山の街マンドララン編1 ようこそ山の街へ
ぼく達ははじまりの街スタットで二、三週間みっちりクエストや修行を重ね新たな家族を探す為にスタットから旅立つ事にした。まずぼく達はジョーンズ伯爵のスキル『鮫探知』によってスタットから近いぼくのグルミン化したぬいぐるみがいる場所がスタットからかなり離れた山だとわかった。
なので今ぼく達は山を目指して歩いていた。
「おや、こんな所にお客さんとは珍しい。ようこそ山の街マンドラランへ。ここは鉱業が盛んでね、若いもんはみんなこぞって山を掘っては宝石やら鉱石やらを売っとる。だが、最近はどうも魔獣達が多くなって………おっと、すまんすまん。どうも長話をするのが癖での」
「大丈夫ですよ、それよりも色々聞かせてくれてありがとうございます。それじゃ、ぼく達は行きますね」
「おうっ、がんばれお嬢ちゃん達」
どうやらこの山には街ができている事がわかった。となると、まずはどうしよかなぁ?ぼくが悩んでいると
「ソラ、まずは冒険者ギルドに行ってみればどうモフ?あそこならギルドマスターのサラさんから貰った紹介状できっとボク達の話を聞いてくれるモフ」
「そうだね、ロウカ。行ってみようか」
ボクとロウカが話していると
きゅるる〜
「お母様、シロノはお腹が空きましたの。お昼ご飯が食べたいですの」
「キィ、お腹空いた」
モリンとシロノはお腹を空かせた様でかわいい腹の虫を鳴らしていた。
「そっか、ならまずは何か食べようか」
「ソラ、あそこにレストランみたいな所があるぞ。行ってみるか?」
ユメハちゃんが指を刺した場所はファンタジーRPGモノによくある酒屋みたいな所だった。ぼく達だけで入れるか分からないけど行ってみるか。
カランコロン
ぼくが扉を開けるとそこは歴戦の冒険者の風貌の人達がたくさんいて場違い感を覚えるが、ここ以外に飲食店もなさそうなので気にせずぼく達は席についた。
「おや、お嬢ちゃん達みたいなかわいい子が二人だけでなんて珍しい」
「二人だけじゃないよ、この子達もいるから」
そう言ってぼくはロウカ達グルミンに視線を向ける
「そうモフ!!ボクはソラを護る守護狼モフ!!」
「ワタクシ達はソラ様の契約獣と言ったところですかね」
「キィ、お腹減った。ご飯」
「シロノは早くご飯が食べたいですのぉ」
グルミン達は各々に喋り出したので店員と思われるイカツイお兄さんは
「おぉ、すげぇなこりゃ。その歳でもう4匹も魔獣と契約してるとはな」
「フフン、そうだろう。私のソラは凄いのだ♪」
なんでユメハちゃんが得意気になってるのさ……




