対談1:勇者の資質
「はい、ということで今回は【勇者が正義に生きるなんて誰が決めた?】の主人公、レオン・アントニウスさんに来て頂きました!」
「お久しぶりです、作者さん。」
「どこかで会ってましたか?」
「結構前に活動報告でお会いしました。」
「ああ、そう言えばそんなことありましたね。確か魔法解説を投稿した後でしたね。」
「あの時何で俺らに予告を丸投げしたんですか?」
「少々気分が悪くてですね。PC画面を向くのが大変だったんです。」
「…………」
「何ですか、その汚物か大魔王を見るような目は。私はあなたにそんな目をされるようなことをした覚えはないんですが。」
「投稿作品の登場人物に作品紹介丸投げしておいてそういうことを言うんですね。」
「報酬は既にお渡ししましたよね? ちゃんと第2部分を投稿したじゃないですか。あなたが本物だっていうことも証明しましたし。」
「あの後滞ってますけど。」
「第3部分も投稿しましたけど。」
「その後どうするんですか? 俺が自己犠牲やめたって、続きが無いと意味無いでしょう?」
「それは私に文句を言われても困ります。私が勇者の続きを書けないのはどこかのダンジョンマスターのせいですから。文句なら『り』で始まって『く』で終わるディックさんに言ってください。」
「他作品の主人公に責任を擦り付けるんですか?」
「あの人は私の意思と関係なく好き勝手やってますから。私は擦り付けている訳ではなく、責任を負うべき人間を示しただけです。それに、あなたが第3部分でメルーさんを呼んだりするから続きが書き辛いんじゃないですか。それより、お呼びしたのは聞きたいことがあったからなので、質問させて頂きます。」
「バッサリ話を切りますね。」
「強引さも必要ですから。ではズバリ聞きますが、勇者の資質とは一体何でしょう?」
「勇者の資質、ですか? そんなものないと思いますよ。俺は勇者として生まれ、勇者として育てられ、勇者として生き、勇者として死に、勇者として生き返りましたからそんなこと考えたこともないですし。」
「強いて言うなら何かないですか?」
「んー……誠実さ、ですかね。」
「ほう。強さとかではないんですか?」
「強いだけじゃ意味無いんですよ。強けりゃいいんだったら、獣だってドラゴンだって勇者ってことになります。」
「成程。確かにそれは言えていますね。」
「グレンさんは勇者になれないってことです。」
「ほう、それは私が虚言癖がある、と言っているようなものですね。」
「虚言癖とまでは言いませんけど、よく嘘吐いてそうじゃないですか。」
「顔で判断するのはやめて頂きたいですね。そもそも、私はあなたを生み出した存在ですし、虚偽を書くなんて文章を書く者としてあるまじき……」
「後ろ暗い人は言い訳する時文章が執拗に長くなるんですよね。俺は知ってますよ。」
「全く、これだから聡いイケメンは困るんですよ……リア充爆発しろ……」
「ん? 何か言いました?」
「いえ。空耳じゃないですか?」
「どうせ俺を罵ったんでしょう? で、その瞬間を俺には聞こえないようにした。違います?」
「……とりあえず、あなたとの対話がリチャードとする以上に面倒臭いということだけは分かりました。今回はお越しくださりありがとうございませんでした。私の用件は済んだのでさっさと帰りやがれでございます。」
「最後に1個聞きたいことがあるんですけど。」
「何ですか?」
「俺はニーナと【???????】か?」
「ネタバレになるのでそこは秘匿します。それに、どうせわかってるでしょう?」
「分からないから聞いてるんですよ。」
「そのうち本編で分かりますよ。あなたは自己犠牲をやめたんだから、悠々自適に過ごしてください。」
「……何か釈然としませんが、分かりました。俺としても色々行動したいんで、失礼します。」
「はい、ありがとうございませんでした。またのお越しは永久にお待ちいたしません。」
第1回対談終了。