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暗黒騎士物語(なろう版)  作者: 根崎タケル
第7章 砂漠の獣神
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獣の饗宴

◆黒髪の賢者チユキ


「ああ~♪大いなるジプシール♪偉大なる獅子に治められし黄金の地よ♪永遠に輝き世界を照す♪」


 可愛らしい猫人の踊り娘達が踊る。

 シャランシャランと手を動かすと鈴の付いた黄金の飾りがチリンチリンと可愛らしく鳴る。

 山羊人が弦楽器や笛を吹き、楽しげに音楽を奏でる。


「さあ、皆の者。前祝じゃ。存分に飲んで食べるがよいぞ」


 女王であるセクメトラが麦酒エールを片手に言うと獣神達から歓声が上がる。

 スフィンクスの女官達が猫人の侍女に指示を出し、酒と料理が次々に運ばれる。

 目の前には沢山の酒と肉料理が並べられている。

 ヒヒのような猿人の料理人が丸焼きにした牛を切り分けて、高位である獣神達に分けている。

 他にもパン粉を付けた後で果実油で揚げた豚のバラ肉のカツレツに肩肉の煮物。

 岩塩を振りかけた羊肉の串焼き。鹿肉のロースト。兎肉と野菜のスープ。魚醤に付け込んだ鶏肉の照り焼き等の豪勢な料理が並んでいる。


「すごい御馳走だな。チユキ」


 隣にいるレイジが驚いた表情で言う。


「ええ……そうね」


 レイジの言う通り、すごい御馳走だ。

 そう言えば神族の饗宴に参加するのは初めてである。

 一応レーナが神殿で宴を催してくれる事はあったが、ここまでがっつりでは無かった。

 それにしても、どれも美味しそうだ。

 野菜もあるが、獅子の女王が主催するだけに肉料理の割合が多い。

 獣神達が肉を頬張り、別の肉の食べる合間に酒で口の中の肉汁と脂を洗い流す。

 こんな食事を続けていたら痛風待った無しだろう。

 もっとも、この世界に痛風が有るのか知らない。

 さて、私も御馳走を食べよう。

 魚醤と蜂蜜を付けて焼いた牛肉を食べると、熱い肉汁が口の中に広がる。

 この世界では羊肉が一般的で牛肉を食べる事は少ない。

 牛は農耕用に使われるからだ。

 食べる時は歳を取り働けなくなった後である。

 しかし、そのような牛肉は硬くて、あまり美味しくない。

 だけど、今食べている牛肉は柔らかくて、とても美味しい。

 さすが、神族が食べるために用意された牛肉だ。

 私はハグハグと牛肉を食べる。とても満足だ。

 他のお肉も美味しいかもしれない。

 私は様々な肉料理を眺める。

 ちょっと心配だったけど人肉は無い。

 昔は人間も食べていたらしい。

 しかし、ある時、女王セクメトラは夫であるヘイボス神から人間が作った赤い麦酒エールを飲ませられて考えを変えた。

 こんなに美味しい飲み物を作る知恵と能力があるのなら食べるのをやめよう。そう思ったらしいのだ。

 以後セクメトラは何かを作り出す知恵ある生き者を食べるのをやめた。

 それは眷属であるスフィンクス達も同じである。

 スフィンクスが謎を解けなければ食べるという逸話もここから来ているらしい。


「ふふふ、貴方達、飲んでるかしら?」


 私達のいる所に誰かが来る。


「ブルウルさん?」


 蠍の女神ブルウルだ。


「ブルウルで良いわ。そのかわり私も貴方をチユキと呼ばせてもらうわ。それにしても、イシュティアはいないみたいね?一緒にはいないの?」


「イシュティアなら、お姫様に連れられて行ったよ」


 レイジの言う通り、宴の始まる直前にイシュティアはセクメトラの娘であるネルに連れて行かれた。

 理由はわからない。


「ネル王女が?珍しいわね。まあ良いわ。新ためて挨拶するわね。光の勇者レイジに黒髪の賢者チユキ。ブルウルよ。さっきは御免なさいね。私は毒をあげても良かったのだけど、盟主が貴方にピラミッドを取り戻させるみたいだったからね」


