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自己紹介
「・・あ、はい、よろしくお願いいたします」
いきなり唐突だったが、名前はそれなのに、
何か子犬のような、屈託のない無邪気なその笑顔に、静子もそのまま握手し返した。
「・・・お初にお目にかかります。
私は悟浄と申します。よろしくお願いいたします」
八戒に続き、
悟浄も静子にいつもと変わらず穏やかに声をかけると、丁寧にお辞儀した。
「あ、いえ、こちらこそよろしくお願いいたします」
静子もついつられて慌ててお辞儀をし返した。
「・・・」
ふと、
黙ったままそっぽを向いてしまった悟空の方へ、
静子が自ら近づいて来て言った。
「お久しぶりです。
・・・あなたが、もしかしたら、本当の斉天大聖さん?」
続く




