第4話
残りポイント832,670。
魔王のポイント800,000。
やはり魔王を再検討するか?
ダンジョンマスターで魔王。
次の世界で優位性を持ちながら生きていくには、有利な条件かな?
しかし、ダンジョンランクBで1,000,000ポイント、ダンジョンランクCで500,000ポイントだから、ダンジョンマスターランクB以上は、すでに魔王の格上となる。
まあ、ポイント的に見ればであって、特殊能力や部下など込みで見れば、どちらが優位か解らないが。
しかも、魔王ゆえに狙われやすくなるかもしれない。
解らない以上、考えても仕方が無いわけだが。
そういえば、
ダンジョンランクAで、2,000,000ポイント、
ダンジョンランクBで、1,000,000ポイント、
ダンジョンランクCで、500,000ポイン。
ならば、逆に考えれば、
ダンジョンランクSは、4,000,000ポイントなのかな?
まあ知ったところで、どうと言うわけではないが。
ポイント的に不可能なわけだし。
おおっ!
ちょうど、800,000ポイントのものがもう一つある。
眷属の卵(眷属8体)800,000ポイント。
眷属が8体で800,000ポイント。
おそらく、1体100,000ポイントの計算となるのだろう。
勇者500,000ポイント、魔王800,000ポイントから考えれば、1体100,000ポインの眷属は、なかなか優秀なのではなかろうか?
……しかし、とりあえずは、ダンジョンにおける勇者対策として、5体くらいで良いと思うのだが、分割は無理かな?
光の玉、曰く、無理らしい。セット料金的設定か。
どうしよう、……。
ここで考えられる事は、まず、自分が魔王になる必要が無い。
そして、部下が8体そろえばポイント的観点からは、魔王と同じレベルと考えられる。
そう思えば、悪くない選択とも言える。
部下ではなく眷属らしいが。……違いが良く解らない。光の玉は例の如く、詳しくは答えてはくれない。
800,000ポイントの眷属プラス俺
対
800,000ポインの魔王
俺がプラスされている分、俺と眷属が有利。すなわち、俺の勝ち!
勇者と、その仲間たちみたいなものだな!
よし、眷属の卵(眷属8体)800,000ポイント、チェック。
良く解らない部分もあるけど、まあいいだろう。
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さあ、いよいよ選択も終盤戦だ。
次は、端数の32,670ポイント。
普通の人は、平均100ポイントしかないわけだから、俺にとっては、端数でも、普通の人から見ると多い数字なのだが。
10,000ポイントで、王族に生まれる事が出来るわけだし。
取りあえず、選択肢が100,000近くある、能力その他のリストに戻す。
ここでも、なるべく、高い数値のポイントのものを選ぼう。そのほうが優位性がある気がする。
戦闘系、生産系、魔法系の能力は必要かな?
ダンジョンマスターの能力がいまいち解らないから悩む。
おそらく、眷属たちも何かしらの特技を持っているだろう。
俺が生まれる種族も選べるようだ。
人間100ポイント。
エルフ3000ポイント。
ドワーフ300ポイント。
獣人60ポイント。
リザードマン35ポイント。
ゴブリン5ポイント。
……などなど。
人間選んだら、大抵の人は、もうポイントないわけか……。
ゴブリンとか選ぶ人いるのかな?
まあ、転生の間に来る魂が、人の魂のみとは限らないわけで、ゴブリンの魂が着たら、「またゴブリンが良いブ!」なんて事もあるやも知れない。
しかし、ここで選択肢があるということは、俺も何もしなければ、ゴブリンとして生まれてダンジョンマスターになる可能性もあるわけだ。
あれ? ダンジョンマスターは、赤ん坊として生まれるのかな?
光の玉曰く【ダンジョンマスターはダンジョンと共に世界に生まれ、その姿は初めから成人した姿で、成人並みの思考の能力を最初から持っている】とのこと。
ただし【種族を選択しなければ、ゴブリンの姿や、オークの姿など、あらゆる可能性がある】ということらしい。
選ぼう! 是非選ぼう! 選ばしていただこう!
残りポイントで可能な、最高数値の種族は、……。
エルダードワーフ25,000ポイント。
ドラゴン30,000ポイント。
エルダーリッチ30,000ポイント。
エンシェントエルフ30,000ポイント。
ダブルエルフ30,000ポイント。
ダブルエルフってなんだ?
光の玉に聞くと【エルフとダークエルフのハーフ】とのこと。
大体こんなものかな?
あっ! ユニコーン10,000ポイントだ。まあ、選択しないけど。
ユニコーンのダンジョンマスター。シュールだな。
……いや、逆にありか?
まあいい、今回は止めて置こう。
取りあえず人型でいこう。前世の記憶も保持するわけだし、その方が、違和感無くいけるだろう。
であれば、まずは、ドラゴンは除外。
エルダーリッチは、骨だしなぁ。ダンジョン的には正解かもしれないが……まあ暫定除外。
エルダードワーフは、25,000ポイント。30,000ポイントには届かない。暫定除外。
エルフとダークエルフのハーフとエンシェントエルフが、同じ30,000ポイント。
エルフとダークエルフのハーフって、聞いたこと無いな?
ラノベやゲームは生前、そこそこやってはいたが、俺が知らないだけか? 結構有名なのかな?
エンシェントエルフは、森で生活しないと駄目なのかな?
ダンジョン生活だと力が引き出しきれないとかあるのかな?
天空島のダンジョンだから、島だし、木くらいはあると思うけど……。
逆にエルフとダークエルフのハーフは、両属性の良いとこ取りなのかな?
30,000ポイントで悪いとこ取りは、さすがに無いだろう。
……どうするか?
……この際、人間100ポイントもありか?
前世の記憶的には、違和感は無いだろうな。
ダンジョンマスター人間と言う点では違和感だが。
それを言うなら、ダンジョンマスターエルフも同じか。
どうするか……。
……。悩みすぎて脳が沸騰中。頭から湯気が出そうだ。
まあ、人間でいいか? 俺、人間だし!
人間100ポイント、チェック。
後は、32,570ポイント。
取りあえず、人間を選んだし、装備品を厳選しておこう。せめて、自分を強化せねばなるまい。
剣、鎧、杖、ローブ、盾、服、指輪、良く解らない様々なマジックアイテムに魔道書、などなど。
ちなみに、自身を強化するための、身体強化や魔法スキルなどは選択できなかった。
光の玉曰く【ダンジョンコアと俺の魂が融合しているが故、ポイントがあっても、無理なこともある】とのこと。
【言い換えるならば、ドラゴンのブレスを人間が吐けない様に、ダンジョンコアに人間やそれに類する者たちのスキルを設定は出来ない】と言われた。
……俺、人間じゃなくて、ダンジョンコアなの?
人間型ダンジョンコア? まあ、ダンジョンコアは別にあるらしいけど。
まっ、いいか。
とにかく、光の玉は、例の如くあまり説明してくれないから、勘と大人の判断力で、可能な限りの装備品、財宝、アイテムを選択する。
幼き子供には望むべくも無い判断力よーとか思いながら。
……疲れているのかな、俺。
48時間寝てないし。
いや、死んだから関係ないのか?
しかし、指輪とか選択して、魚に生まれたらどうするのかな?
光の玉曰く【神様からのギフトとして、生まれた魚の横に指輪が現れる】らしい。
そーですか。
なるほど。
本を選択したら、水の中だから濡れちゃうね!
ともあれ、やっと選択が終わった。
そして、その事を光の玉に告げたとたん、俺は強烈な光に包まれ、再び意識を失った。