始まりの街スタット編10 シャベッタァアアア
「さてと、アンタ達面白そうな事してんじゃない。アタシも混ぜてちょうだい♪」
そう言ってサラさんは楽しそうな笑みと共にぼくとユメハちゃんに抱きつく。
「わぷっ!?いきなり抱きついてくるなんてびっくりしますよ!?」
「私に抱きついていいのはソラだけだ!離せ!」
「えへへ♪やっぱり疲れた時は美女の身体が一番ねぇ」
そう言ってサラさんはぼく達の身体を堪能しようとする
「モフ!!」
「あら、あなたご主人様を守ろうとしてるのかしら?可愛いわねぇ〜」
そう言ってサラさんはぼくのロウカを抱え上げる
「モフッ!!フゥモ〜モフゥ〜!!」
「あらあらかわいいわねぇ」
「サメぇ!!サメサ!!」
「キィ!?キイッ!!キィ〜!!」
「あら、こんなにいっぱい!かわいいわぁ」
ジョーンズやモリンもぼくを助けようとやってくる。このままじゃぼくのぬいぐるみ達が危ない!
「いい加減離してください!!要件はなんですか、それとぼくの友達を離してください!」
「そうモフ!早く解放するモフ!!……あ、しまった」
「「モンスターが喋ったぁ〜!!」」
イカッツさんとサラさんが驚いている。全く、あれ程言ったのに……
「全く、ロウカさん貴方というのは……少しの間で言っていた事を忘れてしまうのですか?ホントだめなワンちゃんでございますね」
「う、うるさいモフ!!それにボクは狼モフ!あんな可愛く尻尾振るだけの生物とは違うモフ!!」
「キィ?その割にはソラにメロメロになって尻尾振ってると思うキィ♪」
「やはり犬ではないですか」
「モフゥ〜!!うるさいうるさいうるさぁ〜いボクは誇り高い狼なんだモフ〜!!」
ロウカ達は喋る所を見られて吹っ切れて普通に会話を始めた。
「う、嘘でしょ!?あんなに流暢におしゃべりするモンスター見た事ないわよ。ソラちゃんアンタ何者なの!?」
「あ、ああ!さっきの魔法といい嬢ちゃん達一体どこから来たんだ」
「あ、あのえっと〜ぼくナニイッテルカワカラナイナァ〜」
「ああ、ワタシモヨクワカンナイナー」
「アンタ達、嘘をつくの下手すぎでしょ……」
ぼく達は仕方なくぼくとユメハちゃんがどこから来たのか、ロウカ達はなんなのかを話した。
「にわかには信じられないけれど……起きてるんだもの、信じるしかないわね」
「ああ、悪い奴では無いみたいだしな」
サラさんとイカッツさんはなんとか理解してくれたみたいだ。
「それでやっぱりこの事は黙ってた方がいいですか?」
「できれば隠さないほうが私達は気楽でいいのだが…」
するとサラさんは
「まぁここは始まりの街スタットよ。少しくらい変な事があっても期待の新人冒険者くらいで済むんじゃないかしら?」
「まあウチの連中はクエストやランクアップに忙しいからな、なんせここは始まりの街。冒険者として一人でやっていける様に早くこの街から卒業する事に忙しいからな」
「その教官的ポジションのアンタは毎度の様に初心者をビビらせてけどね」
「だからそれはオレがシャイで……」
と、とりあえず何とかなったのかな?
自分のペットとかが突然喋ったらどうしますか?