新しいルール
「では帰りましょうか」
黒音との件を白状させられた俺は、もうボロボロになっていた
「私達が我慢してる間に酷いよ!」
『いや、そんなこと言われても…』
「高梨君に触れられなくて、本当に寂しかったんだから!」
『すいません』
「明日は、楽しみにしてるからね!」
『善処します』
「ほら、そろそろ行くよ〜」
姉に促されて全員が、部室から出て下駄箱へと向かう
「しかし無駄になったな〜」
『姉さん、何が?』
「本当は、私が入るつもりだったんだけど」
『え、そうなの?』
「うん、生徒会手伝ってる関係で免除されてるから、枠空いてるんだ」
『なるほど』
「まぁいつでも入ろうと思えば入れるし、枠は取っておくわ」
『五人はギリギリだもんなぁ』
「でも居心地良かったから、たまには漫画研究部には遊びに行くわね。龍司もいるし」
『お好きなように』
「へへへっ」
姉が来て嫌と言う人は、いないだろう
(まぁ黒音とは、もっと仲良くして欲しいけど)
そこらへんも、時間が解決してくれるだろうと思いながら学校を出た
「そういえばさ」
帰り道を、みんなで歩いていたら、姉が空を見上げながら口にした
「月曜日からどうする?」
『月曜日?』
「うん、ちょうど五人いるでしょ?登下校をさ、どうしようかなぁって」
「あー、そうですね」
「一緒に行きたい」
「私も、腕を組んで歩きたいです」
「だからさ、曜日ごとにしない?」
『ふむ』
(あ、これは俺の意見は、一切聞いてもらえないな)
たぶんこれからも、数の暴力には勝てないだろうと悟った
「私は金曜日がいい、そのままお泊りしてもらえるから」
「真白さ〜ん?許されるわけないでしょ〜?」
柊先輩が、珍しく怒っていた
「ちなみに月曜日は祝日とか多いですが、その場合は一日独占出来ますか?」
「それは駄目ね、休日はくじ引きで決めましょうか」
(お、お休みはいただけませんか?)
俺の心の声は、届かないのであった
「それじゃあ、こんな感じで」
俺は混ざっても意味がないので、好きにしていただいた
皆が決めたルールとしては、まず朝に高梨家に集合し、俺と曜日担当の子が一緒に登校し、他のメンバーは少し離れて登校する
(ボディーガードかな?)
と、思ったのだが
「二人で学校さぼって、遊びに行くのは駄目よ!」
ただの監視らしかった
『それで帰りは?』
「帰りは曜日担当と二人で帰ってもらって、他のメンバーは別に帰りましょう」
『ふむ』
「遅くならない程度に、寄り道とかしたいじゃない?」
『それはたしかに』
漫画とか買い物もしたい時もあるし、寄り道もまた下校時の楽しみではある
「放課後デートいいわよね〜」
皆何かを考えて、悶えていた
(え?健全な事だよな…)
俺の考えと、皆の考えは、もしかしたら一致してないのかもしれない
「土日や、祝日の休みは相談しましょう。たまには龍司が休める日もあってもいいと思うし、母が龍司とデートしたい時もあるから」
(平日は駄目そうだが、休みの日はたまに休めそうだ)
俺の自由はほぼなさそうだったが、みんなを大切にすると言った手前、受け入れることにした
(まぁこれもまた、望んでも手に入らない状況だしな)
俺は幸せなのだから、贅沢は言わないようにしようと思った
「今日は私がみんなを送るから、龍司は先に家にいなさい」
『え、大丈夫なの?』
「もう少し、みんなと話したい事もあるから」
そう言って、俺は一人家に置いてかれた
「高梨君、また明日ね〜」
『明日は何時にしますか?』
「んー、九時には来て欲しいな」
『了解しました』
「高梨君さようなら」
「高梨君、今日はありがとう」
『みんなも気をつけて』
そして姉と他の四人は、帰って行った
「ただいま〜」
『おかえり、姉ちゃん』
「うん」
『そういえば、何を話したの?』
「ああ、各自の担当の曜日の相談」
姉から聞いた話だと、月曜日は黒音、火曜日は双葉、水曜日は柊先輩、木曜日が真白、そして金曜日が姉だった
「後は、送る順番によっては、我慢出来なくて龍司が襲われるかもしれなかったからね〜」
『そんな馬鹿な』
「いや〜、みんな結構我慢してたみたいだからね〜」
(そうなのか?でもそれでも襲われるとか…)
「やっぱり、一番は私でしょ?」
そう言って、姉が抱きついてきた
(姉ちゃんもなんか〜い!)
『もう、とりあえずご飯食べて、風呂入ってから話そうよ』
「そうね、昨日は眠れなかったし、今日は早く寝そう」
『俺もだよ』
「ただいま〜」
玄関でそういうやりとりをしていたら、母も帰宅したので、風呂に入り三人で食事をした
食事の時に今日の事を報告し、無事終わった事を告げると喜んでいた
「五人も、お嫁さん候補がいるのはいいわね〜」
「でも私が一番なんだから!」
『お嫁さん候補は、言い過ぎだよ』
「そんな事ないわ、今度会ってみたいからみんな連れてきてね」
『わかった、母さんの休みとあえばね』
「日曜日は休みだったよね?一人来るかも」
「本当に〜?楽しみだわ〜」
(日曜日という事は、真白か)
「あとは、そうねぇ、二人はまだ学生なのだから色々と気をつけることね」
「それはわかってる」
「親としても、二人の事を意識したくはないから、する時はわからないようにお願いね」
『しないよ!』
「え?しないの?」
『えぇ!?』
「ふふふ、後でお風呂入る時は言うわね。暫くは出ないでおくわ」
「わかったわ」
『あはははは』
その後、一緒に寝ようと姉に言われて、俺の部屋で話をしていたら母が風呂に入ると言いに来た
そして姉と一緒に寝たが、睡眠不足もあってか朝までよく寝れた




