしはどうすれば良いのか…
あたしの願いは
【猫も人も関係なく
相手を思いやりのある
親友のような関係】
でもそう願ってるのは
あたしだけなのかしら…
リナも同じように思ってくれてるはず!!
いくら言葉が通じても
心の中までは読めないし
わからない
だったら
相手に自分の気持ちを
判るように
伝えるしかない
自己流で!
でも上手く出来るかしら?
リナは全然あたしの気持ちを
わかってくれないし…
他の猫も同じなのかしら?
あたしみたいにお家のある猫だけじゃないものね…》とルナは更に考え込んだ…
『……したの?ルナ?』
リナは心配そうに
苦しそうに何やら
ゴニョニョと寝言を言ってるルナに
声をかけた
『あっ!リナおはよう!』
『おはようって、もうお昼よ。
私が出かけた後も
ずっと寝てたんでしょ!?
最近はパトロールの時間も
短くなったみたいだし…』と
リナからの小言にあたしは
小さなため息をついて
両前脚を前に出し
身体を弓なりに反らせて
ストレッチをした
その後は
爪のお手入れと
毛並みのお手入れをしながら
《リナこそ、最近はブラッシングも
前より雑になったし
時間も短くなったじゃない》と
心の中で文句を言いながら
念入りに毛並みのお手入れをした
『ルナ、聞いてるの?
私は猫じゃないから
詳しくはパトロールの担当とか知らないけど…』と
またリナのお説教が始まったので
ルナはあからさまな
大きなため息をついて
部屋から出て行った
『パトロール行ってくるわ…』