決意と代償
投げつけられた金属の腕に視線が釘付けになる。
(怖い怖い怖い怖い怖い!!)
「ぁ、あんなの当たったらし、死んぢゃうよ!!」
「っい、いや!こっち見ないでよぉ!助けてぇ……」
キラリ
持っていたステッキが光り輝いた。全身がポカポカと暖かくなってきている。
「っわぁ!」
ステッキが剣に変わっていた。剣と言うより、刀に近いきがする。
(…ぇ、これで攻撃しろと?)
無理に決まっている。だってあっちはめちゃくちゃ大きいんだぞ。みたろあの攻撃を。
「無理でしょぉ……」
ドスッ
「っう…?!」
腰の辺りにナニカの攻撃があたった。血の気が引いて寒いし足も動かない。生ぬるい血の感覚と痛みを覚える。
「っひ、いやぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」
(痛い痛い痛い!!なにあれやだ、もうやだよ!!)
「カヒュッッ、ヒュッ」
「し、死にたくない、やだ、まだ生きたいよ…!」
(ーー相馬が、見えてくるーー)
そういえば、瑠璃と一緒に落とし穴掘ったっけ……遊園地、楽しかったなぁ……
『君の能力はヒールだね』
(ーーあれ、なんで忘れてたんだろ……)
「ひ、ヒールの仕方……」
あれ、教わってないじゃん。その瞬間、自分の周りに光の粒子が広がった。瑠璃を助けた時のように。
(…あったかい)
気づけば、穴が空いていた腰も元通りになっていた。
まるで何も無かったかのようだ。
(生きたかったら、あいつを倒さなきゃだよね)
もう痛いのはごめんだ。今放っておいたら他の人が死ぬかもしれない。握っている剣をみた。
「倒そう。これ以上痛い思いをする人がでる前に。」
「ふっ!!」
お腹と脚に力を入れてジャンプする。やばい、思った以上にとんじゃった……私、絶叫系のコースター苦手なのになぁ……そう考えながらナニカの頭にめがけ刀を振り下ろす。
キンッと金属音が響きそいつの頭?を深く刺す。
「ちょっと、刀抜けな……」
もっと短くなってよ!!そう思ったと同時に、刀は短刀程の長さに変わっていた。変幻自在なのか、これ。
「っふー、よし」
ナニカの頭を飛び降り短刀を槍に変える。
「狙いを定めてーーー」
目玉に向かって投げる。空中でやるとバランスが保ちにくい。槍は目玉に当たり、光の粒子となって私の手元に戻った。便利だな、これ。
槍をくらったナニカはギシギシと音を立てながらボロボロと体が崩れていった。
(…死んだ?)
「ふ、はぁーーーーー、」
つ、疲れた…!想像以上に疲労感が強い。このまま倒れそう…。でもあいつを倒せて、よかっーー
「、ゴプッ」
「ゲホッ、ゲホッ」
なんで、血が、血が止まんない。体は元通りなはずなのに……。あ、そういえば魔法、使いすぎちゃった。寿命、また縮んじゃったのかな。吐血の量が多い。このまま出血死かな。嫌だなぁ、まだ生きなくちゃ…
キラリ。さっきまで使っていた槍が、ステッキの形に戻っていた。真ん中にある星がさっきよりもキラキラと光っていた。よく見ると、キラキラの中にさっきのナニカが放っていた黒いオーラ?が混じっている。
(凄い、黒が光の粒子にかわって……綺麗だなぁ)
最後の光景がこれかぁ……。などと考えていると星の中にあるキラキラと光る水?がどんどんと増えていく。吸収してるのかな……?
(…ぁ、ちょっとねむーー)
バタリ、地面に倒れ意識が遠のいていく。不思議と寒くはなかった。
生きてます。まだ続きます。




