第五十四章
その頃、スタシスは大柄な人魚の兵士によって、アイセロンの城壁の上から投げ込まれていた。
彼女は激しく本通りに叩きつけられた。
魚の歯の檻は音を立てて砕けたが、鋭い歯の先端はまだ彼女の前腕や腰の横、足首に深く突き刺さっていた。まるで骨の髄まで食い込んだ返しのように、呼吸のたびに微細な刺痛が走る。
痛い。
彼女はうつむき、肉に食い込んだ歯の先端を見つめた。
以前なら、すぐにそれらを全て抉り出していただろう——不完全なものなど、決して自らの身に留めておくべきではない。
しかし今、彼女はただ静かにその刺痛を感じていた。
モーリガンは言った。苦痛そのものもまた、一つの真実だと。
彼女は急いで行動を起こさなかった。
「Lûth en amin, Stassë.(……酷い有様ね、スタシス)」
彼女が顔を上げた瞬間、通りの両側の長弓が一斉に引き絞られた。
エルフたちは完全武装していたが、眉間に積もった疲れの色を隠しきれていない——目の縁は青みを帯び、弓を握る指には粗い包帯が巻かれ、矢筒にはまばらに数本しか残っていない。
そして通りの中央、雪のように白い生物に騎乗した影が、見下ろすように彼女を見つめていた。
その獣は全身が雪のように白く、四つの蹄が淡い金色の光を放っている。
スタシスはそれに見覚えがあった。
あの頃、それはまだ細い脚を蹴立てる幼い獣で、角も未完成で、蹄の音は軽く柔らかく、彼女の後を数歩ついて来てはよく転んだ。
彼女はそれにアエルダと名付けた——古いエルフ語で「朝露」という意味だ。いつも朝に彼女のカーテンを鼻先で湿らせながらこじ開けたからだ。
今、それは頭を高く上げ、角は珊瑚のように伸び、すでに主人を乗せて戦場を駆ける成獣となっている。
それは大きくなった。
そして彼女は、あまりに長く離れていた。
アエルダはスタシスを見るや、首を猛然と高く上げ、前蹄を興奮して宙に躍らせ、角の間にさえ初雪のように白い数輪の綿花を咲かせた。
「Noro lim, Aerda! Ú-iel i heri en amin!(落ち着いて、アエルダ!彼女はもうお前の主人じゃない!)」
アイウェシルは慌てて手綱を引き締め、片手をその白い角の間に押し当てた。
アエルダは不満げに白い霧を一筋吹き出し、蹄の先で石畳を掻き、微かな擦過音を立てたが、やがて平静を取り戻した。
「Naneth, Aerda. Si i heri en amin.(そう、アエルダ、今のお前の主人は彼女だ)」
スタシスはようやくゆっくりと立ち上がった。
彼女は右手を上げ、まるで矢を抜くかのように、肉に食い込んだ魚の歯を一枚ずつ抉り出した。その動作はとても遅く、まるで故意にこの痛みを長引かせているかのようだ。歯の先端は小さな血の滴を連れ出し、指先を伝って滑り落ちる。
彼女の左の袖は空っぽで、風に揺れている。
その腕は、今、モーリガンの身にある。
彼女はふと思った。モーリガンは今、何かを撫でているのだろうか、と。
この思いは、ただ一瞬だけ留まった。
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アイウェシルは身をひるがえして鹿の背から飛び降りた。踵が地面を打つ音が、静寂の中にひときわ鮮明に響く。
彼女はスタシスの前に歩み寄り、しばし眺めた。そして、逆手に持った刃を彼女の喉元に当てた。
「Quentar, Stassë. A utúvien le, i dangweth?(言いなさい、スタシス。この裏切り者、何しに帰ってきた?)」
「Ú-círa? Im amdagortha.(見えないの?私は強制送還されたのよ)」
「Cín le……aníra i vaness.(あなたは……ずいぶん美しくなったわね)」
「Ú-darthaian, Aewithil.(ほぼ完璧、アイウェシル)」
アイウェシルは答えず、ただあの空っぽの袖を見つめていた。
「Si, amman enna le, ú-dartha i lín?(つまり、この地域に戻って早々、魚が食べたくて我慢できなかったわけ?)」
彼女は一瞬間を置き、口元に冷ややかな弧を描いた。
「Mal ir i lîr hen, ú-ve i gwaew en-.(でも残念ね、今の彼らの族長は、ただ逃げ回ってた昔の連中とは違うわよ)」
