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【登場人物紹介-V】


 



 【登場人物紹介】

 

 悪辣な憎悪渦巻く【ディストピア】Side 

 

 ・主人公 

 結代虚華ゆいしろきょうか/ホロウ・ブランシュ/「虚妄」のヴァール (16歳)

 

 世界中から人々の感情を剥奪し、ディストピアという世界をディストピアたらしめている世界から逃亡し、フィーアと呼ばれる世界へと逃亡してきた少女。

 彼女のせいで「終わらない英雄譚」の「背反」による与太話とされてきた平行世界の人間を自身の残機として扱うことが出来ることに現実味が帯びてきている。

 しかし、肝心の扉が完全に封鎖されており、通ることが出来ないことから、ただの一般人では叶わない願いだと知るのはそう遠い未来ではない。

 現在、葵琴理の処刑についてパンドラの対応を待っているが、真の犯人が中央管理局であることに気づくまで、まだもう少し時間がかかりそうだ。


 『どうして琴理が……ううん、きっと彼女の持っていたアレ……琴理が作ったんだ』


 


 黒咲臨くろさきのぞみ/ブルーム・ノワール (16歳)


 「喪失」に復帰してから、実質的なリーダーを担当している苦労人。

 麗しい女性の格好をしておきながら、やはり本質の部分は男性らしさが溢れており、虚華が居ない中でもなんとか運営はしている。現在は糸でどうにかして味方を操ることが出来ないものかと、試行錯誤しているが、意識を如何に奪うかを考えながら、虚華を探している。


 『やっぱり、直接脳に糸を干渉させないと駄目か……?嫌でもそうすると……』

 

 

 緋浦ひうら 雪奈せつな/クリム・メラー(16歳)


 虚華が『喪失』から失踪した張本人。当の本人は既に意識を手放しており、現在は“緋浦雪奈”に体を預けている。

 彼女が身体を手放したせいで、現在の「喪失」虚華脱退事件が起きているのだが、それを知るのは大分先の話。

 現在の“雪奈”は足技系の女性になっているが、身体能力に差がありすぎて、まともに戦闘すら出来ないのが悩みになっている。


 『どんな鍛え方したら、こんな貧弱になんだよ。飯食ってんのか?あぁ!?』

 

 

 葵薺あおいなずな(17歳)

 

 琴理を彷彿とさせるような薄い群青色の髪に、感情喪失した証である昏い灰色の瞳。

 虚華がディストピア時代に結成していた「喪失」のメンバー、葵琴理の姉。虚華がディストピアに居た頃には接触したことがなかったが、今思い出してみれば、琴理が家族の話を時折していたのを思い出す。

 感情を喪失することが確定している世界で、虚華は彼女と相まみえるが、「七つの罪源」たちの手によって生命活動を半分停止する状態になっている。

 ディストピアでの依音の遺体と同時にフィーアに持って帰ってきたが、現状生き返る目処は立っていない。

 

 『…………………………………………………………………………』



  夜桜透よざくらとおる 享年(15歳)


 ディストピアに居た頃の知人。「喪失」の面々以外では本当に希少だった数少ない話せる人間だったが、感情を維持するために相当無理をしていたようで、実際には感情を喪失しないために虚華を売るかを悩む程の瀬戸際まで精神を擦り減らしていた所を、臨に射殺された。

 どうやら、お金を差し出すことで感情の喪失を抑制し、その事を中央管理局が黙認している物があるらしいが……。

 

 『僕はキミを守ってみせる!だからそんな木偶の坊なんて捨てて、僕の元においでよ』



 

 様々な生が集う世界【フィーア】Side


 【探索者関係】


 白月楓しらづきかえで (16歳)

 ヰデルヴァイス──「罪と罰」(crime & Punishment)の持ち主。

 突出した殺傷性と投擲した得物を再び手元に戻すという芸当でメキメキと頭角を現していたルーキー。『獅子喰らう兎』というトライブを結成しているが、現在メンバー二人なので、実質的な活動はしていない。

