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PC

PC。つまりパソコン。もはや俺たち現代人の必須アイテムになりつつある。

よくわからんがいろいろできる。阿部鬼もできる。どうなってるのかよくわからんが。


俺ら無楽部の部室にも5台ある。・・・マジか。

達也のおかげなんだが。


しっかしこいつがなぜか動かない。よくわからんが。


スタートボタンを押してもなにも起こらない。家のやつは光ったりウィィィィンって音がしたりするのに。・・・よくわからんが。


これはあれだ。達也に文句を言わなければ。




顔を上げると達也が悠々とパソコンを使っている。


「達也ー」


「なんだよ龍斗。宿題は自分でやれよ」


「ちげーよ。パソコン動かねーよ。よくわからんけども」


「当たり前じゃないか。模型だから」



「は?」


「いやだからそのパソコンは模型なんだよ」


「え?なんで?」


「だって龍斗模型好きじゃん」


「はあ!?まさか俺のだけ?」


「そだよ」


「じゃあそこの由香のは?」


「使える。計算機だけ」


「なんでだ!」


「ちなみに香澄のはお絵かきソフトだけ使える」


「なんでだ!」


「で、僕のはインターネットとかいろいろ使える」


「だからなんでだあーーー!」





「いやね、君。いくら金持ちでもね?5台もインターネットつなげれるわけないしね?」



「じゃあなんで模型とか計算機だけとか?作ったんだよ!あと自分で金持ちとか言うな!」


「んーと、見栄え?」


「言い切った!」


「まあ1台部室にあるだけでもいいじゃないか。っつーか今まで気づかなかったのか」


「なんだよ!お前今の発言でお前の用意したすべての物は信用を失ったぞ!・・・冷蔵庫は大丈夫か?」


「上に氷を入れて冷やすタイプだ」


「レトロだ!だからたまに冷えてなかったのか!」


「コンセントついてない時点で気づけよ」



「それじゃソファーは!?」


「牛乳パックで作ったのにシーツを何枚かかけたやつだ」


「無駄にエコだ!だから不自然に硬かったのか!」


「それ気づかないのもすごいぞ」



「そ、それならあの本を入れてる棚は?」


「僕の手作りだ」


「またエコだ!どうりでところどころ歪んでるのか!俺が作ったほうが格段に上手く作れるぞ!」


「失礼な奴だな」





「なんだお前。結局極力金使ってないじゃんか!どんだけエコな暮らしをしてるんだ!貧乏浪人生か!いや浪人生でも氷の冷蔵庫とか使わないだろうけど!」


「いやね、君?お金があるからってね?使えばなくなるわけでね?よーく考えよ?お金は大事だよ?」


「さっきから思ってたがなんで上から目線なんだ!」


「まったく。みんなからやれお金持ちだとかやれボンボンだとかやれお金持ちだとか言われるけどさ。そんな湯水のごとくお金を使うわけないでしょうが」


「そしてなんでさっきから悠々とネットサーフィンしながら話してんだ!」



「最近の若者たちはみためばかりに騙されすぎである。もっと本質を見る努力をするべきだ」


「うるさい!お前も若者だ!っつーか何読んでんだ!」


「最近話題の評論家、見溜重蔵さんの意見だ」


「まんまか!つーか・・・え?みためじゅうぞうって・・・言ってることと名前合ってねーじゃねーか」


「それはしょうがない。不可抗力だ」


「なんだよ不可抗力流行ってんのか!」




「あ、その模型壊れてるから直しといて」


「だから!!」



なんでだ!!!!





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