【大アルカナ】7番・戦車〘逆位置〙
何だか聞き覚えのある声だった。
その声はさっき走り去って行った戦車に
向って言ってるようだった。
『急いでいるのは判るけど
ちゃん周りを見なさい。
ほら、前を見て!!
もう少し
落ち着きなさい。』
ルナはだまって戦車の
動きとどこからか聴こえてくる謎の声を
見聞きしていた。
《やっぱり!あの声は
ミーコさんの声に似てるわ。
じゃあ、あの3匹の猫達は
もしかして……》
あたしは、さっき目の前を
走り去って行ったはずの戦車を見て思った。
《『急げ』とか言ってたけど
さっきから同じ場所を行ったり来たりと
走り回ってるだけみたい
それに、前の白猫ちゃんと黒猫ちゃんも
周りを見てないからか
たまに2匹がぶつかってるし…あ〜、また!!
ミーコさん?が注意するのも
わかるわね。ニョフフ》と
ルナは笑った。
《あたしの夢だけど
夢の中でもミーコさん一家が
仲良く出てくるのね。
それにしても、
さっきの言葉は何だったのかしら……》と
思った所で目が覚めた。
目が覚めて納得!!
『リナが帰ってくる前に
急がなきゃ!!』と
ルナはパトロールで起きた嫌な事を
思い出し部屋中を走り回って
いろんな物を
倒したりしたままで寝てしまってたみたいだった。