 【蝗害】によってしのが重傷を負い、看病していたが、無事しのは元気になったお陰で睡眠時間が元に戻って、荒れていた気性と肌は概ね元に戻った。

 此処ではない世界「ディストピア」へと「喪失」の面々と向かったが、何者か不明の三人にこっぴどく反撃され、無様に逃げ帰る。

 自身の力がまだまだな事を悟り、さらなる成長を望むべく修行に励もうと意気込む。


 『今の俺じゃ足りないってか?おもしれぇ。ならもっと強くなってやるからよ』


 

 紫野裂 しの(しのざき しの) (16歳)

 

 紫のセミロングに、『獅子喰らう兎』のトライブマークを身体に刻んでいる快活少女で、普段から虚華や楓の世話なども喜んで焼いていた背伸びしたがりな少女だったが、自身の持っていたヰデルヴァイス──「スパクトロギア」を透に強奪され、その武器に秘められた力を奪われてしまった。

 透と接敵した結果、腐敗の力を利用され、意識不明の重体になるが、楓の献身的な看病の甲斐あって、なんとか回復はした。けれど、彼女の顔に笑顔は戻らなかった。

 楓達が先走り、異世界へと足を踏み運んでいる間、結界の番をしていたら先遣隊がぼろぼろになって帰ってくる。そんな彼らを治癒魔術で癒やしている琴理を見ながら、自身が何も出来ないことに、少しずつ喪っていた心を取り戻そうとしているが、果たしてどうなるのか。

 


 『うちは……このままでいいの?ただただ守られているだけ、それだけでいいの?』

 


 夜桜よざくら とおる (16歳)


 元々は『獅子喰らう兎』の3人目のメンバーだったが、既に脱退している。現在は【蝗害】の新リーダを名乗り、特徴的な赤黒い髪の男女──玄緋兄弟を引き連れてあちこちで暗躍している。

 ヰデルヴァイス「スパクトロギア」を強奪し、自身の体にぶっ刺した影響で人間を辞めており、虚華のことを異常なまでの愛で包み込もうとしている。そのせいか、「愛しい君」と虚華のことを呼んでおり、玄緋兄弟にはしっかり誂われている。

 一番最近ではジアの街を焼き討ちしているが、当の本人はのうのうと過ごしている。

 最近はアジトで様々な書類を作成し、これからの【蝗害】の事を真剣に考えている。


 『おい。疚罪、綿罪。仕事だ、コイツラを殺してこい。……仮に友人だったとしてもな』


 玄緋疚罪くろひ やまつみ (20歳)


 透が継いだ【蝗害】の幹部。特徴的な髪色に特徴的な話し方をするので、一度見れば大体の人間が彼を彼だと認識することが出来る。

 ジア並びにハーミュゾロアを焼き討ちにしている主犯格であり、白の区域内においては大罪人として扱われているが、現在も捕縛されることなく闇夜に暗躍している。

 以前までは【蝗害】に大した興味などはなかったが、透が幹部になり、リーダーになったことで懸命(彼の中では)に尽くしているということらしい。


 『おいおいリーダー、流石のワイも紐なしバンジーは許容できひん……なぁああああ!?』


 玄緋綿罪くろひ わたつみ(20歳)


 透が継いだ【蝗害】の幹部。疚罪とは違い、見た目よりも格好の扇状さで主に男性の視線を釘付けにしている蠱惑的なの女性。

 疚罪と共に各地を焼き討ちにしているが、罪悪感などは一切抱いておらずに、嬉々として周囲を焼いている姿から「赤黒髪の悪魔」と噂されることもしばしば。

 以前までは【蝗害】などさっさとなくなればいいと思っていたが、透が組織を変えようと動いている姿を見ながら、自分も頑張ろうと思い行動を開始しようとしている。

 結果としてドアに挟まれたのだが。


 『一変死んで来いや、疚罪。あ、リーダーは紐アリで許すで♡ほら、はよ行ってや♡』

 

