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土曜日 柊姉妹

「二人を喜ばせておいで」


『うん』


「ふふふ」


『?』


「ほらほら、早く行くの〜」


約束の時間に着けるように起きて、姉に髪をセットしてもらった


姉の喜ばせては今日の事だと思ったのだが、何か違うようだった






柊先輩の家の近くの角を曲がると、二人が家の前にいるのが見えた


「はわわ、あの高梨君だよ〜」


「お姉ちゃん落ち着いて、でもやっぱりかっこいいな」


二人が何かを話してる様子はわかったが、こちらには聞こえなかった


『おはようございます、お待たせしました』


「ううん、大丈夫!」


「私達も、今出たとこですよ」


(やっぱり二人は、学校とは真逆だな)


学校での柊先輩は、三つ編みにして地味目だが、今日は髪を下ろしていて明るい感じだった


逆に双葉は学校とは違い、普段下ろしている髪を後ろで縛っていて、学校ではコンタクトなのか眼鏡をかけていた


『今日は柊先輩の家で、いいのですよね?』


「うん、大丈夫だよ」


昨日寝る前にメッセージで確認をしたら、今日は出かけずに家で過ごしたいと言われた


『今日はよろしくお願いします』


「うん、上がって上がって」


『お邪魔します』


二人に案内され、家に上がった








「お姉ちゃんずるい!それ私のだよ」


「へへーん、双葉が遅いからだよ〜」


『うわ〜、柊先輩上手いな』


俺達はリビングのソファーに座り、三人でレースゲームをしていた


俺を真ん中にして両脇に二人が座り、挟まれる形で遊んでいた


「はい、ゴール」


『うわ〜、三連続一位は凄いな』


「お姉ちゃん毎回私の車線潰すから、アイテム取れないよ〜」


柊先輩は慣れているのか、毎回俺達は負けていた


「私がまた一位だよ〜」


そう言って、俺に抱きついてくる


「お姉ちゃんずるい!」


双葉も、反対側から抱きついてきた


「あらあら、いいわねぇ。私も交ざろうかしら」


『あ、やりますか?』


ゲームの事だと思ったら


「高梨君違うよ!お母さん、駄目だからね!」


「あら、残念ね」


『?』


俺が思ってたのとは、違うらしい


「親子で仲良いんですね〜」


「ふふふ、ありがとう」


「もう!お母さんたら」


家族の仲が良いのは、良いことだと思った


「それにしても、結局双葉も高梨君の事をね〜」


「いいじゃない!好きになっちゃったんだもん」


「そうだよ、私が好きなら双葉だってそうなると思っていたもん」


『あはは、すいません』


「いいのよ、ちゃんと責任は取ってもらうからね」


笑ってはいるが、昼飯を作っている最中なので包丁を持っていて、その刃先がこちらを向いてるのに圧を感じた


「お父さんもね、びっくりしていたわよ」


『今日はいないのですか?』


「会社の接待でゴルフらしいわ、最近うちの子達が元気なかったから心配してて」


「その件は昨日終わったから、説明したじゃない」


「でも二人して好きな人が同じで、他に高梨君を好きな人が三人いるなんて話聞いたら、私も混乱したわ」


『すいません』


「それでお父さんが二人を説得しようとして、お父さんなんて嫌いって言われて昨日泣いてたわ」


『本当にすいません…』


「高梨君は悪くないよ、お父さんが頭固いだけだもん」


『いや…』


俺が親の立場でも、ツッコむと思うんだけどね






『いただきます』


「どうぞどうぞ召し上がって、おかわりもしていいからね」


『ありがとうございます』


お昼は、柊家特製のカレーだった


隠し味にヨーグルトなどが混ぜてあり、少し甘口だった


『美味しいですね〜』


「双葉が甘口じゃないと食べれないから、結構マイルドにしてるのよね」


「だって、辛いの駄目なんだもん」


「私は中辛もいけるよ!」


柊先輩が、アピールしている


『俺もどちらかというと、甘口の方が好きですかね』


「本当?嬉しい」


双葉が喜んでいた


「むー」


甘口が良いと言われて拗ねたのか、柊先輩が頬を膨らませていた


『中辛も食べれますから、大丈夫ですよ』


「ふーん、あ、そうだ。高梨君、あ〜ん」


先輩が、カレーを掬ったスプーンを、俺の口に運んでくる


「美味しい?」


『美味しいです』


「やった〜!」


「むむむ、高梨君、私のもあ〜ん」


『あ〜ん?』


双葉のもいただいた


「どう?」


『いや美味しいけど、みんな同じの食べてるよね』


「したかったの!」


二人してそう言った


「あらら、高梨君は幸せ者ね」


『すいません、見てる前で』


「いいのよ〜、二人の事をお願いね」


また柊先輩達の母は笑っているが、何か圧を感じるのであった


『ご馳走様でした』

「ご馳走さまでした」


先輩達が、目の前の食器を片付けてくれる


『洗い物くらいやりますよ』


「いいの!高梨君は座ってて」


すぐ終わるからと、姉妹で洗い物を始めた


『すいません』


「いいのよ、少しでも高梨君に、いいところを見せたいのだろうから」


「お母さん!」


「ふふふ、私も若い時はお父さんにいっぱいアピールしたわ」


『そうなのですね』


「今は休みのたびにゴルフに出てばかりだけど、一緒に料理をしたりしたこともあったわ」


『あー、いいですよね』


