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大竹 明菜の非日常な日常  作者: Keola
非日常の入り口
6/7

決着

あらすじ:怪獣に焼かれたかに見えた明菜は、炎を操り怪物と戦う。一度はやられたかに見えたが…




「死ぬといいよ」


呟くように言い放ったその言葉は、不思議とあたりに響き渡った。


なんとか逃げようと背中を向ける怪獣。

足がへし折れる程力を入れ、迫り来る死から全力で逃避をはかる。


しかし上空から放たれた炎龍はその長大な体躯をくねらせ、風のように地を駆ける怪獣を捉える。


ゆうに10mを越す炎が怪獣を喰らい、収束した。

強者が弱者を蹂躙する。

それは自然の摂理であり、それは例え人知を超えた怪獣であっても逆らうことは許されない。


炎が消えたあとには何も残っていなかった。


鮮やかに火の粉が舞う中に、明菜は猫のように着地した。


「さて…帰ろうかな。」


商店街があったと言ってももう誰も信じないような凄惨な景色に背を向け、明菜は帰路に着く。


軽快に下駄を鳴らしながら歩く明菜。

その回りの景色も、やがては空も全てが灰色に変わっていく。


家に着いた明菜は、視界さえも灰色に染まっていく中で水晶を外す。


すると、まるで形を保てなくなったかのように浴衣は

崩れ去ると、明菜は焼けただれた無残な服を脱ぎ捨てベッドの下に投げ込み、気だるげにパジャマに着替えるとゆっくりと目を閉じた。


その横顔は、確かに微笑んでいた。


やがて全てが灰色になると、明菜の意識もまた、ホワイトアウトならぬグレーアウトするのであった。













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