 やはり、そうかブルウルはセクメトラの意図を知っていたようだ。


「別に構わないさ。例え、ただで毒を貰っても、そちらが大変な時に、はい、さよならは出来ないからな」


「そう、それなら、良かったわ」


 ブルウルがほっとした表情を見せる。


「それよりも、美味い酒を教えてくれないか?色々とありすぎてどれから飲もうか迷ってしまうよ。どれが美味しいか教えてくれるかい?」


 そう言って、並べられたお酒を指差す。

 レイジの言う通り、料理だけでなくお酒の種類も豊富だ。

 迷ってしまうだろう。

 獅子の女王セクメトラはお酒が大好きらしい。

 ジプシールで作る以外にも世界中から様々なお酒を輸入していると聞く。

 ちなみ、一般的に飲まれているのは麦酒エールだ。

 実はこの世界でも居酒屋に入ったら、とりあえず麦酒エールと言ったりするらしい。

 しかし、ジプシールは麦の産地であり、すでにここに来るまでに特産の麦酒エールは充分に味わった。

 他のお酒も飲んでみたい。

 候補としては葡萄酒ワイン蜂蜜酒ミードやナツメヤシ酒がある。


「そうね。なら私のとっておきを教えて上げる」


 ブルウルはそう言うと猫人の侍女に何かを伝える。

 少し間をおいて侍女は水晶の杯に入った薄い黄色い飲み物を三つ持って来る。


「へえ、初めて見るお酒ね。何て言うの?」


「これは、蜜葦を原料にした命の水を中心に葡萄酒の命の水を少量と甘酸っぱい果実の汁を混ぜたお酒よ。私が好んで飲むので蠍と呼ばれているわ。さあ飲んでみて」


 ブルウルが説明する。

 蜜葦というのはサトウキビの事である。

 この世界にもサトウキビがあり、一般的に蜜葦と呼ばれている。

 サトウキビがあるので、この世界にも砂糖は存在する。

 そして、命の水とは蒸留酒の事だ。

 それに、色々と混ぜたという事は、このお酒はカクテルという事である。

 私とレイジは水晶の杯を受け取りカクテルを飲む。


「あっ、美味しい」


 一口飲み、ほんのり甘酢っぱく、口当たりが優しい、女性が好みそうなお酒だ。


「確かに美味しいな。ありがとうブルウル。美味しいお酒を教えてくれて」


 レイジがお礼を言うとブルウルの顔が少し紅くなる。

 やっぱり、面食いだ。


「それにしても貴方達が来てくれて助かったわ。王子を戦場に向かわせるのは危険だし、軍神のイスデスだけじゃ不安だもの」


 ブルウルがカクテルを手にレイジを見つめる。


「他の男神達も頼りにならない、そんな時に貴方が現れた。正に勇者ね。しかも、すごく良い男と来ている。ほら、ここの女神や女官達が貴方を見ているわよ」


 そう言えば、ここにいる女性達がレイジを見ているような気がする。

 ブルウルと同じように声を掛ける機会を狙っているみたいだ。


「王子のいる前では言えないけど、イシュティアが狙うわけだわ」


 ブルウルが首を振りながら答える。


「私がどうしたというのですかな?ブルウル殿」


 横から声を掛けられる。

 噂をすれば影。

 やって来たのはハルセスだ。

 後ろには彼の愛妾であるスフィンクス達と彼の眷属であるハヤブサ頭の鳥人バードマンを連れている。


「王子?いえ、別に何でもないですよ」


 突然ハルセスが現れたのでブルウルは慌てる。

 さすがに母親が別の男を狙っていたら穏やかではいられないだろう。


「何か用かい?王子様?」


 レイジが茶化すように言う。


「ふん。お前に用などない。このハルセスが合いに来たのは、そなただ」


 そう言うとハルセスは私の前に立つ。


「えっ?私?」


