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日曜日 柊一葉

『早く着いちゃった』


今日は、高梨君の家でお家デートだ


早く会いたくて、昼くらいの約束のはずが早めに家を出て、買い物済ませて彼の家の前に着いてしまった


『驚くかな…』


もしかしたら、まだ寝てるかもしれない


「先輩、すいません」


そう思っていたら、少し離れた場所から声が聞こえる


(高梨君、朝からどこに行ってたんだろう)


「待たせましたか?すいません実は…」




『そうだったんだ』


昨日の嵐のせいで帰れず、真白さんの家に泊まったらしい


(何もなかったんだよね?)


思っていたが聞けなかった、だけど彼の首には


『そ、それ…』


「え?虫でもついてますか」


『そっか、真白さんとしたんだ…』


「えっ!?してないですよ!」


『でも、その首の』


(キスマーク、だよね?)


思っても、口に出せなかった


「え?マジで何かついてる?」


『うん…』


「ちょっと待ってください、ちゃんと説明するのでまずは入って下さい!」




高梨君に案内されて、リビングで待たされている


彼は、シャワーと着替えの時間を下さいと、今は席を外している


今日は他に誰もいないのは、間違いないようだ


『あーあ、私が土曜日にすれば良かったな…』


真白さんが、そんなに積極的だとは思わなかった


嵐の中お泊りという、シチュエーションのせいもあったのかもしれない


「先輩すいません、お待たせしました」


彼が、シャワーを浴びて戻ってきた






『そうだったんだ…』


私が不安にしていたのに気がついたのか、昨日の事は全て話すと説明してくれた


『でも一緒にお風呂に入ったり、寝たりはしたんだよね?』


「うっ、それは」


『私ともしてくれるの?』


「同じ状況になればします」


『そう…』


「でも本当に、してないですから!」


『キスマーク…』


「うっ、あれは多分寝てる間に…」


彼の首元には、見ればすぐわかるような痕がついていた


『少し、悲しくなったなぁ』


「ごめんなさい」


別に彼は悪くはない、ただ私が嫉妬して我儘なだけだ


「先輩が望むことは、何でもしますから」


『ふーん』


自分が望んで傍にいるのに、彼を浮気男にさせたみたいで辛くなってきた


『ごめんなさい、真白さんに置いてかれた気持ちになってしまって。高梨君は悪くないよ』


「本当に、すいません」


『ううん、いいの。ほらシチュー作ろう!今日は一緒に過ごすの楽しみにしてたのだから』


「楽しみにしてくれてたのですね、嬉しいです」


まずはお昼ご飯を食べるところから、始める事にした





『そうなんだ』


彼の話を聞くと、良いと思える事があった


昨日の事があり、心境に変化があったということだ


それが真白さんのおかげだというのは、少し悲しかったが


「だから、もっと先輩の事が知りたいです」


そう言われたのが、嬉しかった







『ご馳走様でした』

「ご馳走様です」


食後、彼が洗い物をしてくれている


その姿を見て


(いいなぁ)


そう思っていた


将来結婚したら、愛する人と共に料理をして過ごす


それが、昔からの憧れだった


「お待たせしました、部屋に行きますか?」


『うん!』


食後に出されていたコーヒーを片付けて、移動をした








(男の子の部屋か〜)


初めて、男の人の部屋に入った


『高梨君の、匂いがする』


「あの、恥ずかしいです」


『ふふふ』


部屋には勉強用の机と椅子、ベッドと本棚があり、服はクローゼットの中にあるようだった


『あまり漫画とか、持ってはないんだね』


「そうですね、結構漫画もアニメも他の人の影響で見てたので」


『他の人…』


「いや、姉や幼馴染ですかね」


(幼馴染か)


私にはそういうのはいないので、羨ましかった




部屋を見ていると、ベッドの下に何かあるのを見つけた


(これは、女性の下着)


『ね、ねぇ高梨君』


「はい」


『これはなーに?』


「え?あっ!」


『女性を連れ込んで、してるんだ?』


「違います!それ姉のです。最近一緒に寝る機会が増えて、寝る時は結構外してるみたいで」


『ふーん、お姉さんと寝てるんだ』


「うーん、前はそれほどではなかったのですが」


なんででしょうと言う、彼の姉の気持ちはなんとなくわかった


(私や真白さんのせいだろうな)


彼と姉の関係は、普通の姉弟ではなく特別なものなのだろう


(でも、負けたくない)