 結“白”虚華ゆいしろきょうか/「エラー」 (16歳)

 

 虚華が失踪したことを事後報告で知った虚華とは似て非なる少女。

 並行世界の人間を自史世界で殺すことで、自史世界の対象が死んでいる場合、蘇生すると自史世界の人格が宿る。という噂が蔓延していたせいで、危うく殺される所だったと嘆いていた。

 この噂が蔓延ってから、イドルの姿が見えないことに、気づきながらも「喪失」の一員として、ホロウを探すことに尽力。

 異世界であるディストピアへと侵入することに成功するが、謎の少女「ヴァール」によってフィーアへと戻ることを強制された。無意識に非人へと牙を剥いた筈なのに、命があることに疑問を抱かずに。


 『殺さなきゃいけないんです。例え、どんな理由があろうとも』



 葵琴理あおいことり (14歳)

 

 虚華が居た世界とは異なる存在であり、かつての友と同じ存在。

 「第九章」の主役であり、大戦犯枠。彼女が興味本位で作成してしまった武器を巡り、様々な勢力が蠢き出す。

 現在は「喪失」と「獅子喰らう兎」の合同レギオンに身を寄せているが、彼女の胸の内にはとある考えがあるようだが……。


 『まさか、そういうことなんスか?……だから、だからあの人はあんな事をっ!!!』


 

 出灰依音いずりはいお (17歳)


 虚華が居た世界とは異なる存在であり、かつての友と同じ存在。

 昏い灰色の瞳に、髪を持つ知的な少女で、ディストピアではメガネを掛けていたが、フィーアでは魔術によって視力を矯正しているので裸眼。

 憔悴しつつ有る琴理を賢明に励ますも、自身の力では慰めきれない事。その役割をぽっと出の“雪奈”がかっさらって行っていることに一番不満を覚えている少女。握り締めている魔導弓には、今までにはなかった傷痕が残されているのだが……。


 『遅かったわね、今更気づいたのかしら?とんだお寝坊さんね』



 【七つの罪源】Side

 

 『歪曲』のパンドラ 年齢不詳

 世界に仇なしたとされる七人の犯罪者を擁する集団『七つの罪源』のリーダー。

 虚華をヴァールと名乗らせ、仲間に取り込んだことで、八人所属していることになっているが、特に気にしていないようだ。

 最近は虚華が持ってくる洋菓子がお気に入りで、一番好きなのはフィナンシェである。

 美味しそうに頬張っている時は、年相応の見た目と一致するが、話すと雰囲気を瓦解させる。

 今回、虚華に琴理の処刑を伝えたのはパンドラだ。彼女の意図とは一体。


 『さぁ、ホロウ。これからどうする?お主の一歩はどう歩むのじゃ?』


 

 『禁忌』の禍津マガツ 年齢不詳

 『七つの財源』の参謀役にして、リーダーの制御役。

 他にも、メンバーの不満や相談事は、リーダーの耳に入る前に、大体がここで処理される。

 そのせいで、パンドラはたまに拗ねるが、パンドラをあやす為にヴァールの参加を認めた。

 葵琴理の処分計画は、ホロウより先に情報を掴んでいたが、敢えてパンドラにもホロウにも伝えていなかった。なぜなら面倒事に繋がるのは火を見るよりも明らかだったからだ。


 『どうして、俺がお前らのお守りをしないといけないんだ』


 『虚飾』のアラディア 年齢不詳/ 葵薺 (17歳?)

