始まりの街スタット編22 女神とお話し2
『つまり私の好みです』
ぼく達の転生理由がわかった。それは……
「女神様の好みのせいか」
「はぁ……帰してくれませんか女神様?」
『出来ますよ。でもその前にもう少し私のお話を聞いてくれませんか?』
「わかりました。少しくらいなら聞きますよ」
『よかった、お話を聞いてくださるのですね。それではお話しましょう、この世界と貴女達についてを』
そう言って女神ヤワラカさんはぼく達ならこの世界について話し始めた。
『私が送ったこの世界では既にわかっていると思いますが魔法が普及して科学が進歩していません。そしてこの世界は貴女達の世界の漫画やアニメ、小説の中の夢物語の様な実際にある世界なのです。ですが、それ故にこの世界には悪と呼ばれる存在も多数いてその中の親玉とも言えるのが邪神なのです』
「それが後4年で復活するって言う邪神の話に繋がるんだね」
『そして、本来なら転生する事がなかった貴女達を召喚した理由は見た目が好みなのともう一つ大事な理由があるのです。それは貴女達の想像力です。貴女達は自分の好きな物に対する想いが人一倍強く、それを力に変える事ができる数少ない人間なのです。そして、そんな貴女達だからこそこの世界の絶対悪でさえ倒すのではない、新しい方法で世界を救えると考えました。この世界は何度も絶対悪である邪神を倒し続けていて、もういい加減うんざりしてきたので、どうかこの世界を救っては頂けませんか』
女神様の話を要約すると邪神が悪だから倒され続けてるのが可哀想だからどうにか仲良くできる方法を探せって事らしい。
「事情はわかりました。ぼく達からも質問してもいいですか?」
「そうだ、私達もこの世界に飛ばされて聞きたい事や話したい事があるんだ」
『はい、できる限りの事はお答えしましょう。私は女神ですので人との間に貴女達の世界で言うアクセス権限の様なものがあり言える事と言えない事があるのです』
「神でも絶対って訳じゃないんだね」
「まぁせいぜい私のソラの役に立つ情報を教えてくれ。私はソラさえいればいいからな」
ユメハちゃんが相変わらずなのは置いといて、神にも教えれない事ってなんなんだろうか、そもそも神のアクセス権限って誰が決めてるんだ?気になる事が多すぎる……でもまずはぼくのぬいぐるみとこの家の状況について聞こう




