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病み上がり

『六度三分か』


前日に睡眠を沢山取っていたので、いつも目覚ましで起きる時間よりは早く起きた


(無理をしなければ登校出来そうだな)


熱は下がったみたいだが、まだ身体が少し怠い気もした


(そういえば、霞達がノートを取っててくれたんだったな)


ベッドから起き上がり、テーブルの上にあるノートを手に取って見た


(これは桜かな)


手前のページに比べて綺麗な字で書いてある、手前のは勿論俺の字だが、細かい説明を足して分かりやすく書いてくれていた


(それでこれが霞か)


霞が書いてくれたノートは開くと沢山のシールが貼ってあった


(これまさか公式グッズとか言わないよな)


よく見るとそのシールは、霞の愛犬のパールをマスコット化したようなキャラクター物で、この前見た映画に関連したのがあった


(とりあえず大事そうな部分に貼ってあるから、そこをチェックしろって事かな)


シールとは別にマーカーも引いてくれていたので、また後でそこを見直す事にした


(それでこれが、双葉の書いてくれたノートか)


一番下にあったノートを手に取って開いて見る、双葉が書いてくれたページには重要と思われるポイントにマーカーと、何かアニメかゲームのキャラクターが書いてあった


(一日休んだだけで、俺のノートに色々と彩りが出たな)


ノートを取ってくれた三人に感謝しつつ、通学用の鞄にしまった


(さてシャワーでも浴びようかな)


部屋を出て下の階に降りたところで、リビングの明かりに気がついた


(誰か起きてるのかな?)


リビングのドアを開けると、母が仕事に出る準備をしていた


「あら龍ちゃんおはよう」


『母さんおはよう、もう出るんだ?』


母は俺がいつも起きる時間には出勤していて、なかなか朝に会うことはなかった


「最近お仕事いっぱいもらえるからね〜、頑張って稼がないと!」


母は気合を入れてるかのようなポーズを見せてきた


『そういえば百合から聞いたけど、バイトさせてもらえるみたいで助かるよ』


「自分で働いたお金で女の子達にプレゼント買ったりしたいって聞いたから、お母さんも協力してあげたくてね〜」


高校生になったからにはバイトをしてみたかったのもあるが、一番は彼女達へのプレゼントやデート代だろう


「詳しい内容は当日来ればわかるからね、そういえば入るだろうと思ってたからお風呂入れてあるわよ」


『本当に?助かるよ、母さんありがとう、お仕事頑張ってね』


「うん、まだ時間あるからゆっくりしていいからね」


母に言われて風呂へ行き身体をしっかり洗ってから湯船に浸かる、昨日一日で結構な量の汗をかいていたので、身体が綺麗になった後に浸かる風呂は気持ちが良かった






「あ、ここにいたんだ」


風呂に浸かり始めて五分ほど経ったところで、百合の声が聞こえて風呂場のドアが開いた


『母さんが入れててくれてさ、シャワーのつもりだったから助かったよ』


「ふ〜んそうなのね、少し早く起きたから部屋に見に行ったらいないから心配したわよ」


そう言いながら百合は服を脱いで当たり前のように入ってくる


『え、入るの?』


「いいじゃない、昨日の夜は暑くて汗かいたし」


もう七月に入って暑い日も増えていた、たしかに昨日の夜は沢山汗をかいたが百合のは一緒に入る口実だろう


「熱はどうなの?」


『とりあえず大丈夫そう、だけど少し身体が怠いのは残ってるかも』


後で何かあったら困るので正直に今の状態を伝えておく、百合には見栄を張ってもしょうがないのはわかっている


「学校行くなら行くでいいけど、無理はしないで今日は早く帰宅しなさい」


『わかった、俺は先に出るよ』


風呂から出て部屋に戻り、制服に着替えてリビングへ行った


「朝ご飯は軽めの方がいいんじゃない?」


昨日の夕飯と同じく百合がうどんを作ってくれた、昨日と違うのは朝ご飯には豚肉が入っていたので満足感があった


『美味しかったよ、ありがとう』


「お昼は買っておいたから、これを持っていきなさい」


百合がテーブルに置いてくれたのは、口から飲めるタイプのゼリーで三種類ある味が一つずつあった


『まだ弁当って気分じゃないから助かるよ』


「厳しかったら無理せずに早退するのよ」


ゼリーを鞄にしまっていると、百合は朝ご飯の洗い物をしながら俺の様子を見ていた


『皆も心配するだろうし、無理なら無理って判断するから』


「無理せず途中で連絡くれたら私もいるから」


本当は家で寝てろと言いたそうだが、俺の意思を尊重してくれる事が有り難く感じた








『皆おはよう、昨日はありがとう』


「龍司君おはよう、大丈夫かな?」


『ん〜とりあえずは、学校には行けそうかな』


家を出るといつもの四人が待っていた、皆俺の顔を見て心配をしていた


「いつでもいいから厳しかったら言ってね」


一葉が俺の横についた、今日は双葉と登校する日だったので二日も寝てたのかと思った


「私達が支えるから、無理はしないで」


俺の鞄を桜に預けて双葉も反対側に来た、そして一葉と共に腰に手を回して一緒に歩こうとする


「今日と明日は私達二人で一緒に登下校をするから、部活も休みにするから早く帰って休もうね」


もしかしたら百合から俺の状態を聞いているのかもしれない、皆の気遣いが嬉しかった


『ありがとう、何かあったら言うから』


柊姉妹と共に久しぶりに三人で登校をした、桜達もいつもより近くで歩いてくれていた








学校へ無事に着いて教室へ向かうと、大樹も心配してたのかすぐに傍に来てくれた


「おはよ、大丈夫か?」


『ああおはよう、風呂上がりにすぐに髪を乾かさなかったから風邪を引いたのかもな』


本当の理由はわからないが、近くに霞達もいるので心配させないように無難な事を言っておく


「まぁ無理はするなよ、俺も何かあれば協力するから」


『ありがとう、とりあえず今のところは大丈夫かな』


その日の授業はとりあえず普通に受ける事は出来た、保体は双葉達が止めて来たので見学にさせてもらった


「お姉ちゃん達が待ってるから行こう」


本日の授業が全て終わり、双葉達と教室を出て一葉達に合流をして帰る


「今日は皆で帰ろう、龍司を一度家に送ったら皆を送るから」


百合はそう言って、霞や桜と共に少し離れて俺達についてきた


「龍司君どうだった?」


『ん〜とりあえずなんとかなった』


「帰ったらゆっくりしてね」


行きと同じく帰りも二人が横についてくれている、二人の温もりで心が温かくなる気がした


(俺は幸せだなぁ、これを逆に出来る男にならないとな)


五人の女の子達を見ながらそう思った、離れている三人も何か会話をしながらずっと俺の様子を見ていた








「じゃあ皆を送ってくるから、夕飯は遅めに作るから少し寝てなさい」


『ありがとう、皆また明日』


「うん、龍司君また明日!」


皆を見送った後に家に入った、朝は寝過ぎたのか全然眠気がなかったが、部屋に入り荷物を置いたら安心したのか一気に眠気が来た


(さすがに病み上がりだと消耗も激しいか)


部屋着に着替えて眠気のままにベッドに横たわる、そしてそのまま意識を失っていった


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