 事あるごとに気色の悪い笑いを挟んでくる二十代前後半の見た目の女性。

 目の下の隈や、不健康そうな体型、話し方や趣味、服装を改めれば、まともな人間に見えなくもないなと、禍津からは言われているが、変える気は更々無いようだ。

 パンドラを以前から好いていなかったが、虚華のことは気に入っているらしく、ヴァール参加を一番喜んでいたのは、彼女である。ヴァールが来てから、少しだけ隈が減った気がする。

 最近、チェスが「七つの罪源」内で流行っているが、その中で大会を開くと毎回最下位なのだが、楽しそうに勉強している。


 『キヒヒ、今回はお留守番、出番はルウィードに譲るよ。キヒヒヒ』


 

 『寂寞』のルウィード 年齢不詳/ 「カサンドラ」(20代後半?)

 

 特徴的な喋り方をする、身なりの整った大人の女性の見た目をしている。例にももれず、彼女も姿を自由に変えることが出来るので、この姿がデフォルトなだけで年齢などは一切不明。

 辛いものに目がなく、話し方が大変特徴的なのでおっとりとした雰囲気のお姉さんの姿は人里で辛いものを食べに行く用の姿になりつつある。

 今回の葵琴理の処遇をどうにかする作戦の名簿の中に、自身の名前があった際は目を疑ったが、他の名前の部分に最近気になっていたホロウの名前があったため、単独行動が好きなルウィードも、渋々行動を共にすることにした。

 

 『「期待」貴方の動きに夢見ましょう。仮にも一組織の主と聞いていますから』


 『忘我』のタナトス 年齢不詳

 言葉を放つことで、他者を蝕む災禍を持っている。彼に言葉を放たれた相手は黒い炎で身を焼かれ、最終的にはその一連の記憶を全て消去される。臨には善意で記憶消去を試みたが、余計なことをするなと満場一致のお叱りを受けたため、暫くは瞑想をして過ごそうと心に決めたのである。

 一般人と言葉をかわすことが出来ない分、此処ではそれなりに話すことが出来るがキャラ的にそれが厳しいことも分かっているせいで、頭を悩ませているシーンを見ることがある。


 『(無念だ。今回も俺の出番はない。一体いつになれば、俺も動くことが出来るのだろうか)』


 【中央管理局】side


 スメラ・L・イジェルクト(19歳)

 「中央管理局:七罪源捜索課」に所属する中央管理局の職員であり、イドルの同期。

 ピンクの髪を2つに纏めているせいか、幼く見られがちだが、酒が好きな酒豪である。飲酒行為が数少ないイドルに勝てる点なので、会う度に飲み会を開きたがるが、イドルはしれっと逃げている。


 『ほら、何躊躇ってるの。もっと飲んでよ。折角の機会なんだしさ』

 

 イドル・B・フィルレイス (19歳)

 「中央管理局:七罪源捜索課」に所属する中央管理局の職員であり、スメラの同期。

 様々な区域を横断しながら、荷物を運ぶ運び屋として活動しているせいか、情報などが沢山彼女の耳に入り、結果として捜索課の中では一番の成績を収めることが出来ている。

 飲み会をスメラが開いた際は、酒を極力避け、度数の薄いものを選んでスメラが潰れるのを待ちながら美味しい料理に舌鼓を打っている。


 『まぁまぁ、僕の事はいいからさ。キミが楽しみなよ。ね?』


 オルテア・ランディル (27歳)

 「中央管理局:七罪源捜索課」に所属する中央管理局の職員であり、スメラ、イドルの上司。

 問題児のイドルと模範生のスメラの二人の上に立てと上層部から辞令が出た際に、退職届を提出したが、拒否され、現状に至る。

 基本的に「三十六計逃げるに如かず」をモットーとしており、彼女ら二人と違って戦闘能力は高いのに、戦うことを極力避けている節が有る。

 イドル以上に飄々とした性格だが、二人の前ではなるべく上司であろうと考えているので、大人しく腹を括っている。


 『何で俺まで飲み会に連れてこられてるんだ……あ?財布係だと?酷い話だ……』

 



 

 第九章──争奪編までは少しお時間をいただきますが、時間ができ次第もりもり書き上げていきますので、気長にお待ち下さい。


 

 

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