2話 二人目
誤字脱字、違和感があれば教えてください。
※グロ要素なし
「プルラールに転移するぞ。」白い女の子が言うと俺はそれに答えた。
「おう。」
目の前に広がっていたのは見の覚えのあるとこだった。俺が異世界転移した時の街だ。
「あの、お尋ねしてもいいですか?」後ろから幼くて可愛らしい声が聞こえた。
「お兄ちゃんに何の用だい、い、いい。」後ろにいたのはさっきまで話していた神獣様ではないか。おわった、何がお兄ちゃんだ、とうとうやってはいけないミスをしてしまった。
「あの、わ、私にそろそろ名前を付けてはくれませんか?」
あれ?さっきといい今といいまるで別人ではないか。俺の知っているこの子は神獣で、とても凛々しく誰もが憧れるような存在だったはず。疑問がある中さらに疑問をぶつけてくる。なんだ名前って?
「名前を付けるとはどういうことなの?」
「私には名前がないのです。だから付けてほしいのです。」そういえば、俺たちは長話をしていたくせに自己紹介をしていなかったな。この可愛らしい神様に名前を付けるとしたらあの可愛い花の名前でも借りさせてもらうか。
「デージー、どうだ気に入ったか?」
「デージーですか、いい名前です。ありがとうございます。」
「因みに俺の名前はオオノウツギ。空木は花の名前で結構気に入ってるんだ。」
さっきから気になってたんだが、神様に敬語使われるのってなんか気持ち悪いな。
「デージー敬語は使わなくてもいいよ。」
「つい、いつもの癖で。今度からは気を付けます、あ、気を、付ける。」いつもの?さっきから何を言っているのだろう。ここに来る前は敬語なんて使ってなかったような・・・。
「お腹空いたので食べ物でも買わない?」デージーがそう言った。周りには市場があり確かに食欲をそそらせられる。
「お金とか持ってるの?」
「持ってないからギルドでクエスト受けないとダメっぽい。」ギルドでクエストを受けないと宿にも泊まれないじゃん。
「分かった、行こう。」
昼間にもかかわらずギルドの中は酒の臭いで充満していた。
俺たちはクエスト掲示板を見に行った。なになに、ゼリーフィッシュを倒してください。報酬は100ギン出します。
「デージー、ゼリーフィッシュって何?」
「体がゼリー状で半透明で細い触手で攻撃してくるモンスター。」
「ただのクラゲじゃないか。それなら俺でも倒せそうだ。これを受けよう。」
「クラゲが何かはわからないけど、私は倒せないから任せる。」
「これってそんなに強いの?」
「めちゃくちゃ強い、近接では攻撃が通らないから絶対無理。魔法でしか倒せない。けど、私は転移魔法しか使えないから倒せない。」このクエストは止めておこう。神様だからって戦闘で強いわけではないのか。となると、俺でも倒せる奴か、採取クエストくらいしか受けれないな・・・。
「そこの二人クエストに困っているのか?」黒いローブを着た人が俺たちに話しかけてきた。すると、突然デージーが俺のパジャマの裾を引っ張って黒いローブの女から遠ざけた。寝間着で異世界転移しちゃったからか。今まで引っ張られるまで気づかなかった。パジャマとか超恥ずかしい!!!
「あの女相当な魔力を感じる。私と同じ神獣だと思う。」
「まじかよ、ちょっとあの女の正体暴いてくるぜ!」
「あ、あん、た誰だよ?」俺は黒いローブの女に質問してみた。
「名前はムーナ。私は風の魔法を得意としている。神獣の一人に該当するものだ。」
こんなに早く二人目の神獣と出会えてしまった。
この人を仲間に出来れば、魔王を超える戦力まであと二人じゃん、結構順調だ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回も頑張ります。