霞のために 3
「片付け終わったよ」
『ああ、ありがとうな霞』
リビングで待っていると洗い物が終わった霞が来た、ソファーに座っていた俺の隣に来るとテレビの電源を入れた
『普段はどういうのを見るんだ?』
「動物が出てる系かな」
霞がリモコンを持ちチャンネルを変更する、切り替わった先では飼い主と協力して犬がレースをしている番組だった
『こういうのは出た事あるのか?』
パールは頭が良いし出たら優勝しそうだなと思い、霞に聞いてみる
「番組に出る話はあった、でも恥ずかしいから辞めた」
『あ、そうなのか』
やはりそういう機会はあったらしい
『まぁ目立つしなぁ、テレビ出た次の日とかは学校とかで質問攻めされたりするもんな』
「あの頃はそういうのが嫌だったから」
前に霞から少し聞いた事がある、それ以来霞が人間不信になっている所があった
『俺や他の子達の事は信用してくれ、霞の事は裏切らないからな』
「それは最近段々わかってきた」
霞が少し暗い表情になったのでフォローを入れる、俺達の事はこれからもっと知っていって欲しいなと思う
「お風呂入れてくるね、入浴剤はどうしようか」
『お任せするよ、檜だけでもいい匂いだもんな』
「身体に良さそうなの入れておくね」
そう言って霞は風呂場へ向かっていく、考えてみたらまた一緒に入るのだろうなと思った
(なんかもう慣れてる自分が怖い)
霞の家の風呂に入るのはもう四回目くらいだろうか、毎回誰かしらと入っているなと思う
(まぁ一緒に入ると嬉しいみたいだしいいか)
霞だけではなく自分もこういう機会がある事が、嫌ではないので不満はない
「入れてきた」
『ああ、ありがとう霞。そういえばさ、今更だけど俺と一緒に入るのは抵抗ないんだな』
「龍司君には何されてもいいから、もう私にとっては龍司君は全てだから」
『ええ!?』
霞の言葉には驚いた、万が一があるので下手な事は言わないようにしないとと思った
「龍司君は、一緒に入るのは嫌?」
『少し恥ずかしいけど、でも嫌じゃないよ』
「私の身体見たくない?」
『いや魅力的だから緊張するんだよ』
「そっか、嬉しい」
霞は俺の言葉に頬を染めている、俺も言われて霞の裸を思い出し恥ずかしくなってきた
「そろそろ大丈夫かな、行こう」
『ああ、ゆっくり入ろうか』
霞と共に風呂へと向かった
『これはどういう状況だ?』
身体を洗い湯船に入ると、霞が向かい合って正面から抱きついてきた
「龍司君、温かい」
『いや霞も温かいよ』
霞が俺に抱きついてるので顔が耳元にある、その吐息が凄く色っぽく感じた
『胸とか当たってるんだけど』
「興奮する?」
『しないわけがないよ』
お互い裸同士で抱き合っている、胸だけではなく他の部分も当たってしまっている
「大きくなってきてるね」
『そりゃそうだろ』
目の前に魅力的な女の子が裸でいて、何も感じない男がいないわけがない
「しようか」
俺の両肩に手を置き顔を近づけてくる、唇を重ねてからもっとしようと舌を入れてくる
『んっ、霞…湯船の中は衛生面で良くないらしいぞ』
「そうなの?」
『うむ、だから風呂から出てからに』
「じゃあそこに腰をかけて」
霞に言われて湯船の縁に座る、普通の浴槽に比べてかなり広めの幅がある
「ここならいいよね」
『まぁお湯の中でなければいいと思うけど』
「じゃあ」
霞が身体は大丈夫だと言うのでそのまましてしまった、何故か近くに避妊具が用意されてたのが確信犯だったように思えたが…
「どうだった?」
『いや良かったけど、正直のぼせた』
良かったと言えば良かったのだが、身体が温まる事しかないのでのぼせてきている
