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姉の提案 2

「提案があるのだけど」


『はい』


「弟とデートしない?」


『えぇぇぇっ!早くないですか!?』


「デートと言っても、弟は色々あって鈍感だから、いきなりデートしても不信感しか持たないと思う」


(たしかに…お姉さんが言えば渋々デートしてくれるかもしれないけど…)


「とりあえず外堀から埋めちゃおうかなって思ってて、柊さんは漫画を描いてると言ってたよね?」


『一応描いてます』


「恋愛もの?」


『そのジャンルも少々…』


「だからその漫画に必要だからと、色々協力してもらう事にすればいいのよ」


『な、なるほど…?』


「手をつなぐとか、壁ドンとか?望むならなんでもしてもらえる」


『うっ…』


「で、そういうので抵抗なくしていってキスとかまでふふふふふ」


『策士だ…』


たしかに、その話がうまく行ったらどんなにいいだろうか


『でもいいのですか?』


「何が?」


『いや、そんなに大切にしてきた弟さんを私にって』


「あーそれはまぁ、私も弟離れしないとなぁと」


『私としては、協力していただけるのは嬉しいのですが』


「今まで弟の事ばかりで周りを見てなかったのはある、じゃあすぐに彼氏作りますってわけでもないけどね」


『理想は高くなっちゃいますもんね』


「そうそう、近くにいたからね」


ニ人で笑う


「ただし!柊さんだけではなく、万が一弟の事をいいなと思って近づく子がいたら、そっちにも協力はするからね」


『うっ』


「弟の幸せ優先だから!それに弟はモテるよ〜本人は全然気がついてないけど、休日とか連れ出したらしょっちゅうナンパされてる」


『そうですよね…』


「だから頑張らないとね」


たしかにあの容姿で他の女性に魅力がないわけがない


『そういえば普段は髪を下げてて、どうして出かける時は髪を上げるのですか?』


少し前から気になっていた疑問を聞いてみる


「あー、これはいいか、弟ってずっと出かけても俯いてるばかりで周りを見れてなかったのね」


過去にあったことで見たくないものもあったのだろう


「それではつまらないだろうと、少しでも前を向いて欲しくて母に協力してもらって髪を上げるようにしたのが始まりかな。それ以来ルールとして学校以外に出かける時は基本髪を上げる事ってしたの」


『なるほど…』


彼に色々あって、それを支えた家族のおかげで少しずつ変われたと言うことなのだろう


「それに、慣れたらあの弟とデート出来るようになるわけだ」


『!!』


「弟って、料理部にも入ってるでしょ」


『そうですね』


「あれって一生独身でいるつもりだから、少しでも自炊を覚えようとしてたのね」


『なるほど…』


(そういう考えがあったのか、気が早いと思うけど…)


「さて想像してみましょう、あのかっこいい弟とおうちで料理を一緒に作るデートはいかがかしら?」


『し、したいです』


「そうよね〜新婚さんみたいよね」


勝手に彼との将来を想像してみると、凄く楽しくなってきた


「つまり柊さんの努力しだいで今の話が全部実現可!協力者付き!」


『買います!いくらですか!?』


「ははは、でも考えてみるといいでしょ?弟のためにもなると思うし頑張ってみない?」


『頑張ります!!』


「ただしさっきいった通り、ライバルが出てきた時はそちらにも協力するからね」


『わかりました』


一人でうじうじして何も出来ずに卒業する事を考えたら願ってもない事だ




「でも柊さんって、話してみると結構明るい子だったのね」


学校では本当の自分を隠してる、そこも変わらないといけないのかもしれない


『教室ではちょっと、自分を隠してて…』


「あー、まぁ人には色々とあるとは思うから構わないけど、弟を変えるなら柊さんも変わろうね」


『はい…』


「まぁ教室でもたまには声かけたりするから、無視だけはしないでね」


『わかりました』


「細かいやり取りはメッセージ送るから、明日から頑張りましょう」


『明日からお願いします、今日はありがとうございました』




今までは関わる機会のなかった人と関わる事になり、これからの未来に変化が起きるのかもと思うのであった


(これからどうなるかわからないけど、少しでも前を向いて歩けるように頑張ろう)


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