「再びお会い出来て嬉しく思ぞ。姫君」


 ハルセスは私に穏やかな笑みを浮かべる。


「い、いや。そんな姫君だなんて……」


 顔が赤くなるのを感じる。

 ハルセスは翼のある獅子と人の姿を重ねた姿をしているが、どちらかといえば人間寄りである。

 そして、イシュティアに似て美形だ。

 その美形が私を見つめるのでドキドキしてしまう。


「ふふ、前に見た時と違い。美しく着飾ったそなたを姫君と呼ばずして何と呼ぶ」


 今の私の服装はいつものローブ姿ではない。

 少し、露出の多い、ジプシール風のドレスだ。

 豪奢な衣装を好むイシュティアから借りたので、確かにお姫様っぽい格好だろう。


「ふっ、そなたと再び出会ってから目が離せぬ。どうだ、このハルセスの元に来ないか」


 ハルセスが顔を寄せて来る。

 しかし、レイジが手で遮る。


「王子。人の仲間を勧誘するのはやめてもらえないか。君には後ろの彼女達がいるだろう」


 レイジが無理やり私とハルセスの間に入ると後ろのスフィンクスを指差す。


「邪魔をするというのか貴様。この黒髪の娘こそ知識の女神。ぜひともジプシールに迎えたい」


「悪いがそういうわけにはいかないな。チユキは俺の知識の女神なんでね。渡すわけにはいかないな」


 レイジが不適な笑みを浮かべる。


「やはり、貴様とは戦う運命にあるようだな。前のようにたやすくやられるとは思うでないぞ」


「ふっ、何度でも倒してやろう」


 レイジとハルセスが睨み合う。

 やばい、争いが始まりそうだ。

 私はセクメトラを見る。

 レイジなら私が止められるが、ハルセスはセクメトラで無ければとめられないような気がする。

 セクメトラがこちらに気付いてやってくる。

 良かった止めてくれるみたいだ。


「ほう?黒髪の賢者をめぐり争っておるのか?良いぞ!!ハルセス!!危なくなったら止めてやる!!双方とも存分にやるが良いぞ!!」


 駄目だった!!

 セクメトラは喧嘩そのものを止めるつもりはないようだ。

 周りにいた者達がレイジとハルセスから離れていく。


「盟主が止めないなら、私もやる事はないわね。さあチユキ。下がるわよ」


「ちょっと?!ブルウル」


 私はブルウルに引っ張られる。

 これは!!まずい何とかしないと!!


「あら?何をやっているのかしら?」


 外野からイシュティアの声。

 ようやく戻って来たみたいだ。

 しかし、お祭り好きのイシュティアが戻って来ても事態は変わらないだろう。

 私を含め、その場にいた全員がイシュティアの方を見る。


「「「「えっ?」」」」


 全員の驚く声。

 イシュティアを見て驚いているのではない。

 イシュティアが連れている一人の少女を見て驚いているのだ。

 イシュティアはその少女の手を取り、レイジ達の方へと向かって行く。

 その場に、いる者達全員が少女に注目する。

 なぜなら少女が、とても綺麗だからだ。

 かく言う私も女の子から目が離せない。

 ジプシールの風の衣装に黄金の飾り、蒼黒い長い髪には黄金のハヤブサの髪飾り。

 背が低く、ホッソリとしているが出る所は出ている。

 胸がかなり大きい。私よりも大きいのではないだろうか?

 イシュティアやレーナに比べると小さいが、それは比べる相手が悪いといえる。

 彼女は露出が多い服を着ているので肌の白さが良くわかる。

 イシュティアと同じく、胸元が大きく開いているので、大きな胸が零れそうだ。

 顔は小さく整っていて、大きな目にはジプシール風の赤いシャドウで化粧をしている。

 誰なのだろう?この美少女は?

