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GW初日 1

「いつまで寝てるの!早く起きなさい」


GWに突入した初日、俺は予定もないので好きなだけ寝ようとしたら姉に起こされた


寝ぼけながらリビングの扉を開けると


「お、おはよう」


『あっ、おはようございます』


柊先輩がいた





『何かおかしいと、思ったんだよなぁ』


姉が起こすのはいつもの事だが、部屋を出るときやけにニヤニヤしていた

何か面白い事でもあったのだろうかと、思ってはいたがこれだったのか


「高梨君、ごめんね」


『いやいいですよ、姉ちゃんが言わないのが悪いので』


さすがに寝間着では先輩に見せる姿はないので、無難な格好に着替えて寝癖も直してきた


『ところで、先輩はどうして家に?』


「いや〜柊さんがお菓子作れるっていうから、食べてみたくてさ」


『そんなことで呼ぶなよ…』


時刻は昼前、まだおやつの時間には早い


『お腹空いたし、何か作るか』


「あ、それなら柊さんと作りなよ」


『いや、お客さんだぞ』


何故この姉は、当たり前のように言えるのか


「お昼一緒に作ってお菓子も一緒に作れば、あんたも料理のレパートリー増えるんじゃない?」


『…たしかに』


それは一理ある

だが先輩には迷惑かけるし、材料も必要だ


「あ、ちなみに材料は買ってきてくれたから」


先輩、本当にすいません








(トントントン)

俺が野菜の皮を剥いて、先輩が切っている


『先輩切るの上手いですね、普段から料理するのですか?』


「たまにするかな?時間ある時は自分でお弁当作ったりとか」


『おーいいですね』


「もし良かったら…作る?」


『いやいや、それは迷惑をかけるので』


「そんな事ないよ、もし良かったら食べて欲しいな」


『まぁ、機会があればってことで』


先輩と話をしていると、姉がこちらを見ながらニヤニヤしている


『姉ちゃん』


「んー?」


『何か御用ですか?』


「べつに〜」


(くそぅ)


なんか姉の思うようにされてるようで悔しい


「2人は仲良いね、普段からそうなの?」


「えっ!?…まぁ普通です、はい」


『まぁ普通に話はするけど』


仲良い様に見えるのは、姉の贔屓ではないだろうか

先輩とはいつも通りにしてるだけである






お昼を三人で食べてから少し休憩し、15時にあわせておやつを作る事にした

先輩には料理を手伝ってもらったし、お客さんなのでコーヒーを出して、今は椅子に座ってもらっている


三人分の食器を洗いながら、ニ人の会話を聞いていた


「ねね、どう?こういうの」


「なんか、いいですね」


「結婚したら、こんな風に過ごしたいよね〜」


「今日はありがとうございます」


「いいのいいの、どうせ暇だったし」


よくわからないが女性ニ人で盛り上がっている

話をしながらチラチラこちらを見るのはやめて欲しい


(まぁ、先輩が楽しんでくれてるみたいだからいいけど)


姉のわがままに付き合わせてすまないと思いつつ、たまにはこういうのもいいなと思った







「出来た!」

『おー』


クッキーを作るのは初めてで、先輩に教わりながら型を抜いたり、焼いた後に一緒に絵を描いた

先輩は漫画を描いてるのもあって上手で、猫とか動物の顔を描いていた


「美味し〜い」


『夕飯もあるから食いすぎるなよ』


今日は何もしてない姉が、どんどん食べていく


『先輩も食べよう、姉一人で全部食いそうだ』


「しかし、柊さんはいいお嫁さんになるね〜どう?うちの弟で手を打たない?」


「えっ!」


先輩が顔を真っ赤にしている、耳まで色が変わってきた


『姉ちゃんやめろよ、先輩が迷惑するだろ』


「そそそそ、そんな」


「そんなことないじゃんか、ねぇ?」


『はぁ…』


ため息しか出ない、先輩をからかって何が楽しいんだか

今日色々とお世話になってるんだから、感謝をして欲しい









『じゃあ、先輩を送って行くよ』


「ちょっと待ちなさい」


家の外に出たところで、姉に止められた


「柊さんちょっと待っててもらっていい?サービスするから」


「はい、大丈夫です」


さすがに今日先輩に迷惑かけてたのは、わかっていたらしい

何か用意するのかと思ったら、姉に家の中に戻された


「ルールは?」


『へっ?』


「送って行くのにルール守ってないわよね」


『でも先輩は』


「もう見てるからいいじゃん」


(まぁそうか、知らないわけではないからいいか)


「わかったら、待たせてるのだから早く用意する」


姉に服を選ばれ、髪もセットされる


「よしっ!完璧」


『そういえば姉ちゃん、お土産は』


「は?そんなのないよ、早く行きなさい」


『サービスって』


「いいから、いいから」


先輩に何か用意するんじゃなかったのか







「えっ!!」


先輩が外に出た俺を見て、両手で顔を隠すように当てて泣きそうになっている


(やばい、待たせすぎたか)


『先輩すいません』


「いいのいいの!」


何故か感動したような顔をしている

そして後ろで親指を立ててる姉はなんだ


「高梨さん、ありがとうございます」


「今日はありがとう、また来てね」


「はいっ!」


『じゃあ送ってくるよ』


顔を真っ赤に染めている先輩と共に家を出た

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