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百合と策略 2

龍司について、大事な話があります


私は漫画研究部の中でも、龍司を除いた女子だけのグループメッセージに入力した


皆何かあったのかと反応をしてきたが、放課後に部室でと伝えた




放課後になり全員が集まる、龍司だけはいてもらっては困るので先に帰宅させた


「それで高梨さん、大事な話というのは」


集まった皆が私を見ている、龍司との関係に何か問題があったのかと不安そうだ


『そうね、私達は立場的に平等だと思っているわ』


そう言うと、皆こちらを見て頷いている


『だからこそ隠し事は無しにしたいの』


柊さんを見ると緊張しているのがわかる、ゴクッと唾を飲み込む様子の子もいる


『あのね、来週の十一日の土曜日は、龍司の誕生日なのよ』


「えええええっ!」


柊姉妹の叫びが聞こえた




(あれ?)


私が伝えたらもっと皆反応するかと思ったが、思ったより冷静な子がいた


『二人は何も思わないの?』


「私はこの前家に遊びに行った時に、龍司君のお母さんに聞いたので、当日家に呼ぼうと準備してました」


(うん、真白ちゃんは後で説教ね)


「私は幼馴染なので知ってました」


(そういえばそうね)


それに比べて他の二人の動揺は、酷いものだった


「やばいよ、テストもあるのにあと一週間しかないよ」


「どうしよう、何が好きとかまだ知らないのに何を渡せばいいの?」


「リボン!そうリボンを全身に巻いて、私をプレゼントにすればいいのよ」


(リアルでそれは引くでしょ)


そう思いながら口を開いた


『とまぁそういう訳で、来週の中間考査の次の日に誕生日があります』


私の言葉に、全員が耳を傾けている


『全員で祝ってあげたいとは思ってますが、中間考査で赤点があった人は参加は不可能です』


この前各々の成績を聞いた限りでは、問題はなさそうだった


『成績は問題なさそうだったからいいんだけど、せっかくだから勝負はどうかしら?』


「勝負ですか?」


『ええ、貼り出される五科目の合計点数で一番高い人が、龍司になんでも願いを叶えてもらえるってのはどう?』


中間考査では期末考査とは違い、科目や範囲が狭い


その時の成績上位者は名前と点数が貼り出されるため、それで勝負をしようと話をした


『学年のずれはあるけど、合計点数なら努力しだいでしょ?一年生は入学したばかりだから範囲も狭いしハンデね』


私は勿論成績は良い、そして実は柊さんが頭が良いのも知っていた


(だけどある時期から、急に成績を落としたのよね)


だから彼女を試したいというのもあったのだろう、今回の中間考査を利用する事にした


(まぁ私が一番なら、龍司に色々としてもらえるし)


下心も勿論忘れてはいなかった


「そのなんでも願いを叶えてもらえるとは、どこまでですか?」


他の四人は、そこに興味があるようだった


『たぶんだけど、何を望んでも叶えてくれると思うわよ。本人が嫌と言ったらやめて欲しいけど』


「なんでも…」


皆想像してるのが一緒なのか悶えている


『みんなエッチね』


ハッと現実に戻されたのか、全員がこちらを見た


「あわわわわ」


柊さんが両手で顔を覆って、耳まで真っ赤にしていた


他の子達も頬を染めている


『もし皆が考えてる事がそっちの話だとしても、龍司がしてくれるならいいんじゃない?ただしその場合は隠さず共有すること』


「共有ですか」


『そうよ、その方がその先動きやすいでしょ?自分だけ知らないで置いてけぼりは嫌でしょうからね』


「あの、この際聞きますけどやっぱり高梨さんは龍司君と…」


『してるわよ』


「…」


予想はしてたのだろう、皆冷静に受け止めていた


『別にいいじゃない、許婚だし。まぁ最近は母に言われてから少し抑えているけど』


「そうなんですね」


少し落ち込んでる様子を見せる子もいる


『色々あったのよ、私もそういうの気になる時期もあったし、龍司も色々あったから何とかしたくて試した事の一つでもあったし』


心の安定剤的なものねと戯けて見せると、黒音が自分のせいかもしれないという風に落ち込む様子が見えた


(まぁ実際はそうなんだけどね)


龍司が許していても、私はまだ全てを許せていない


(だからこれくらいいいでしょ)


そう思っている




『正直興味ある子もいるんでしょ?それなら何も経験ない男よりはいいじゃない。何人も相手してるわけでもないんだし』


「それはそうですね…」


『もしかして、そういう約束をしてる子もいたりして』


その言葉に全員がビクッと反応を見せた


『へ〜、なるほどね』


「あの、これは、その違うんです」


『ふむふむ、誰が一番になれるでしょうね〜』


反応を見るのが面白かった




『まぁそれはそれとして、明日は皆で買い物に行かない?』


「誕生日のプレゼントですか?」


『ん〜近いけど遠いような、でも龍司を皆で喜ばせれるかもね』


「行きます!」


全員が手を挙げた


『明日は買い物をして、日曜日は勉強会にしましょう。それも後で相談で』


もう下校の時間が近かったので、残りはグループメッセージでのやり取りにする事にした


帰宅すると龍司が拗ねていたので、期待を持たせて土曜日は自由に過ごすよう伝えた








「これは大胆じゃないですか!?」


「うわ〜これはちょっと…」


『いいじゃない、プールや海では着なければいいだけよ』


今日は五人で水着を見に来ていた、少し前にその話が出たので面白い事を思いついたからだ


『あ、これ真白ちゃんにどう?』


「高梨さん、これは…」


『ふふふ、男はこういうのに弱いのよ』


(龍司も男の子だからね、きっとこれには反応するでしょ)


各々水着を選んで、その後誕生日に必要なものを別の店で買い物をした


その後カフェに入り、誕生日プレゼントの参考にと龍司について話をした


『買うものを決めたら、被らないように共有しましょう』


値段も差がないように、予算も合わせる事にした


『まずは明日を楽しんで、中間考査も正々堂々と頑張りましょう』






その後家の近い人から送って行き、最後に黒音と二人になった


「あの高梨さん、今更ですが本当にすいませんでした」


暫く歩いて家の近くになり、黒音が口を開いた


『あ〜、まぁ私はまだ納得してないとこもあるけど、次は本当にないからね』


「はい」


『本当に反省してるなら、今度こそあいつを笑顔にしなさい』


「…」


『気がついてるかわからないけど、いまだにあいつの心は壊れたままよ』


「えっ」


『そんな簡単にどうにかなるわけないじゃない、だから私も悩んでいるわ』


「そうなのですね」


『過去の事があるんだし、あなたは奴隷のように尽くすような気持ちで接しなさい』


「ええ、私の事は望むなら好きにしてもらっても構わないです」


『それは本人に言うことね』


「はい」


黒音は話をして歩いてる間、考え事をしているのかずっと下を向いて歩いていた


『これからのあなたしだいよ』


そう言って、黒音の家の前で分かれた




家に着き、龍司が寂しいと言ってるので夜はずっと傍にいた


(少しは変化してるのかな?)


前とは違う様子に、嬉しい気持ちになった


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