 少女は衣装が恥ずかしいのか顔を赤らめている。

 それが、とても初々しく、注目を集めている。


「あの!!イシュティア様!!そんなに引っ張らないでください!!」


 聞いた事のある声。でも誰か思い出せない。


「良いから♪良いから♪何だか取り込み中だったみたいだけど、別に構わないわよね?じゃーん、この子は一体誰でしょう?」


 イシュティアは驚いた表情で固まっているレイジとハルセスに美少女を見せる。


「イ、イシュティア様……私は見世物では……」


 しかし、イシュティアは美少女の抗議に耳を貸さない。


「すごい可愛いでしょ。まさか、こんなに変わるなんて思わなかったわ」


「やめて下さい!!イシュティア様!!私はもう行きます!!待たせてしまっているので!!」


 美少女がイシュティアの手を振りほどくと入って来た扉の方へと早足で向かう。

 扉の所には王女であるネルが立っている。

 待っているのはネルの事だろうか。

 美少女はネルの所に行くと一緒に出て行ってしまう。

 突然現れた美少女に何がなんだかわからず全員が固まってしまっている。

 動けたのは出て行ってから、しばらくしてからだ。


「イシュティア!!先程の綺麗な子は一体?!!」


「母上!!先程の麗しい娘は誰なのですか?!!」


 レイジとハルセスが美少女が出て行った扉を見続けているイシュティアに詰め寄る。


「もう!!トトナちゃんたら!!折角着替えたのに!!」


 イシュティアが扉を見ながら残念そうに言う。

 その言葉に全員が驚く。

 今のはトトナだったのか。

 普段は厚いローブに、つばの広い帽子を被っているので全くわからなかった。

 着飾るとあんなに変わるのか。かなりビックリ。

 レイジもハルセスも私を全く見ていない。

 争いは止まったけど、何だか釈然としないのだった。





◆どう考えても変態だけど、せめて紳士を付けて欲しいクロキ


「にゃあ~♪大いにゃるナイアル川♪多くの魚が獲れる黄金の川にゃ♪永遠に僕達を満たす♪」


 可愛らしい妖精猫ケットシーの子猫達が踊る。

 ニャアニャアと体を動かすと鈴の付いた首飾りがチリンチリンと可愛らしく鳴る。

 すごく愛らしいけど、今はそれどころじゃ無かったりする。

 何しろトトナの前で思いっきりポロリをしてしまったのだ。

 トトナはそれを見て気を失いかけてしまった。

 すぐに意識を取り戻したので、知らない間に脱げていたんだ!!別に解放感を楽しんでいたんじゃないんだ!!と言い訳をしたけど納得をしてくれたかわからない。

 ネルの方は気にして無かったみたいだ。野生動物は裸が基本だからだろうか?

