白昼夢
掲載日:2026/04/02
夢を、視る。
宇宙空間から、地球にゆっくりと下降していく、夢。
すれ違っていく人工衛星。
大気をやんわりと割いて、地球に入る。
雲の中で、視界が真っ白になる。
ゆっくり、ゆっくり。
身体が海に沈む。
ゆっくり、ゆっくり。
水面が遠くなっていって、光の届かない深海へ。
夢の最後、地球の地底で光るものを見つける。
何かは、分からない。
ただ、綺麗だと思う。
夢の中の地球は、美しいだけ。
目を、覚ます。
六畳一間の空間に、扇風機が回る音が響いている。
見上げた空には、入道雲。
珍しく人の雑音が聞こえない、良い目覚め。
こんな日は、また素敵な夢が視られる。
もう一度目を閉じて、ゆっくり、ゆっくり。
深いところへ、潜ってゆく。