彼の姉に対抗心が出て、つい下着を外してしまった




『高梨くーん、これなーんだ?』


「え?ええっ!?」


外した下着を彼に見せつけた


「ちょっと先輩、まずいですって!」


『ふーん、意識してるんだ?』


「当たり前じゃないですか!」


その言葉を言われて、嬉しかった


『じゃあお姉さん以外で、高梨君の部屋に下着を置いた女性は、私が初めてだね』


「いや、つけてくださいよ」


見ないようにしてるのか、顔を両手で覆っている


『ふふふ、えいっ!』


彼をベッドに押し倒した




『ねぇ、高梨君』


「はい」


『なんで顔を隠してるの?』


「だって先輩がですね」


『ほら、どけて』


両手で彼の手を掴んで広げると、彼をベッドに押さえつける体勢になった


彼は少し横を向いて、顔を赤くしていた


『なーに?恥ずかしがってくれるの?』


「当たり前じゃないですか」


『お姉さんのは、よく見てるのでしょ?』


「あれは姉のだから、先輩は女の子じゃないですか」


そう言われ、顔が少し熱くなるのを感じた


『そっかー、意識してくれるんだ』


「当たり前です」


『嬉しい』


顔を近づけて、唇を合わせる


舌を使って彼の口を開くが、抵抗はしなかった


(前から思っていたけど…)


彼は自分からはせず、この前押し倒した時もそうだが、抵抗をしなかった


何か諦めてるというか、好きにしてくださいという様子が、感じれる


(でも、彼はきっと)


【嫌われたくない】


だから抵抗はしない、そうすれば嫌われないから、相手をガッカリさせないから、私はそう感じた


『高梨君は…』


「はい…」


(いや、今はまだやめておこう)


もっと彼を知れた時に、話をしよう


そう思えた


「先輩、泣いてる?」


『ううん、違うの』


いつの間にか、涙が出ていたらしい


「先輩ごめんなさい、俺が何かしたのなら…」


『違うよ、大丈夫』


彼の心が欲しい、そう思えた


『高梨君、好きだよ』


彼に唇を重ね、片方の手を掴み、服の中に持っていった


「せ、先輩」


『触って』


胸に触れさせた掌は、あまり動く事がなかったが、触られているだけで幸せだった


そのまま彼と部屋で過ごした







『ふふふ、少し大胆にし過ぎたかな?』


「わかってたなら、もう少し遠慮して下さい…」


『理性が持たなくなる?』


「それはそうですよ、自分を大切にしてください」


『私はいいよ、しても』


「先輩の事は大切にしたいので、時間を下さい」


そう言われて嬉しかった








「おーい!」


気がついたら、二人で部屋で寝ていたようだ


(高梨君はまだ寝ている)


「柊さん、ちょっといい?」


外を見ると、暗くなり始めていた


『こ、こんにちは、高梨さん』


「柊さんこんにちは、ところでこれは何かな?」


高梨さんが指を指す方には、彼女の下着と


(あ、私の下着だ)


「説明してくれる?」


顔は笑ってはいるが、目は笑ってなかった







「つまり最後までしてはないと」


『はい、ちょっと対抗心で…』


「はぁ…まぁ私達はもう結婚出来る年齢だからいいけどさ」


『はい』


「弟はまだ一年だし、みんな学生だからさ」


『でも』


(高梨さんは弟さんと…)


「でも?」


『いえ、ごめんなさい』


「まぁ、真白ちゃんも柊さんも、弟が好きなのはわかってるから、したければしたらいいわ」


『え?』


「ただまだ未成年だからね、まだ先があるから、責任が取れなくなるような状況にしない事、私や母があからさまに気がつくような状況にはしない事」


『そうですね…』


「まぁ今日のは別に良かったけど、それさえなければ」


下着が見えたから、悟らせるのはやめろという事はわかった


『ごめんなさい、次から気をつけます』


「ほらちゃんとつけて、弟起こして降りてきて。夕飯は用意してるから」


『ごめんなさい、ありがとうございます』


「うむ、わかればよろしい」


そう言って、出ていった








高梨君を起こして、二人でリビングへ向かった


夕飯を食べてる時は、先程の話は出なかった


『ご馳走様でした』


「柊さん、また来てね」


『ありがとうごさいます』


「柊さんを送って行きなさい!」


「わかってるよ」


『お邪魔しました』


二人で、家を出た









「あー、さっき姉来たんですね」


『寝すぎちゃったね』


「あはは、まぁ暖かったし」


嵐の後の快晴で陽射しも暖かく、ベッドの上で抱き合っていたため寝てしまった


『幸せだったよ』


「そうですね」


『一緒にいられるだけで幸せだったから、またしたいな』


「えぇ、また一緒に過ごしましょう」


『うん!』







『んっ』


家の少し前で、唇を重ねて抱き合った


『今日はありがとう、また明日ね』


「はい、また明日」




今日は、彼と過ごせて良かった


家の前で、彼の姿が見えなくなるまで手を振った


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