 踊っている可愛い妖精猫ケットシー達も全裸と言える。

 目の前の小さな妖精猫ケットシーはキ〇タマをふりふりさせながら踊っている。

 ……って猫と比べてどうする。

 流石に全裸はまずい。

 そういうわけで、メジェドの格好をやめた自分は腰に布を巻いているのである。


「どうしたのですかにゃあ?踊りが気に入りませんでしたかにゃあ」


 妖精猫ケットシーの一匹が不安そうに聞く。


「いや!!いや!!そんな事はないよ!!すごく可愛いよっ!!」


 不安そうな顔をさせてしまったので、慌ててしまう。


「そうですかにゃ?それではお酒でも飲みますかにゃ?」


 妖精猫ケットシーがお酒の入った水晶の瓶を抱える。

 お酒は獅子の乳と呼ばれる、アルコールの度数が高い飲み物だ。

 このお酒はナツメヤシ、もしくは葡萄を蒸留して、アニスで香りつけたものだ。

 水のように透き通っているが、水と混ぜると乳白色に変わる。

 それが乳に見える所から獅子の乳と呼ばれる。

 この獅子の乳は食前酒であり、前菜と一緒に給されるらしい。

 そのため、自分の目の前には前菜が並べられている。

 山羊のチーズとレタス。

 挽肉を葡萄の葉でつつんだロールキャベツに似た料理。

 ひよこ豆をすりつぶし、ゴマと塩と胡椒を振りかけたもの。

 小魚を果実油で揚げたもの等が並んでいる。

 しかし、まだ食べるわけにはいかない。


「ありがとう。でも、まだ食べる事はできないよ。トトナやネル姫様が戻って来てないからね」


 意識を取り戻した後、トトナはネルと相談して部屋から出て行った。

 何でも着替えたいらしい。

 そして、自分に待っていて欲しいらしい。

 そういうわけで自分は1人で猫達の接待を受けながらトトナとネルを待っているのだ。


「そうですかにゃ。それでは本でも読みますかにゃ?」


「えっ?本があるの?」


「はい。トトナ様は本が好きなのにゃ。姫様に読んでもらいたい本をここに置いていかれるのにゃ」


 なるほど、少し気になる。どんな本をオススメしているのだろう?


「へえ、どんな本があるの?」


「そうですにゃあ、ちょっと待つにゃあ」


 そう言って妖精猫ケットシーが一冊の本を持って来る。


「最近僕らの間で人気の本ですにゃあ」


 本を渡されるが、ジプシールの文字で書かれているので読めない。

 意志疎通は魔法でどうにかなるけど、文字は駄目だ。

 表紙には猫の絵が描かれている。

 おそらく、猫が出て来る話なのだろう。


「これは何て本なの?」


 興味深そうに聞く。


「これは、長靴を履いた猫という本にゃあ。クロキって人の話をトトナ様がまとめたにゃあ」


 それを聞いて吹き出しそうになる。

 そういえば前にトトナに長靴を履いた猫の話をした事があった。

 そもそも、自分とトトナは本を通じて知り合った。

 トトナはルーガスがエリオスに残した書物の管理者である。この世界を知りたいと思っていた自分にルーガスが紹介してくれたのだ。

 その時にトトナと知り合った。

 今思い出しても、最初の頃はトトナには大変お世話になったと思う。

 まだ、文字を完全に覚えていなかったので、本で書かれている内容を何度もトトナに聞いたのだ。

 トトナが少し迷惑そうにしていたのを覚えている。

 今でも悪い事をしたなあと思っている。

 だけど物覚えの悪い自分に嫌な顔はしても、きちんと教えてくれたので助かった。

 そして、トトナをほとんど頼らなくても本を読めるようになった頃には少しだけ打ち解けてくれるようになったように思う。

 長靴を履いた猫の話をしたのも、その時だ。

 この妖精猫ケットシーは自分がそのクロキとは気付いていないようだ。

 自分は妖精猫ケットシーから本を受け取る。

 パラパラとめくると挿絵には長靴を履いた猫やオーガの王様が書かれている。

 思わず笑ってしまう。

 この話をした時のトトナはとても興味深そうだった。

 それが、ここまで仲良くなれたのに、ち〇こ丸出しの変態の烙印を押されて、嫌われてしまったら、元も子も無い。

 そのため、びくびくしながらトトナを持つ。


「お待たせクロキ」


 トトナの声。

 どうやら、戻って来たようだ。

 顔を上げ、声がした方を見る。

 その瞬間、固まってしまう。

 そこには、レーナやクーナに匹敵する美少女が立っていた。



サトウキビは古代ギリシャでは蜜の葦と呼ばれ、古代エジプトでも砂糖はありました。

砂糖があるのなら、サトウキビが原料のラム酒に似たものが、あっても可笑しく無いだろうという事でラム酒を出しました。


ちなみにラム酒をベースにしたスコーピオンというカクテルがあったりします。

口当たりの良くて、飲みやすいが、アルコール度数が高く。そのため、度数の高さに気づかずに飲んでしまい、結果として酔いが回る事があるため、それがサソリの毒に喩えられることもあります。


獅子の乳はトルコではラク、ギリシャではウーゾと呼ばれる蒸留酒。実際にあったりします。

これも原料は古代からあったりします。どちらも食前酒でメゼと呼ばれる前菜と一緒に出されます。


最後に、ついでにトトナさん変身。次回はトトナさんの回想。

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