【大アルカナ】5番・法王〘逆位置〙
あたしは目の前で固まってしまった
法王さんを
暫く見ていると
どこからともなく声が聞こえた
あたしは辺りをキョロキョロと
見渡したが姿は無く
声だけが聞こえてくる。
声の主は
さっきまで話しをしていた法王だった。
あたしがどこからともなく
聞こえる声に向って
更に質問をしようとすると
『猫も人の言葉を理解する。
だからと言って
それが何になると言うのだ!?
全ての猫が人と仲良くなりたいと
思ってると思っておるのか?』
あたしは声の主に言った
『人の言葉を理解できたら
あたし達ネコが思ってる事も
上手く伝えられるかも知れない。
それに、人と仲良くなりたいと思ってる
猫はたくさん居るはずです!!
《少なくとも、あたしやあたしの周りの猫達は》』と
『まぁ、頑張ってみなさい。
その為に完成した【金の缶詰】も
あるみたいですからね。』
とだけ言って声は聞こえなくなった。
《絶対にあたしとリナのような
友達以上の関係になりたいと
思ってる猫は絶対にたくさんいる!!》
あたしが心の中で呟いていたら
遠くからリナの声が聴こえてきて…
『あれ?ルナ何か言ってる?
寝言?猫でも寝言を言うの?
あっ!スマホ、スマホ…』と言ってるリナに
『どうしたの?リナ?スマホって?』と
まだ少し寝ぼけてるルナにリナは
『あ〜、ルナ起きちゃった〜。』と
残念っとばかりに言ったので
『ルナ、あたしが起きたらダメなの?』と
率直にな質問をすると
『ん?そんな事ないよ 笑
ちょっと、寝てるはずのルナが
ゴニョゴニョと何か言ってたから…笑』と
リナは笑って応えた
あたしは
『失礼ね!
あたしは、寝言なんて言わないわよ!』と
そっぽを向いて座ると
自分の身体の毛並みのお手入れをした。
嬉しさをごまかすかのように…