始まりの街スタット編16 工場長ミノン
「いらっしゃいアンタ達♡私がミノン。ここの工場長みたいなものよ」
そう言ってミノンさんという巨体のミノタウロスのお姉さんがぼく達の前に現れた。
「はじめまして。ぼくは「ソラちゃんでしょ」……へ?」
「話はそこのサラから聞いたわ」
「なら、お願いできますか?」
「ええ勿論いいわよ」
まぁ、なんとかなったのかな?ぼくがそう思っていると
「まぁ、その前に私と一戦交えないかしら?私、最近仕事ばかりで全然運動してなくてストレス溜まってたのよ。だから私とたたかわない?」
「ぼく、戦うのは好きじゃないなぁ」
「ここは私が戦うよソラ。なんせソラは私の嫁だからな」
「そう、なら訓練場にいらっしゃい」
まさか訓練場に二回も行く事になるとは、ぼく達が訓練場に着くとさっきの鑑定した所とは違う所に案内された。そこはマンガの闘技場の様なスタジアムになっていて、ミノンさんはそこに立っていた。
「待ってたわよ、ソラちゃんにユメハちゃん達。さっさと始めましょうか」
「はい、私も自分の力を知りたいので」
ユメハちゃんとミノンさんが闘技場のフィールドに立ちそれぞれ空間を開け位置につく。
「審判はアタシがやるよ」
サラさんがそう言うと声を張り上げ
「レディ……ファイト!!」
ミノンさんとユメハちゃんはサラさんの開始の合図と共に走り出す。
「まずは一発あいさつ代わりに喰らいな!」
ミノンさんは巨体を活かした猛烈なタックルを繰り出す。あんなの普通に喰らったらひとたまりもないだろう。
しかし、ユメハちゃんは素早い動きでミノンさんの一撃をかわす、ミノンさんは更にもう一撃タックルをする。それも見事にユメハちゃんはかわす。
「あぁモォッ!!ちょこまかと!!ならこれならどう?『牛咆哮』!!」
ミノンさんは雄叫びをあげる。その声はあまりにも大きくて耳を塞いでも聞こえる程だ。そんな物を目の前で喰らったユメハちゃんは怯んでいる。
「くっ、耳が……だが、動きは覚えた。『高速乱舞!」
ユメハちゃんはまるで消えたかの様に思える素早い動きでミノンさんを翻弄する
「とどめだ!!『急降下脚』!!」
ユメハちゃんは某ライダーさんの様なキックをしながら身に炎を纏ってミノンさんに攻撃する
「やるじゃないの……でも、甘いわ」
ビュンッ!!
そう言ってミノンさんはユメハちゃんの足を掴みフィールドから投げ落とす。ユメハちゃんはその余りの速さの出来事で理解が追いついていないようだ。
「勝者、ミノン!!」
ユメハちゃんは負けてしまった。




