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6話 新婚夫婦の悲劇

暑い夏を吹き飛ばすホラー!!


晴れて夫婦になれた二人が、結婚式から夫てまある嵐丸(きど)の住むマンションへ帰るときの事。


「あの結婚式場変じゃなかった?」


喬女(たかめ)もそう思うか」


結婚式で感じた違和感を二人は口にした。


「私は女の子の声を聞いたんだけど」


間近で聞こえてくるのも変な話だ。


「すぐ確認したけど当然誰もいなくてさ」


「俺もお色直しで控え室行った時背後に気配を感じたんだけど、あれも同じナニかなのかも」


あの結婚式場は呪われていたのかと夫婦揃って思い始めた。


恐ろしい体験に足を震わせながら、ともつかない足取りでマンションへ向かう。


二人の住むことになるこのマンションも、数日後には新しい転居先の一戸建てに引っ越すことになる。

部屋に入るなり荷造りを行う。


皿や食器、瓶詰めされた調味料を梱包材で包んで段ボールに詰め込む。


「よし、これでお皿とかは終わり」


「こっちもやっといたよ」


料理好きな嵐丸が愛用していた料理レンジを、エアキャップの詰められた段ボールに梱包した。


続いて圧力鍋を蓋と鍋を別々にし、鍋のみビニール袋に包んだ。

それから鍋と蓋を気泡緩衝材(きほうかんしょうざい)でしっかりと包んで、段ボールに鍋から入れて蓋を逆さ向きに入れた。

段ボールの方にも気泡緩衝材を入れてしっかりと段ボールをガムテープで閉める。


残りの調理器具も別の段ボールに入れて、衣類等も段ボールに詰め込んだ。


「これで荷物は全部」


「後は借りてきた車に乗せて運ぶだけか」


嵐丸は自信の車を所有しているものの、引っ越しのためにレンタカーを借りてきた。


持っていけないものは既にメ◯カリに出品していて、購入者も現れた発送の手配も済んでいた。


夫婦は必要なもの以外の物を詰め終わると寝床ろに就く。


引っ越し当日。


「特に部屋の入居時との変化はありませんね」


大家さんとの部屋のチェックが何事もなく終わって、


「こちらを」



鍵を大家さんに返してマンションを後にする。


一時的に近くのカーパーキングに嵐丸自身の車を置き、幾つもの段ボールを乗せた大きめのレンタカーで、転居先の星ヶ丘の一戸建てに向かう。

鍵は既にもらっていて…


車を走らせて漸くすると新居先に着く。

鍵を開けて夫婦で段ボールを、レンタカーの荷台から下ろして家の中に運ぶ。


何度か往復して荷物を運び荷台を空にし、一度レンタカーを返しに嵐丸が行き車も取りに行く。

その内に喬女が段ボールを少しずつ部屋に運び、ダイニングキッチンに調理器具やお皿等を詰めた段ボールを運んだ。


段ボールから先ず食器や皿、グラスを食器棚に仕舞う。

調理器具は重めの圧力鍋やホットプレートを引き出しの一番下に仕舞い。

その他の物をキッチンツールフックに掛けた。

ニ◯リで購入したレンジ台に料理レンジを置いた。


それから他の部屋に置いた荷物を段ボールから出して色々と出す。

衣類をクローゼットに仕舞っていると、嵐丸が帰ってきた。


二人で残りの荷物を片付けて空の段ボールだけとなる。

そこに配送を頼んでいたダブルベッドが届いて寝室に運んで組み立ててもらう。

電気会社とガス会社とインターネットの契約の方も行う。


それが終わる頃には辺りがすっかり暗くなり始め、夫婦は近くのスーパーに夕御飯の弁当を買いに歩いていく。


引っ越しで疲れが出ていて料理を作る気が起こらない。

それだけではなく、ア◯ゾンで注文した冷蔵庫が届いてなくて保存出来ないからだ。


スーパーで弁当を買った夫婦は家に帰ってレンジでチンして食べた。

お風呂や歯磨きも済ませ、一一階にある夫婦の寝室でゆっくりと寝床に就いた。


