表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貴方が探している聖女はボク(わたし)ですけど!  作者: ゴルゴンゾーラ三国


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/36

24

 マグラルド様がわたしたちの冒険者パーティーに加入して、一か月が経った。


 いまだに彼がそばにいること、そして王族であるマグラルド様へ不敬とも言えるほど、よく言えば親しく、悪く言えば馴れなれしくする人ばかり、という状況には違和感が残るものの、マグラルド様がいる前提での戦闘、というのには少しだけ慣れてきた。

 というか、なんなら冒険者のパーティーランクが、橙石級から青石級に一つランクアップした。


 冒険者のランクアップは、一番下の、駆け出し初心者の証である白石はくせき級のみが時間経過で次に進めるものの、その他は既定の依頼をこなさないと上へ行くことができない。

 下の方のランクであれば、得意な依頼ばかり受けても問題ないのだが、橙石級ともなれば、複数の種類の依頼を受けねばならない。今までのわたしたちは、採集依頼や調査依頼などは問題ないのだが、討伐依頼や護衛依頼といったものは、苦手で受けられなかったのだ。パーティーメンバーの職業を考えれば、当たり前と言えば当たり前なのだが。


 そこにマグラルド様が加わることによって、あっという間に苦手で避けてきた依頼を受けられるようになり、しかも早く達成できるようにもなった。

 わたしたちが得意とする採集依頼や調査依頼は、一つ上のランクも余裕だったので、青石級の次へと昇格するのも、きっとすぐだ。


 トントン拍子にランクが上がっていく未来が見えているからか、最近のリリリュビさんの機嫌はずっといい。


「今日はあたしの奢りーっ!」


 そう言ってお酒の入ったカップを高らかに上げる。掲げたお酒が三杯目で、すでに酔っ払っている彼女だったが、まあ、今日の依頼の報酬も、仕事内容にしては割高でよかったので、これだけ浮かれてしまうというの無理はない。

 そんな中で、肉串を食べながら「そういえば」とザフィールが声を上げる。


「なあマグラルド、ペルアディア、だっけ? 聖女を探してるとか言ってたけどよ、その後どうなんだ? 見つかったのか?」


 ザフィールの言葉に、ぎくり、と一瞬体がこわばる。そうだよ、そういえば、マグラルド様はわたしを探しに、この国まで来たんだった。とにかく、バレないようにしなきゃ、と意識していたから、忘れたわけじゃない。ただ、マグラルド様が積極的に聞き込みをしている様子をあまり見ていなかったので、てっきり、もうどうでもよくなったのかと思っていたのだ。


 動揺しているのを悟られないように、わたしは水を飲みながら、マグラルド様の出方をうかがう。


「いや……それが、全く」


 首を横に振る彼を見て、少しだけ安心する。よかった、まだわたしがその聖女であることはバレてないみたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