「そろそろ出る?」
行為が終わった後、一度身体を綺麗にしてもう一度湯船に浸かっていた
『そうだな、霞と入れて良かったよ』
「うん、良かった」
出る前に横にいた霞が抱きついてきた、また始まったら困るので優しく頭を撫でて出ようと促した
『身体は大丈夫か?』
お互い身体を拭きながら声をかける、霞は自分の身体を見たりお腹の下を触っている
「うん、大丈夫そう」
『それならいいけど』
二日続けてだったので、霞の負担も大きいのではないかと心配になる
「寝る前に、もう一回したいな」
『おいおい、大丈夫なのか?』
「龍司君と繋がってると、幸せだから」
霞が笑顔を向けてくる、霞が喜ぶなら応えてあげたいとは思う
『とりあえずそれは、また後で考えよう』
「うん、先に部屋に行ってて」
『了解』
昨日と同じく、霞は髪を乾かしてから来ると言うので先に部屋に入った
(昨日のままだな)
昨日俺が部屋を出る時と変わりないままだった、ベッドに腰掛けてスマートフォンを見るとメッセージが来ていた
「明日は午前中はゆっくりしていいから、二人でお昼には来て」
百合から明日の予定が来ている、俺は自分の担当は大丈夫かと心配になった
『俺は何もしなくて大丈夫?』
「こちらは任せてくれていいけど、サプライズなんだから明日はバレないように連れてくるのよ」
『了解、感謝するよ』
「後はこちらに任せて、仲良く過ごしなさい」
他の皆にも返信をして霞の事を待つ、少し経つと飲み物を持って部屋に来た
「お待たせ」
『ああ、飲み物ありがとうな』
この前はメイド服だったが今日はTシャツにハーフパンツと普通の部屋着だった
「うん」
霞は俺の隣に座って肩に頭を置いて来る、その仕草が可愛く思えた
『明日は起きたら午前中ゆっくりしよう、朝ご飯を一緒に作るのもいいな』
「うん、作ろう」
『その後は予定大丈夫だよな?ちょっと付き合って欲しいんだけど』
「いいよ、デート?」
『ん〜内緒』
霞が俺の事を見てくるが、今は言えないので誤魔化しつつ抱きしめた
「龍司君の事信じてるから」
『大丈夫、任せなさい』
その後は、霞と学校の事やパールの事を話しをして過ごした
「じゃあ龍司君、しようか」
霞が俺を押し倒して来た
『積極的だなぁ』
「龍司君の温もりが、癖になりそう」
『それは嬉しい事だけど』
「今夜は寝かせない」
『いや一回でお願いします』
流石に先程風呂でしたので、そこまで元気でいられるかわからなかった
『その分時間はあるし、ゆっくりしようか』
「うん、私からしてあげるね」
霞が俺の上に乗り、キスをしてくる
「ふふふ、幸せ」
『それなら俺も嬉しいよ』
昨日と今日の二日間だけで、三回も霞とするとは思わなかったが、本人も俺も満足出来たので良かったと思う
「龍司君と一緒に住めたら、幸せなのにな」
行為が終わり二人でベッドに横になる、霞は俺の腕枕に頭を置いてこちらを見ていた
『俺達は、まだ学生だからな』
まだ高校一年の夏になるところだ、これからどうなるかわからないが、同棲とかがあってもそれは高校を卒業したらになるのではないだろうか
『夏休みに入ったら、数日皆でお泊りをしてみるのも面白いかもな』
「合宿もするって言ってた」
『色々やれるといいな』
「龍司君と、二人で過ごす時間も欲しい」
『夏休みはいっぱいあるから、皆で相談しような』
「うん」
流石に今週の疲れなどもあり眠気が出てきた
『霞、おやすみ』
「うん、おやすみなさい」
霞を見ていたら先に寝息が聴こえてきた、俺も安心してそのまま意識を失っていくのだった