「Iston. Im entulie hen.(分かってる。もう彼女には会った)」
空気が一瞬、静まった。アイウェシルは何かに気づく——人魚たちは彼女をその場で処刑せず、むしろ生かして送り返したのだ。
「Le natha i vaethrim, cu?(あなた、彼らのスパイでしょ?)」
「Ir im natha i vaethrim, manen ú-dangen?(もし私がスパイなら、彼らがわざわざこんな大掛かりな方法で送り返すと思う?)」
「Cuina. Telthaun, tuludaer——ú-dartha i·?(必要よ。まず弱みを見せて、それから潜入——それが最も効果的な戦略じゃない?)」
スタシスの喉仏が刃の先に触れて、微かに動いた。
「A i lîr en amin ú-dartha tulio i'waew?(じゃあ、あなたたちが他の都市国家に援軍を求めた結果は?)」
アイウェシルの指が微かに強張る。
「I dartha lîn na i thûl, le ú-círa?(私たちがどれだけ長く求めたか、あなた知らないはずないでしょ?)」
彼女の声はとても低く、歯の隙間から絞り出すように。
「Le cín i lîr ú-tuluiol——cuina.(見たでしょう——他の部族から誰か来た?誰も)」
「A i Moriellyn, ú-tuluiol…?(闇エルフさえも、援軍を寄越さなかったの?)」
「Ú-renich!(黙れ!)」
刃が皮膚に触れ、白い細い線を刻む。
「Ú-thola i estel.(あの人たちのことを、あなたが口にする資格はない)」
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スタシスは彼女を見つめた。
自分と酷似しているのに、いつも眉をひそめているその顔——若く、尖っていて、まるでまだ砥がれていない短剣のようだ。
「Ir i adar lín dagor i nín adar, a aníra i nín…(もしあなたの父が私の父を殺さず、私の母を娶らなければ……)」
彼女の声はとても軽いが、一言一言がはっきりと響く。
「Si lond, ú-iel i heri lín.(この街の領主の座は、あなたのものじゃなかった)」
彼女は一瞬間を置いた。
「A le, ú-thola i ennin lín tulio le——ir i nautha?(そしてあなたは、同族にこんな時に手を差し伸べさせることさえ——できないの?)」
「Ú-renich——!!(黙れ——!!)」
アイウェシルの呼吸が突然荒くなり、目の縁に極淡い赤みが走った。
「Dagoratha Stassëidor!(スタシスを地下牢へ入れろ!)」
年長のエルフの衛兵が低く応諾し、弓を握る手を強く握っては緩めた。
「……Heri nín.(……領主様)」
彼は一歩前に出たが、すぐには動かなかった。
彼の視線はスタシスの空っぽの左袖に落ち、また彼女の平静な表情に移った——それは複雑な、ほとんど躊躇いに近い沈黙だった。
「Ú-henta?(聞こえなかったのか?)」
「Dagoratha!(牢に入れろ!)」
衛兵はついに視線を落とした。彼は手を上げ、まさにスタシスの腕を掴もうとした——
「Latha.(止めなさい)」
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人混みの向こうから、一人の影がゆっくりと歩いてきた。
エルフたちは次々と身をかわし、狭い道を開ける。弓の弦は弛み、矢の先は垂れた。アイウェシルさえも刃の切っ先を収め、微かに頭を垂れた。
彼女たちの母親、エルフ族のかつての共主——アイランサーだった。
「……Naneth.(……母さん)」
スタシスの喉の奥から、とても軽い呟きが漏れた。
「Stassë.(スタシス)」
アイランサーは足を止め、その視線を彼女の額の端から指先へと流し、優しく、まるで長く失くしていた宝物を再び手にして愛でるかのようだった。
彼女の視線はその空っぽの左袖にしばし留まり、追及せず、ただその眼底の極淡い哀しみを、皺の奥深くにしまい込んだ。
「Mae govannen, Stassë.(会えて本当に嬉しいわ)」