最近は、料理部を辞めたので、あまり料理をする機会が減っていた


時間があれば、また柊先輩と料理をしたりしたいが、それはまた落ち着いてからだなと思った


「高梨君も色々と大変だろうけど、うちの子達の事も大切にしてね」


『勿論です、頑張ります』


「ね〜お母さん、何の話をしてるの〜?」


洗い物が終わった二人が、こちらに来た


「二人の事を、お願いしていたのよ」


『あはははは』


「もう!恥ずかしい事とかは言わないでよね」


「言わないわよ、後は部屋でゆっくりして来なさい」


そうして、食後は柊先輩の部屋に移動する事になった






「ごめんね、高梨君。お母さん、変な事言わなかった?」


『いえいえ、大丈夫ですよ』


「も〜」


先輩の部屋に来て、三人でベッドに座っていた


「さて、高梨君ど〜ん!」


そう言って、柊先輩は俺の肩を押してベッドに倒して来た


『おっと』


ちょうど真ん中にある、先輩の枕の上に頭を乗せた


「へへーん」


先輩は俺の左手側、双葉は俺の右手側に移動して抱きついてきた


「高梨君の匂いだ〜充電充電」


「ん〜」


『大丈夫ですか?俺臭くないですか?』


「そんな事ないよ〜幸せ」


「うん、大丈夫です」


二人は俺の胸で、暫くゴロゴロしていた


「ふふふ、ちゅー」


先輩は少し起き上がると、唇を重ねてきた


「あ、お姉ちゃんずるい!」


柊先輩が顔を離すと、すぐに双葉も重ねてきた


「もう一回!」


「私ももう一回!」


二人は交互に、何度も求めてきた


俺はされるがままだったが、二人が満足ならそれで良かった


「ふふふ、よいしょ」


俺の手を取り、胸に持っていく


「触ってもいいんだよ〜」


「むーお姉ちゃん!高梨君、私も!」


同じ風に、反対の手を胸に持ってかれた


『これは…天国ですか?』


男なら、誰でもそう思うだろう


「ふふふ」


二人の目が、少し色っぽく感じた


『なんか、エッチですね…』


「ふふふ、高梨君はいつしてくれるのかなぁ?」


『えっ?』


「初めてが三人でっていうのも、人生一回だし貴重だよね」


『いやいや、しませんよ?』


「嫌じゃないよね?双葉」


「う、うん」


『柊先輩も双葉も、落ち着いて!』


「むー、一葉!」


『えっ?一葉さん?』


「違う!一葉!双葉だけ名前は、ずっとずるいと思ってたの!」


『わかりました、一葉』


「うん!」


『でも今日は、やめておきましょう』


「なんで?」


『いや嬉しいんですけど、そういうのはもうちょっとお互いを知ってからというか』


「じゃあいつしてくれるの?」


『…夏くらいには…』


「わかった!約束だよ」


「高梨君、お願いします」


『頑張り、ます』


言うだけでも、恥ずかしかった


(二人の気持ちは嬉しいけど、まだ色々と整理がね)


簡単に流される男にはなりたくなかったし、二人を大切にしたかった


「まだ時間あるからくっついてたいな、ねぇ腕枕して」


「あ、されたい」


『俺で良ければ、どうぞ』


「やった〜」


二人に腕枕をしてあげた


「ふふふ、横に高梨君の顔がある〜」


『寝にくくないですか?』


「ちょうどいいです」


腕に頭をおいてこちらを向き、手足を俺の身体に乗せて絡ませてきた


(こんな事、普通は経験できないんだろうなぁ)


男の夢を、味わっていると思った




暫くすると左右から寝息が聞こえてきたので、俺も少し眠る事にした


興奮して眠れないかと思ったが、思ったよりリラックスをして寝れてしまった


(二人の事を、信頼してるということかな)


そう思いながら、眠りについた








ぷにぷに


『んっ』


目を覚ますと、二人の顔が見えた


俺の頬をつついていたようだった


「あ、起きた〜」


「高梨君、おはようございます」


『うん、おはよう』


「凄い寝心地良かったよ、またしてね」


『俺なんかで良ければ』


「なんかじゃないよ、でも約束」


「はい、楽しみにしてます」


二人は嬉しそうに、俺を見ていた


「夕飯は食べていくの?」


『いや、遅くならないようにと言われてたので、帰ります』


「わかった、じゃあその前に」


「月曜日までの充電しますね」


二人が抱きついて、唇を合わせてきた






『今日は、ありがとうごさいました』


「高梨君またね〜」


「月曜日、また会いましょう」


二人と離れ、帰宅をした


この前と同じで、角を曲がる前に見ると、今回は二人で手を振ってくれていた


(こんな幸せでいいのかな)


俺を大切にしてくれる二人の事を、また俺も大切にしたいと思った








『ただいま』


「おかえりーどうだった?」


『楽しかったよ』


「そっか、二人とした?」


した?とは何の事だかと言いたいところだったが、わかりきった事だったので、


『してないよ、ちゃんと二人の事を知ってから』


「そっかー、偉い偉い」


姉は、満足してるようだった


「明日は真白ちゃん、十時に来るからね」


『了解』


「お母さんが楽しみにしてるから」


『ほどほどにしてあげてな』


「大丈夫でしょ」


明日は、真白と姉と過ごす


母がいるから、家で過ごす事になりそうだった



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