空戦開始
遅くなってすみません。ある人から早く続きうpといわれたので、書き溜めが少ないですが投稿します。
上空から、ワイバーンの火炎放射を受けて燃え上がるプレーヤーの機体、急降下して消火しようとするも、炎がまとわりついて消火できずに落ちていく。戦場は狩り場の様相を呈していた。撃墜されたプレーヤーはそのまま、リスポーンもせずに自分専用の格納庫へと戻っていく。
しかし、白虎と赤蜻蛉は状況を理解していたため、飛行場に戻り、ウェストランド ワイバーンに乗り換えた。白虎は「ワイバーンが敵に来るなら、自分たちもワイバーンに乗って反撃してやる」と叫びながら、離陸前のチェックリストをクリアしていく。
滑走路端まで全力でタクシーした白虎と赤蜻蛉は、甲高いガスタービンエンジン音とプロペラが空気を切り裂く音をあげながらワイバーンと共に空へ飛び立った。しかし速度がいくら早くても、撤退を始めた、ワイバーンを落とすことはむつかしい。
何とか敵が拠点に戻る前に追いつき、空騎士めがけて白虎が放ったイスパノの20㎜が飛んでいく。着弾の衝撃で、ワイバーンに乗っていた空騎士は赤い液体となって、ワイバーンの背中にシミを作った。ワイバーンは、翼や胴体を穴だらけにされ虫の息で、錐もみ状態に陥りながら地面へと急降下していく。
一機ワイバーンを落としたところで、ほかのワイバーンに囲まれて集中砲火を受けた白虎と赤蜻蛉のワイバーンは火達磨になりながら空中分解した。
・帝国陸軍航空隊 偵察部隊
マウロは「しっかし、人っ子一人居ないじゃねえか、これじゃあ遊べねえなぁ」苛立ちながら叫ぶ。報告を忘れずに魔通信で本隊に「人の姿は見えない、偵察を続行する」と送信する。偵察隊のだれもが、少々離れたところにある大きな広場から、低い音が聞こえてくるのに気が付く。どうやら敵も変わった形の航空兵器を持っているようだ。
マウロは部下たちに「上空から、火炎放射を浴びせろ、おいしい焼き鳥にしてやれ!」と指示を出す。指示に従い、部下たちは七面鳥焼きを始める。離陸したての速度では、戦闘機はおやつにしかならない。
戦闘も終わり、拠点へと帰還を始めたころ、後ろから二機の、航空兵器が追いかけてくるのに気が付く。マウロは部下に「敵襲!散開!!」と叫ぶ。ワイバーンたちが、ばらばらに飛び始める。
敵の航空兵器が、ズドドドドと音を立てながら、光る矢を放ってくる。運悪くグライツ空騎士にあたってしまい、跡形もなく消し飛ぶのを見たマウロは「全員、包囲して全面から火炎放射をしろ!!グライツの敵をとるぞ!!」と大声を張り上げ指示を出す。部下たちは、敵の航空兵器を囲い込み火炎放射でじっくり丸焼きにしていく。
一人の犠牲が出たものの、偵察部隊は大戦果を挙げることとなった。
・白虎の格納庫
状況の把握がまだ終わっていないが、とりあえず、カスタムバトルでベルリンに出撃してみる。目に映るものは先ほどと変わらず、わけのわからない敵であった。「さっき見たのは現実だな、にわかには信じがたいが信じるしかない」そう心の中で思い、また格納庫へと戻ることにする。
格納庫に戻ってすぐに、チャットを開く。「ベルリンに謎の敵あり、対空車両装備し出撃せよ」たったこれだけの文章だが、プレーヤーたちは食いついてきた。
なぜって?昔運営が、妖精さんとドッグファイトするエイプリルフールイベントをやったからだよ。それどころか、ゴジラみたいな怪獣と戦ったりするイベントもあったくらいだ。食いつく人が居ないはずはない。
彼らは自分のお気に入りの対空車両に搭乗し、テンペルホーフ空港の外周を覆うように配備され、敵からテンペルホーフ空港を守ることになる。
続きはまたいつか。書き溜めはあるので急かしてくれたら、なるべく早く投稿します。