彼女は「真っ先に」とは言わなかった。これは元々彼女が一人で差し出した、ただ母親だけの呼びかけだった。
「Im i· tulio le.(私があなたを呼び戻したのよ)」
スタシスの睫毛が微かに震えた。
「Iston, naneth.(分かってる、母さん)」
「Alatulya na i adh, iell nín.(あなたはさらに素敵になったわね、私の子)」
スタシスはただ軽く頷いた。アイランサーは前に進み、彼女を胸に抱きしめた。
その抱擁は、古びた、陽に干された亜麻布のような香りがした。
スタシスの背筋が一瞬強張り、そしてすぐに、極めて軽く、ほとんど気づかれないほどに——緩んだ。
この抱擁は、記憶の中と寸分違わない。
しかし彼女はもう、ただ母の胸で泣くだけのあの頃の子供ではない。
「……Naneth.(……母さん)」
彼女の声は母の肩に埋もれてくぐもる。
「I find le na fui. E·, ú-dartha.(髪型、乱れてる。左側に七本……枝毛になってる)」
「Iaur hen ú-dartha adh lín.(このところ確かに手入れを怠ってたわね)」
アイランサーは彼女を離さず、ただ顎をそっと彼女の頭頂に載せた。
「Le na i·, Stassë.(あなたはやっぱりそうね、細かいところばかり気にして)」
「Ú-darthaian.(仕方ないの)」
スタシスの声はとてもくぐもっている。
「I ú-dartha ú-dartha hûn nín.(完璧でないものは、いつも私を不安にさせ、苛立たせる)」
彼女は一瞬間を置いた。
「A·, Stassë.(無論、自分自身も含めて)」
「Ú-queta si, iell nín.(そんなこと言わないで、私の娘)」
アイランサーはそっと彼女の背を叩く。まるで驚いた小鳥を撫でるかのように。
「Mae govannen, Tinúviel.(おかえりなさい、小さな星)」
彼女は抱擁を解き、両手でスタシスの頬を包み、親指でそっと、ほとんど見えない細い皺を撫でた。
「Ú-farangathon le. Ú-farangathon le er.(もう無理やり結婚させたりしない。もう二度と)」
「Naneth.(母さん)」
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アイウェシルの声が背後から聞こえた。ガラスを氷の刃で擦るように鋭い。
「Manen Stassë ú·, i·?(なぜスタシスは……あなたに礼をしなかったの?)」
「Aewithil.(アイウェシル)」
アイランサーは振り返らず、声は依然として優しいが、揺るぎない落ち着きを帯びている。
「Mae, muinthel lín.(彼女を姉と呼ぶべきよ)」
「Ú-aníra i·.(私はそんな姉、認めない)」
アイウェシルは手綱を強く握り締める——アエルダは静かに遠くない場所に立ち、手綱は彼女の掌に握られ、指の関節が白くなっている。
「I ú-istol, renir.(結婚したくなかったからって、逃げた姉)」
彼女の言葉は途中で止まった。
「I maethon nin i·——(そのせいで私が代わりに——)」
「……i Aear-El.(……水のエルフと縁組しなきゃならなかった姉)」
「Mal i veth ú-dartha, ir i·…?(でも婚約は解消されたんじゃ……あの王子が亡くなって…)」
「Ú-ve!(それとこれとは違う!)」
アイウェシルが猛然と顔を上げ、ついに目が赤くなった。
「Úi veth——i renir, ú·, ú· nin.(私が憎むのは婚約じゃない——彼女が最後まで、私に一度も「どうしたい?」って聞かなかったことよ)」
沈黙が潮のように岩礁を覆い、ゆっくりと、重く。
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スタシスは母の肩から顔を上げた。
彼女は振り返り、手綱を握り、背筋を弓の弦のように張り詰めた妹に向き直った。
彼女に触れようと手を伸ばした。右手を半分まで上げて、宙に止まった。
彼女は避けるだろうか?
彼女は……触れられることを、受け入れるだろうか?
