始まりの街スタット編37 出発
「イカッツさんにミツキさんも、またこの街に来たら会いましょうね。それじゃぼくはそろそろ」
「そうだな、まだ話さないといけない人がいるからな」
そう言ってぼく達は冒険者ギルドを去りミノンさんのいる場所に行った
「実はぼく達、旅立とうと思って。その、ゴブリナさん達の事を……」
「あぁ、任せなさい。私がそれはモォたくさん可愛がっておくから」
「ソラさん、私達はミノンさんに色々教えて貰います。なので、必ず戻ってきてくださいね」
「勿論だよ、ゴブリナさん達ぷちゴブリンはぼくの使い魔なんだからね」
「はいっ♪」
「きゅ〜!」「きゅる〜!!」「きゅきゅん〜」
ぷちゴブリン達がぼく達にお別れの言葉をしている。旅は少人数の方がいいから連れて行けないけど、必ず戻ってくるかね。ぼくはそう心の中で呟きここを去った。
最後はクラネさんの所だ。ここではシロノを作るものを揃えたりした事もあるので、一応言っておこうと思ったからだ。
「こんにちは、ラクネさん」
「あら、ソラ達じゃない。どうしたのかしら?」
「実はそろそろこの街から旅立つので、お別れの言葉を言おうと……」
「そう、ならコレを持っていくといいわ」
そう言ってラクネさんは糸や針等の裁縫に必要な物がコレでかと詰まった裁縫箱を渡した
「きっと、ソラにはこれが必要だと思うから渡しておくわね。それと、いつでも私は店を開けてるから好きな時にいらっしゃい」
「ありがとうございます。ラクネさん」
そう言ってぼく達はラクネさんの店を去り一度自分の家に戻った。
「さてと、次の街はどこがいいのかなぁ?」
「それならワタクシにお任せを『鮫探知』!!……ふむふむ、ソラ様。ご覧ください」
ジョーンズはぼくに鮫探知で見えたグラミンの場所を見せる。
そこはこの街から少し離れた場所にある山だった。
「よし、じゃあまずはその山を目指そうか」
「お母様?シロノ達はどこにいくんですか?」
「今から山に冒険に行くんだよ」
「冒険!!シロノはワクワクしてきました♪」
楽しそうに目を輝かせるシロノ。ぼくはそれを見て少し気分を和らげた。
これから何が待ってるかわからないけど、ぼくは必ずぬいぐるみ達を見つけてあげるからね。
ぼくはそう心に決めるのだった。
これでスタット編は終わりになります。次回は間話です。




