【大アルカナ】5番・法王〘正位置〙
あたしはまたリナの【タロットカード】が
あるテーブルの前に行き
その中の1枚を見て
《あの猫》に似ていると思っていると
だんだん眠たくなってきて……
あたしが目を開けるとそこには
2本の柱があり
その柱にはユリの花の彫刻があった
そのあいだにソラさんに似た猫が
赤い服を着てい
頭には3重の金色の冠
左前脚には3重の十字の杖を持って
石で出来たイスに座っていた。
ソラさんに似た猫の足元には
2個の鍵があり
そして
2匹の猫がソラさんに似た猫に
頭を下げていた。
あたしは暫くソラさんに似た猫を見ていると
『そこのお嬢さん。どうされたんですか?
私で良ければ
お話しを聞きますよ。』と
ルナに向って言った。
あたしは
『あの〜、ソラさん…じゃない…ですよ…ね?』と
またこの間のように叱られたら……と思い
恐る恐るソラさん似の猫に訊ねると
『私は法王です。
ソラと言う名前ではありません。
お嬢さんのお名前は何ですか?
良ければ聞かせていただけますか?』
『あたしの名前はルナです。
法王さんはお名前は無いんですか?』と
ルナが質問すると
『私は気づいた時から
【名前】というものは無かった。
そういえば、私に何か
質問があったのでは?』と法王に促され
『そうだったわ。
あの、どうして人間は
あたし達ネコの言葉が判らないんでしょうか?
あたし達だいたいのネコは
人の言葉を理解出来るのに…』と質問した。
すると法王から返ってきた言葉は
『……ん〜〜、難しい質問だね。
たしかに人間はネコの言葉が判らない。
でも、中にはネコの言葉を理解する人も居る。
まだまだ、調べないと判らない事だね………』と
言って法王さんは口を閉ざし
固まってしまった。
『あ〜ぁ、、またこのパターンね』