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恋愛ゲームの主人公 2

ざわざわざわ…


「な、なぁ龍司」


『なんだ大樹』


「これはいったい、どういうことだ」


『俺が知りたい』


俺の右膝に、真白が乗っている









「高梨君、おはようございます」


教室に入って自分の机に座り、荷物を整理してると、自分の机に荷物を置いた真白が来た


『あ、おは、よう』


そのぎこちない挨拶に、ムッとした顔をしたと思ったら、いきなり膝の上に座ってもたれかかってきた


ざわざわざわ…


「え?真白さんどうしたの?」


「氷姫の氷が溶かれ申したでござる」


「暖簾の野郎許せねぇ」


「嘘だろ、俺真白さんを狙ってたのに」


最後のやつは多分振られるだろうけど、真白の行動にクラスメートが騒ぎ始めた






「お前ら、付き合ってるの?」


大樹がおそるおそる聞いてくる


『いや、そんなわけ』

「一緒にお墓に入る約束した」


うぉぉぉぉぉぉ!っと教室内に雄叫びが響く


(いや、お前マジで何言ってんの)


『真白の冗談だ』


「本気」


『いや、黙って』


「マジかー、つまり朝の噂はお前らか」


『ごめん、詳しく』


「いや、先輩から聞いたんだが、恋愛ゲームのハーレム主人公みたいなやつが、女二人両腕に連れて登校して来たって」


『うっ』


(あながち間違ってはいないが、誤解なんだ)


『し、知らない…』


「そうかー?俺はお前だと思ったんだが」


『気のせいだよ、気のせい』


「ん、高梨君は私一筋」


うぁぁぁぁぁぁぁ!!


(もうどうにでもしてくれ…)



その後、休憩時間のたびに真白は膝の上に来た

クラスメートの雄叫びだけではなく、噂を聞いた他の生徒が見に来て恥ずかしかった




ざわざわざわ…


「な、なぁ龍司」


『なんだ大樹』


「これはいったい、どういうことだ」


『俺が知りたい、てか朝と同じリアクションするのはやめて』


お昼休みに入り、弁当を取り出したのだが


(忘れてた)


目の前に、弁当箱が三つある


姉の愛妻?弁当と頑張って作ってくれた先輩の弁当


(それに、何コレ?)


「はい」


二段の重箱タイプの弁当、中身は


『は!?伊勢海老?こっちはステーキ…』


「私と高梨君のお弁当、嬉しい?」


『いや、おかしいだろ』


周りのクラスメートが羨ましそうに見ている、廊下まで教室を覗く生徒で溢れている


(目立ちたくねぇ、もう遅いけど)


「はい、あーん!」


『おい、やめろ』


ついつい口に出てしまった


「駄目?」


悲しそうな顔で見てくる


『はぁ、食べるよ』


口に咥えた時の周囲の雄叫びは、ただうるさかった


「明日からも、美味しいもの食べたい?」


『いや、いい』


「どうして?」


『俺は、こういう事をして欲しいわけじゃない』


「そう、あなたはそうなのね」


真白は微笑んで嬉しそうにしていた


(これは、放課後会議だな)


羨ましそうにする周囲を無視して、ただひたすら三つの弁当を食べた


(これ毎日は無理だぞ、太るとかそういう問題じゃない)


午後も真白は休憩時間に乗ってきた、さすがにトイレにもついてこようとしたのでそこは注意をした









『話し合いがしたいです』


放課後、先輩が迎えに来たので、漫画研究部の部室へ三人で移動をした


「それよりも、お昼会いに行ったのに、教室にさえ近寄れなかったのは何?」


「私と高梨君の時間を、みんなが邪魔した」


真白は朝以降、いつもの無表情モードに戻っていた


「むぅ!」


先輩が頬を膨らませて抗議をしてくる


『てか、なんですかこの状況』


部室に入って座ろうとしたら、俺のいつもの場所を取られて右隣に座らせられた


それを見た先輩がさらに俺の右に座った


『なんで俺両脇を固められてるの?近いし』


二人は朝のようにくっついて来る


「だって学年が違うから、学校では一緒にいられる時間は少ないんだもん」


「高梨君とは一心同体」


(なんか色々と一気に変わりすぎじゃね、コレ本当に夢じゃないのか?)


頬をつねるが、ただ痛いだけだった






『というわけで、お願いします!』


二人には朝や学校での件、弁当の事を話した


『二人の気持ちは嬉しいと思う、でも目立ち過ぎだ』


「でも、一緒にいたいし」

「寂しい」


そう言ってもらえるのは、男としては嬉しいのだが


『もう少し抑えて欲しいです、弁当も食べるのはきついです』







二人と話あってルールを決めた


まず基本的に姉と相談する事、これは俺がシスコンとか以前に、元々の日常がおかしくなるためだ


(姉ちゃんも、朝少し寂しそうにしていたし)


登下校時の過度なスキンシップの禁止、これは状況によるがあまり目立たないようにしたいとは伝えた


二人して悲しい顔をするので、強くは言えなかった


そのかわり学校内では、特に他の生徒が見てる前では膝に乗るなどの行為は気をつけるように言った


弁当についても姉と相談、真白はあまり料理が出来ないらしいので姉か先輩のどちらか一つでお願いした


『二人がしてくれてる事は嫌ではない、普通なら嬉しいと思う事だと思う』


(普通なら舞い上がる事なのだろう、でも…)


『今までの日常がいきなり変わる事は、俺も周りも驚いてしまうから』


二人には優しくしたいと思うからこそ言った


「わかりました」

「わかった」


(良かった)


二人とは、これからも仲良くしていけそうだ


「でも、人がいないとこではいいよね?」


二人して言う


『はぁ、ほどほどに』


二人は嬉しそうだった








「へー、結局二人と話したんだ」


夕飯と風呂が終わり、寝るまで姉と話をする事にした


部屋で姉が抱きついてきたり、膝に寝転がりゴロゴロしている


今日はほぼスキンシップが出来なかったから、そのお詫びだと思って好きにしてもらってる


あの後、先輩を送るのに真白もついてきた


相変わらず腕を組まれるのはもう諦めて、二人を家まで送った


家の前で分かれる時に何か言いたげだったが、昨日の事もあるのでまた明日と手早く分かれた




「お姉ちゃんは寂しかったなぁ」


『悪かったって』


「ちなみに今日は、二人としたの?」


したというのは、昨日のアレだろうけど


『してないよ、なんとなく感じたから、手早く送って帰ってきた』


「でも、嫌ではないんでしょ?」


『それは、そうだけど』


「ふーん」


俺は恋人がちゃんと出来た事はない、だから恋人達がする事のタイミングや、頻度などわからなかった


(そういうのはデートとか、そういう時にするものだよな)


「じゃあ、今日は私だけが独占だね」


『今日寂しくさせたお詫びなので、お好きなように』


姉が満足するまで相手をして、眠るのであった


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