始まりの街スタット編7 ジョブ
「アタシはサラ。この街のギルドマスターさ」
そう言って褐色のアマゾネスの様な女性はぼく達に名乗る。
「貴女がこの街のギルドマスターですね、ちょうど良かった。じつはぼく達は冒険者になろうと思って、冒険者のライセンスがあればどの街にも通行できると聞いたので……」
「確かに、冒険者になれば出来るさ♪でも、お嬢ちゃん達じゃ……いやソラの方はさっきのアレもあるし……よし、アンタ達はアタシ直々に審査してやるよ、来な」
サラさんはそう言ってギルドの奥の部屋へと入っていく、ぼく達もそこに続く
奥の部屋には大きな水色の水晶玉が高価なそうな座布団にのせてあった。
「この水晶玉に手を当てるだけでアンタ達のステータスがわかるんだ。本来ならもっと小さい初心者冒険者用のを使う所、アンタ達だと初心者用だとアンタ達の力が強くてバグって才能なしって言われちまうからね。ほら、触ってごらん」
サラさんにそう言われたので、まずぼくから触って見る事にした。
「さてさて、何がでるやら?おおっ!!コイツはユニークジョブにスキル持ちじゃないかい!!」
「ユニークジョブ??ユメハちゃん知ってる?」
「さあ、珍しい職業じゃないのか」
「ホントにこの世界の事を知らない様だね。まあ、教えてやるよ。ここは始まりの街だしね。いいかい、ジョブって言うのは自分が生まれ持っている闘いのスタイルの事さ。例えば戦士だったら基本的な事ならなんでもできるし、剣士なら剣にとっかするし、シノビなら隠密が得意だし、魔法使いなら魔法に長けている……とまあこんな感じのが普通のジョブでユニークジョブってのは誰も持っていない自分だけのレアなスタイルの事さ。じゃあ今度はユメハ、やってみな」
「はいっ♪♪」
ユメハちゃんは待ってましたと言わんばかりに意気揚々と水晶にふれる
「やはりアンタもユニークジョブ持ちか……いいね、アンタ達。気に入ったよアタシが直々に育ててやりたいけどギルドマスターなもんで忙しくてねぇ、そうだ!!イカッツ!コッチに来な!!」
「は、はいギルマス!!なんでしょうか?」
イカッツさんが不安気に尋ねる
「ソラとユメハがアンタと同じユニークジョブ持ちだったんだ。この街だとアンタとアタシくらいしかいないからユニークジョブもちの先輩として色々教えてやんな」
「は、はい!……それにしても嬢ちゃん達がユニークジョブ持ちとはな。ま、とりあえずオレと一緒にまずは訓練所で魔法適正を調べようか。こっちだついて来てくれ。」
ぼく達はイカッツさんに連れられ訓練所に向かった。
「まさか、あのイカッツがあんなに優しく喋ってるとはな……ホントにシャイだったんだな。」
ジョブってなんかいいよね