その躊躇いは一瞬だけ続いた。彼女は手を引っ込め、触れなかった。
「……Aewithil.(……アイウェシル)」
彼女は静かに言った。
「Cuin, muinthel.(いや、妹よ)」
彼女は一瞬間を置いた。まるでこの呼び名の重みに慣れようとするかのように。
「I anírach, muinthel. I anírach i·, i·.(私がしてしまった全てのことを……謝る)」
「……Ú-cuina.(……偽善的)」
アイウェシルは顔を背け、声は耳打ちのように低い。
「Cuina, muinthel.(本心よ、妹)」
スタシスは一歩前に進んだ。
「A·, ú-dartha ú-dartha.(確かに、あなたには不完全なところが多すぎる……)」
彼女は一瞬間を置いた。
「Mal i·, ú-dartha i·, ú-dartha i·.(でもある友人が教えてくれた、この現実を受け入れてみる必要があるって)」
彼女は顔を上げ、自分と同じ形なのに、血走ったその目を見つめた。
その友人は今、まだ海辺で彼女の帰りを待っている。
「Im, ú-dartha i·.(私は、変わりつつある)」
「Aewithil. Le, ú-dartha i·?(アイウェシル。あなたも、試してみる気はない?)」
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アイウェシルはすぐには答えなかった。
彼女の視線は、スタシスが先ほど上げては戻したその手に落ちていた。
触れたかったんだ。
でも、やめた。
私が避けると思ったから。
その認識が、アイウェシルの呼吸を微かに止めた。
彼女は手綱を握りしめ、視線をアエルダの雪のように白いたてがみに釘付けにした。
しばらくして。
「……Ú-dartha.(……多くを語るな)」
彼女の声は、紙やすりをかけたように掠れていた。
「Amman enna le?(一体全体、何しに帰ってきたんだ?)」
「Na· dagor i Aearlon.(アイセロンを助けるためよ)」
スタシスの答えはとても速かった。まるでこの答えが、とっくに長年彼女の胸の内に置かれていたかのように。
「muinthel.(妹よ)」
彼女は一瞬間を置いた。
「Ir im·, i·, i·——(たとえ私がどこへ行こうと、どんなに遠く離れようと——)」
「I·, i·, i·.(故郷の呼び声は、永遠に聞こえている)」
「Aearlon i·, i·. Ir im·, i·, i·——(アイセロンは危機に瀕している。もし私がなお、何事もなかったかのように遠くに留まり続けるなら——)」
彼女の声は沈んだ。
「Im·, i·, i·.(本当に、部外者の勝手なイメージ通りのエルフになってしまう)」
「Ú·, i·, i·.(あの頃、私たちがどれほど団結していたか、誰も知らない)」
彼女はアイウェシルを見た。
「Ir i·, i·.(あの政変の前に)」
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アイウェシルは何も言わなかった。
彼女の視線は、母がそっとスタシスの頬を撫でる手に落ちていた——その眼差しはあまりに優しく、まるで液体の月光を湛えているかのようだ。
それは彼女が長い間見ていなかった眼差しだった。
長すぎて、母の目にはただ静かな灰だけが残っていると思っていたほどに。
彼女はうつむいた。
そして、極めてゆっくりと——逆手に持った刃を鞘に収めた。
金属が鞘に収まる軽い音が、静寂の中にひときわ鮮明に響く。
彼女はもうスタシスを見ず、ただ黙って背を向け、アエルダのもとへ歩いていった。
アエルダは静かに待っていた。淡い金色の蹄の先で軽く地面を叩き、まるで彼女の歩数を数えるかのようだ。
アイウェシルはその脇に歩み寄り、手を上げてその首の雪白いたてがみを撫で、しばし止まり、それから身をひるがえして鹿の背に飛び乗った。
背筋は依然としてぴんと伸びている。
「……Mae.(……いいだろう)」
彼女の声は、まるで青い果実を生のまま飲み込んだように渋い。その渋さが喉に詰まり、長く擦れて、ようやく絞り出された。
「Ir·, i·, i·——(ひとまず……私たちの間のわだかまりは置いておく)」
彼女は一瞬間を置いた。その呼び名が喉に詰まり、どんな刃よりも彼女を切り裂く。
「……Muinthel.(……姉さん)」
彼女は振り返らなかった。
アエルダの角の間で、あの数輪の白い綿花がそっと揺れ、まだ散っていない。
姉さん。
スタシスがその言葉を聞いた瞬間、左腕の断端が微かに痙攣した——もう彼女のものではないその腕が、まるで遠くで何かを感じ取ったかのように。
モーリガン、あなたにも感じ取れる?
この呼び名の重みが。
「Im·, i·, i·.(もう一度、奴らの防衛線を突破する)」
アイウェシルの声は、あのいつもの、薄刃を帯びた鋭さを取り戻していた。しかし今回は、その鋭さの下に、何かが少しだけ欠けているようだった。
「I·, i·, i·, i·.(必ず至急の正式な救援要請を、他のエルフの都市国家の領主たちに届けなければ)」
「Im·, le.(私も行く)」
スタシスは顔を上げた。空っぽの左袖が風にそっと舞い上がる。まるで音なき旗のようだ。
「muinthel.(妹よ)」
アイウェシルは振り返らなかった。しかし彼女も反論しなかった。
暮色がアイセロンの欠けた城壁の間から差し込み、姉妹の影をとても長く、長く伸ばしている。
長く、ついに——
城壁の石畳の上で、重なり合った。
このエルフ語、実は『指輪物語』をちょっと参考にさせてもらいました。
これで、エルフという種族にかなり独特な雰囲気が出せたと思いませんか?もちろん、実はどの種族にもそれぞれの言語を持たせようかと考えたこともあったんです。でも、あまりにも面倒だし、そこまで細かく分ける必要もなさそうだったので、結局エルフだけになっちゃいました。(どうしても欲目が出ちゃいますね)




