『側近高橋 〜ギャル、恋と劇を盛る〜』
【登場人物】
ウィリアム・シェイクスピア(1564〜1616)
イギリスの劇作家・詩人。「ロミオとジュリエット」「ハムレット」など数々の名作を生んだ文芸界の神様。
ビアンカ(通称:舞台盛りギャル)
シェイクスピアの娘(設定)。「悲劇より恋愛コメディが正義☆」と公言。
恋愛のセリフにはマジで口出ししてくる。ウチの恋の方がエモい、と本気で思っている。
側近・高橋
劇団運営、脚本校閲、ギャルの機嫌取り、すべてをこなす英国の地獄係。
毎夜、ペン先とともに血が滲む。
【第1章:ギャル、ロミジュリを“盛り直し”する】
ビアンカ「ねーパパ、ロミオとジュリエットの最後、映えなさすぎじゃない?」
シェイクスピア「悲劇とは、命をかけて愛を語るものだ」
ビアンカ「じゃあウチ、命かけるから“復活エンド”にして☆」
→ 高橋「悲劇をゾンビ恋愛で台無しにすんなァァァ!!」
→ゲボォォ!(心がバルコニーから落下)
→ロミジュリ、初演でロンドンに衝撃(史実)
→ビアンカ、「てかマジで、最後インスタライブで別れ告げるべきだった☆」
【第2章:ギャル、ハムレットを恋愛ドラマに変える】
ビアンカ「ウチ、“To be or not to be”より“付き合う or 友達?”の方が重くない?」
→ 高橋「哲学に恋愛フィルターかけるなァァァ!!」
→ズバアア!(血がシェイクスピアのペン先に混ざる)
→シェイクスピア、『ハムレット』執筆(史実)
→ビアンカ、王子の復讐劇を「メンヘラ彼氏ムーブ☆」と解釈して修羅場アレンジ
【第3章:ギャル、舞台にガチ出演する】
ビアンカ「パパの劇にウチ出たい!しかもヒロイン以外お断り☆」
シェイクスピア「だが当時の舞台では女性役も男性が演じる決まりだ」
ビアンカ「じゃあウチ、男装して出て“バズるヒロイン”って設定でいく☆」
→ 高橋「設定の上に設定乗せるなああああああ!!」
→ブシュッ!(照明より先に高橋が光を失う)
→シェイクスピア、男装の女が登場する『お気に召すまま』執筆(史実)
→ビアンカ、「ウチの男装、盛れてたからセーフ☆」
【最終章:ギャル、パパの遺言にセリフを足す】
シェイクスピア、晩年に遺言を書く
ビアンカ「パパさぁ、『人生は舞台、我ら皆役者なり』って言ってたけど……」
「ウチ的には“恋しないやつ、モブ☆”って書いといていい?」
→ 高橋「やめろ……おまえのその言葉、次世代の英語教材に載るぞ……」
→ゲフゥゥ(血文字で “Fin.”)
【エピローグ】
「恋は全部、脚本より本番☆ ウチの人生、常に初日☆」
——ビアンカ(舞台盛りギャル)
「俺の役、ずっと血を吐く門番だったな……」
——側近・高橋(客席から担架で退場)
完