時刻は深夜二時を少し過ぎた頃。


『見つけた』


あの時聞い少女の声が聞こえてくる。


「今の声って…」


と目を覚ました喬女が飛び起きて周りを見渡すが、隣で眠る嵐丸以外には当然誰もいない。


あれは現実なのかそれとも疲れて幻聴でも聞いたのだろうか。


翌朝。


「きっと疲れてたんだって、喬女」


「やっぱり」


昨日聞いた少女の声を話してみるが、当然あり得ないことなのでそう確信を持った。


朝食を買いに二人で家を出てあることに気付く。

玄関ドアに黒い手形がびっしりと付いていたのだ。


「こんなの昨日はなかったわよね」


「子供がイタズラでもしたんだろ。引っ越してきたばかりなのについてない」


朝食を買いに行くのを後回しにして、壁拭きクリーナーを使うも手形が落ちない。


「はっ、全然取れないんだけど」


「こっちはどうだ」


手渡してきたのはスクイジーだ。


「全然取れないんだけど」


「こっちもダメか」


渋る夫婦は諦めて不気味な手形を残して朝食を買いに行く。

また翌日。この日は冷蔵庫が届いた。


「この手形落ちなくてね」


気味悪そうな目で玄関ドアを見つめていた配達員にそう言い放つ。


「黒い手形不気味っすね」


運んできたドライバーのお兄さんが夫婦に正直に言う。


その日は冷蔵庫が届いたこともありスーパーで色々食材を買って料理した。


翌日から夫婦は仕事が再開し嵐丸は早々と会社に向かう。

喬女も遅れて仕事に向かうため玄関を出た所であることに気付く。


黒い手形がなくなっている。

安心したように仕事に向かい。仕事を終えて先に嵐丸も手形が消えてることに気付く。

鍵を開けて玄関に入って目をやると、リビングに繋がる引き戸に黒い手形が付いていた。


「どうなってンだ」


恐怖に身を震わせる嵐丸。

遅れて仕事を終えて帰ってきた喬女も、玄関に入って目に止まる。

恐る恐るリビングに向かうと、藍褪めた嵐丸がして、あの時聞いた少女の声は幻聴などではないことに気付く。


(あの結婚式場の時聞いた声と昨日聞いた声。それに手形)


もしかして同じ? 出はないかと感じ始め…


『黒い手形、玄関ドア、呪い』とグーグルで検索することにし、


「これ見てみろ」


「これって···」


そこには記事で取り上げられた似たような事例が写真付きで掲載されていて、新聞の記事も載せられていた。


「なんで私らなのさ」


「この記事の通りなら結婚式場も関係なかったのかよ」


「諦めるのは早いわ、助かる方法が」


思い付きでそのようなことを言ったが、実際のところ何も思い付いていない。

考えても思い付かず気がついた頃には夜が更けっていた。


翌日会社で相談しようとしたものの、信じてもらえないと踏んで止まってしまう。

妻の方も同じく相談したは良いが冗談だと笑われてしまった。


相談も出来ず解決方法も思い付かない翌日のこと。


ぐっすりと寝ていると寝室の開き戸に黒い手形が現れて、黒い手の少女が嵐丸に近付く。

そこで漸く目を覚ました喬女が逃げようとするも動くことが出来ず。


「あなたから来てもらう」


刹那――身動き取れない喬女に近付き、黒い右手で首をへし折った。

危険を察知して目を覚ました嵐丸が、変わり果てた喬女に気を取られているうちに少女が飛びつく。


黒い右手で体を掴まれ黒い左手で首と右腕をへし折られてしまう。


翌朝無断欠勤で心配になった嵐丸の会社の上司が、彼の家に向かい寝室で変わり果てた姿の夫婦を発見した。

夫婦のパジャマの上からは黒い手形がぎっしりと付いていた。

しかしそれ以外目立った外傷は見られなかった。

次ぎはあなたのあなたのところにも来るかも

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