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霞のために 1

『今日の放課後、皆と相談がしたいんだ』


「放課後?」


霞との初めてを経験した次の日の朝、百合と登校しながら霞の誕生日会をしたくて話をしていた


『ああ、霞は用事があるからと一人ですぐに帰るみたいだから、残った五人で話がしたい』


今日こそは霞の親が帰宅すると聞いている、もし帰宅しなかったらどうするかは、万が一だが俺の中でその可能性も視野に入っていた


別に霞の親が悪いとまでは言わない、家族のために仕事をするのも大切だし、実際今の生活が出来てるのは親のおかげだ


(俺達の仲も認めてくれてるしな)


俺と皆との特別な関係についても話をしたらしい、最初は驚いていたが霞が幸せならと了承してくれているそうだ


(ただタイミングが合えば挨拶には行かないといけないけど…)


一葉や双葉の父ともまだ会った事はない、桜に関しては暫く触れない方がいいらしい


「今は言えない事なの?」


百合は無理して言わなくてもいいけどと、登校時の話題ついでに聞こうとしてきた


『別に隠す事ではないんだけど、いや霞には内緒にしたいけど霞が誕生日だったらしいんだよ』


「あ〜そういう事か、それで?」


『土曜日に皆が都合あえば誕生日会をサプライズしたいなと、日曜日は予定があるし』


日曜日は初のバイトがある、なので土曜日にやれるのが理想だった


「それなら放課後確認しましょう、私は大丈夫よ」


『ごめん、ありがとう』


霞はあまり気にしてないかもしれないが、俺達のグループとしては皆の誕生日は祝い合うのが大事だと思っている


『じゃあまた放課後お願いします』


「いいけど、真白ちゃんは土曜日大丈夫なのよね?」


『今週の土日は、予定ないと言っていたと思う』


念の為昨日別れる前に聞いておいた、本人はデート出来るのかもと少し期待していたようだったけど


「まぁ後は放課後で」


霞についての話はそこまでにし、日曜日の流れなどを確認しながら学校へと向かった








「じゃあ龍司君、またね」


『ああ、気をつけて帰るんだぞ』


放課後、親が帰る予定なので霞は家に帰って行った。ただ元気がない様子を見る限り今日は駄目だと連絡があったのかもしれない


(そういえば身体は大丈夫かな)


今もそうだが朝も歩きづらそうにしていた、一葉も言っていたが女の子は大変らしい


(まぁ俺も腰が痛いしそういうものか)


病み上がりにするには、身体がまだ完全ではなかったので少し辛かったが、霞のためだと頑張った


(さて皆と相談しますか)


教室を出て久しぶりの、漫画研究部の部室へ向かった








『お疲れ様です』


「あ、龍司君お疲れ様」


「遅かったわね」


『ああ、少し霞と話してたから』


部室へ入ると、霞以外の皆が集まっていた


『皆に話があるんだけど、聞いてくれるか?』


「うん、どうしたの?」


皆にこの前の土曜日からの流れを説明する、そして明日の土曜日に可能なら誕生日会をしてあげたいと伝えた


『それでどうかな?』


「うん、私は大丈夫だよ」


「私も大丈夫」


「私も」


「プレゼントとかどうしようか」


皆の都合は悪くなさそうだが問題はプレゼントだった、土曜日と言っても明日の事なので準備が出来てない


「龍司が昨日、特大のプレゼントをあげたしなぁ」


百合が急に言い出す、一葉はともかく双葉や桜がこちらを見てきて気まずかった


『いや、急に誕生日と言われたし本人が欲しいと言ったらね』


「私は何を貰おうかなぁ」


「私はキスだけだったんだけど」


双葉や桜が俺を見ながら言ってくる、話が逸れるから元に戻したかった


『とりあえずそれは追々で頼むよ、明日の霞の誕生日会は料理やケーキとか皆で作るのはどうかな?』


霞の家が裕福なのはともかく、普段から俺の事以外はあまり物欲がある話は聞かなかった


『そういう事をするのが俺は大事だと思うからさ、これからも皆の誕生日は一緒に過ごせたらなと思う』


「それはいいけど、二人だけの時間も作って欲しいよね」


『そこは善処します』


一葉にも言われてその事も考えている事も話す、二人の時間を過ごすと言うのは大事な事だと理解している


「じゃあ明日の予定はそういう事でいいかな?」


『お願いします、時間は後で連絡します』


明日は高梨家でやる事に決まった、準備などもあるので霞を呼ぶ時間は後で決める事にした


「後は料理とケーキをどうするかね、昨日はケーキは食べたんでしょ?」


『あ〜有名な店の、凄い美味しいショートケーキだった』


「え〜いいなぁ」


「そうなるとショートケーキ以外にした方がいいよね」


自分達で作るなら何がいいかと相談をしている、皆が霞の事を考えてくれるのが嬉しかった








「とりあえず、そんな感じでいこうか」


百合が話をまとめ全員一致で決まる、後は明日の誕生日会を霞が喜んでくれたら嬉しいと思った


「じゃあ今日は解散」


『ああ、じゃあ一葉と双葉、買い物はお願いします』


「任せて!」


「お会計は後日するから、ちゃんとレシートは無くさないでね」


食材の買い出しは柊姉妹に任せる事になった、桜や俺達は飾り付けを作っておき、明日飾り付けと皆で協力して料理などをする予定だ










『ん?』


部室を出て皆で下校しようとした時に、霞からメッセージが来ている事に気がついた


(マジか…)


メッセージを開くとそこには


「寂しい」


霞から、ただその一言が届いていた


『百合ちょっといいか?』


「何?どうしたの?」


百合に先程のメッセージを見せる、予想通り今日も霞の親は帰って来れないのだと理解した


「で、どうしたいの?」


『霞の傍にいてあげたい』


「止める理由はないわね、ただこの借りは大きいわよ」


『わかってる、後で好きなように決めてくれ』


「急ぐのもいいけど、気をつけていくのよ」


『わかってる、皆ごめん!先に帰る』


「う、うん、龍司君またね」


「気をつけてね〜」


皆も俺の慌てる姿が気になったようだが、俺の様子を見て送り出してくれた






(なんで言わないんだよ…)


朝から霞は元気がなかった、ただそれは昨日の疲れがあるのかとも思っていた


(でも本当は違ったんだな)


今日一日横にいる霞を見ていて徐々に感じていた、放課後に帰る時の霞を見た時にはほぼ確信に変わっていたが…


(どうするか、でもたぶん霞の気持ちは…)


家へ向かい走りながら考えていた、霞の家ではなく自宅に行く時点で確定的だったけれど


(とりあえずこんなものでいいか)


百合と母には連絡を入れておく、昨日の今日ではあるが霞のために泊まるつもりで用意をして向かった


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