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8話 ボードゲーム部

今回は顧問を勤める部活の話

「栗花落先生、さようなら」


「先生、さようなら」


「栗花落せんせー、さようなら」


帰りのホームルームが終わりさようならの挨拶をし、生徒達は部活やら帰宅等をする。


「結局あれは何だったんだろ」


一限の授業中に現れた少女はあれっきり姿を表していない。

それにより栗花落は謎のままだ。


「霊感とか無いんだけどな~」


と呟き、先生も生徒がいなくなったのを確認し戸締まりをして担当を勤める部活へ向かった。


栗花落が顧問している部活は、ボードゲーム部だ。


ボードゲーム部の部室に先生が入ると、部員の内四人がボードゲームをしていた。

四人がプレーしていたボードゲームは、魔法のラビリ◯スと言うゲームだ。


自分のコマをサイコロの目の数だけ進めます。目的はチップに描かれた魔法の印のマスにたどり着くこと。でも、気を付けて。見えない壁が邪魔をします。秘密の通路を間違えると振り出しに戻ってしまう。


ルールは1.ゲームの前に、ゲームボード(箱)を回転させて、壁の位置がわからないようにします。

2.各プレーヤーは、魔法使いコマと金属球を1つずつ選び、四隅のどれか一つを選んで、コマを角に置きます。そのあと、慎重に金属球を1段目のフロアの下に付けます。

3.チップを1枚袋から出します。同じシンボルが描かれたマスが全員の目的地になります。

4.手番ですること

1.ダイスを振り、自分のコマを任意の方向に出た目の数だけ進めます。

2.見えない壁にぶつかると、金属球が下に落ちるので、手番終了となります。スタート地点に戻って下さい。

3.目的のマスに着いたら、チップをもらい、新たなチップを袋から出します。

5.誰かがチップを5枚集めたらゲーム終了となります。


「皆さん捗ってますね」


「栗花落先生、お疲れ様です」


部員に声を掛け、最初に反応したのは部長の小鳩彗莉渚(えりな)だ。


「今日は魔法のラビリ◯ス」


「懐かしいね、私も昔やったことあるよ」


栗花落は大のボードゲーム好きだった。

顧問と言う立場が故に強くは言い出せない。


「栗花落先生だ、お疲れさま~」


陽気な口調の少女は一年の美郷心和(みわ)


「華麗な姿をみてて~」


そう言って賽子(サイコロ)を振って出た数字は三だ。

緑の駒を縦に二、横に一滑らせながら移動する。


すると盤上下でゴトン、と音がし金属の玉が自分の隅に転がった。


「ありゃ~行けると思ったのに」


美郷はまたも隅からやりを直してしまった。


その隙に三年の涼風弥恋(みれん)が魔法のカードを獲得した。


「涼風さん調子いいね」


「アタシこういうの得意なのよ」


自慢げに言う。


「オレのことも忘れてもらっちゃ困るぜ」


男口調な彼女は一年の不知火彩友(さゆ)


「ひょい」


賽子の目は二だった。


一周してまた不知火の番となって次に出た目は、四だ。

華麗に見えない壁を交わし、次のターンで魔法のカードをゲットした。


更にもう一枚も手にし涼風と並ぶ。


「あれ? 今日は恐神さんはお休み? 教室では見かけたけど」


「何でも部活に行く元気がないって言ってましたよ」


姿を見せない最後の部員の事を尋ねると、部長が答えてくれた。


先生の結婚発表以降、恐神は元気も気力も無かったに違いない。


対決の結果、涼風より先に五枚の魔法のカードを集めた不知火が勝った。

一枚さと僅差だ。


「オレの勝ちだぜ」


「悔しい」


「う~これで連敗記録更新だ~」


「これで私は二敗」


勝ち誇る不知火と悔しがる面々。

連敗に気の抜ける美郷にマウントとも取れることを言う。

敗者のマウントはあまりにも虚しいだけだろう。


「次ぎは栗花落先生もいかがですか? やりたそうだったので」


「小鳩さんには敵いませんね」


小鳩と席を代わり、先生がそこに座ってゲームを始めた。


栗花落がまずゲームボードを回転させて、壁の位置が分からないようにする。


先生が選んだ魔法使いの駒は紫だ。

右の奥側に駒を置き、慎重に金属玉を一段目のフロアの下に置いた。

袋から取り出したチップに描いてあったのは梟のようだ。


美郷から順に賽子を振って行く。


美郷が出した目は二で、


「ふ~、セーフ」


ホッと胸を撫で下ろす。


不知火も二が出て縦と横に一回ずつ動かした。


「余裕だったぜ」


涼風は一の目なので横に一進む。


最後に先生が四の目が出て横に二、縦に行く。


「一週目は問題なさそうですね」


二週目に入った。


「おっと」


進んでいくうちに、見えない壁にぶつかり涼風が金属玉を落とし隅からやり直す。


「涼風先輩、今回はダメそ~」


煽る美郷は今回は二枚チップを手にしていた。


「けど、先生の方が上だけど」


「流石先生だぜ」


栗花落は残りチップ一枚で勝ててしまう。


今回のチップに描かれていた絵は月だ。


順調に賽子を振っていき、最後は先生が最後のチップを手にして終了した。


「う~顧問の先生なだけあって強かった~」


「負けちまったぜ」



「チップ一枚しか取れないなんて」


勝てないのも当然と思う美郷と違い不知火と涼風は悔しそうだ。


ふと、時計を見やると部活終了時刻が近付いており、


「それじゃあ、後片付けして部活終わりましょう」


部長の一声でボードゲームを片付け始め、纏めて箱にしまう。

部室の棚に仕舞い。


「「お疲れ様でした」」


終わりの挨拶をし、先に先生は部室を出ていく。


残された部員も荷物を持ち、部室を出て小鳩が鍵を掛けて職員室へも持っていく。

部員達が四人で仲良く下校していった。


職員室に戻った先生はデスクにて仕事をし、仕事が終わる頃にはすっかり辺りは真っ暗になっていた。

他の先生とかに挨拶をし自身の車で家の方へ帰った。


綺麗な新築の二階建てに住む栗花落は、そこの玄関口にてある異様なものもを目の当たりにしてしまう。


「黒い手形?」


そこには子供の手形と思わしき黒い手形がくっきりとついていた。

次回栗花落先生は除霊出来るのか

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