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1、国外追放を言い渡されました

新連載です!

今度こそ短期間で更新します!


「シンシア・リギンズ男爵令嬢。我、ゴーラン・バルシリウム第一王子の名において、貴女の聖女としての任を解き、1ヶ月間の国外追放を命じる!」


荘厳なバルシリウム王家の玉座の間にて、わたくしシンシア・リギンズは聖女の任を解かれてしまいました。


……えええええ、何故ですかあああ?

毎日、マジメにお勤めしておりましたのに!!


「ご、ゴーラン王子殿下。何故でございますか。なぜ、わたくしが国外追放に……!」


愕然として思わず王子ににじり寄りますと、王子の横に立っていた赤いドレスのご令嬢が歩み出ました。


「何故か、ですって?そんなことは、あなたがいちばんよくご存知のはずでしょう!」


キリッとした顔つきの、黒髪と黒い瞳が美しいこのご令嬢は……確か、オリエ・ラトランド公爵令嬢。ゴーラン王子の婚約者だったはず。


ヤバい、普段神殿にこもっているから、高貴な方々のお顔とお名前があやふやですわ……。


「そうは言われましても、わたくしには何一つ身に覚えがございません……わたくしは日々、神に祈り、市井の皆様に癒しの奇跡を授け、王国を守る結界の維持に努めて参りましたのに」


おろおろと訴えれば、王子とラトランド公爵令嬢がため息をつかれました。


「……では聞こう、リギンズ男爵令嬢。そなたは今朝、何時に起床した?」


王子が額を押さえながらお尋ねになりました。


「え……?その、わたくしは筆頭聖女ですので、日の出の2時間前には起床して身を清め、大聖堂の掃除をいたします。今の季節なら朝3時半くらいかと」


「……それで、朝食は何を摂った」


「お掃除が終わるのが5時ですので、それからいちばん日の光が強いお昼12時まで太陽神に祈りを捧げます。わたくしの食事は12時半くらいですから、朝食と言うより昼食ですわね。聖別された麦粥をお椀に一杯いただきますわ」


あら、なんだか王子殿下のお顔がだんだん険しくなって参りましたわ。わたくしが怠惰すぎたかしら?


「………昼からは、どういうスケジュールで過ごすのだ?」


「ええと、正神殿から市井の神殿に降りまして、1区画ずつ癒しの奇跡やカウンセリングを行います。1週間で王都を一巡りしますので、1日14ほど神殿を回りますわ。それが終わるのが夜の8時くらいですので、正神殿に戻って身を清め、それから深夜0時まで月と星の神に祈りを捧げます」


……うーん、ラトランド公爵令嬢まで顔を青くされています。治癒魔法をかけてさしあげた方がいいかしら?


「……リギンズ男爵令嬢!夕食は?夕食はいつ摂られるのですか?メニューは何を?!」


何やら必死なご様子でラトランド公爵令嬢がお尋ねになりましたので、わたくしもキリッ!とお答えしました。


「まあ、ラトランド公爵令嬢は、神殿がわたくしに夕食も与えないような、ひどいところだとお思いなのですか?ご安心ください、就寝する午前1時前に、聖別された麦粥をお椀に一杯と、ウメボシを一粒、ちゃーんといただいてましてよ!」


わたくしがフフンと胸を張りますと、ラトランド公爵令嬢がフラリと体を揺らしました。即座に王子殿下がそれをお支えになります。やはり先ほど、治癒魔法をおかけすべきだったかしら?


「……睡眠時間3時間!食事は一日お粥2杯だけ!ぶ、ブラック!まごうことなきブラック蟹工船非人道悪徳企業ですわああああああ!!」


王子に抱えられながら、ラトランド公爵令嬢が大声で叫ばれました。カニコウセンとは何かしら?とか、わたくしはポカンとしておりました。



可哀想な聖女救済物語になります!

よろしくお願いいたします!

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