3話 先輩社員に迫る黒い影
不気味な事件はニュースや新聞、ネットを通じて忽ちに広まった。
午前六時。
重たい瞼を開けて目を覚ました海衣は、ベッドから起き上がり顔を洗いに洗面所へ向かう。
お湯で顔を洗うと、リビングに向かい引き出しから食パンを取り出しトーストする。
トーストしてる間にテレビを点けてニュースを見た。
パンが焼けるとお皿に乗せてテーブルに運ぶ。
引き出しからマグカップを取り出し、冷蔵庫から牛乳も出してテーブルに運んだ。
最後に冷蔵庫からマーガリンとマンゴーのジャム、桃のヨーグルトを取り出しててテーブルに運んだ。
席に着くと食べ始めた。
食べながらニュースを見ていると、例の不気味な事件のことが報道された。
「えっ?」
数日前に黒い手形が玄関ドアに付いていたのを見た海衣は驚きを隠せていない。
「まるでこれって…」
都市伝説であった話と似ている。
ただの偶然なのだろうか。
どうやら京都府警によると死因の特定は出来ていないらしい。
朝食を食べ終えた彼女は歯磨とメイクをし身支度を整え、肩掛け鞄を持って家を出た。
歩いて駅に向かい電車を乗り継いで会社へ向かう。
2時間程で会社に着き、休憩室で休む。
社内でも例の不気味な黒い手形による事件の話題で持ち切りであった。
「なあなあ、東江さんも知ってる? 黒い手形の」
「ええ。都市伝説のあれね。ただの都市伝説じゃないなんて」
私に話し掛けてきたのは、同期の磴さん。
「そんな都市伝説とか現実にあらへん。あたし神戸に住んどるんやけど、そんな話聞いたことあらへんわ。あんな不気味な手形なんて」
二人の会話に入り込んできたのは、同じ女性で先輩社員の波瀬であった。
「ただの頭のイカれた殺人犯に殺されただけやろ」
現実的に考えてそう考えるの普通の反応であろう。
「さて、仕事行こ」
波瀬は職場へ向かった。
海衣も時間となって仕事に向かう。
本日は交換の持てるホスピタリティーを身に付けるセミナーだ。
同じく新入社員達が何十人かセミナーを受ける。
アート企画を担当する波瀬は会議室にて次なる企画の提案を出す。
「百貨店の空きスペースを活用してアート展示会を行うんはどうでしょか」
用意した企画書を元に説明する波瀬。
「ふむ、良いではないか」
「中々良い企画やね」
上司達からのお墨付きがもらえた。
「こちらのアート展とタイアップして貰えるアーティストも···」
と話している波瀬の背後に黒い影が現れた。
「ん?」
ゾッとして後ろを振り向くもそこには何もなく。
「どないしたん?」
「否、なんでも」
突然後ろを見始めた上司にそう言う。
(気の所為やったか)
それから何もなかったように企画の話が進んでいく。
午前の仕事が終わり昼食へ。
午前のセミナーを終えた海衣も昼食を済ませに行く。
朝食を済ませ少しや済み、午後の仕事が始まった。
時間が流れ仕事が終わり買い物に行く。
独り暮らしの波瀬は家に帰ると料理を始め、料理が完成すると食べ始めた。
食べ終わった後、洗い物を水に浸けてお風呂へも向かう。
暫くして出てきて長い髪をドライヤーで乾かす。
洗い物と歯磨きをし少ししてゲームをしてから眠りに就く。
翌朝。
波瀬が会社へ向かおうと玄関を出ると。
「何やこれ」
玄関ドアに黒い手形が張り付いていた。
「はっ」
これは都市伝説や昨日起こった怪事件で噂知れている黒い手形なのだと、すぐに分かった。
「誰やこんないたずらすんのは」
と言うがこのマンションで同じ階に子供を持つ人は誰もいない。
唇を震わせながら重い足のりで会社へ向かった。
黒い手形のターゲットにされた先輩の運命は




