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神獣と一緒に魔王退治をすることに  作者: 赤石石榴
第一章
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1話 白い狼

誤字脱字、違和感があれば教えてください。

※グロ要素なし

「もう一人いるのか?」そう扉の奥から女性の声が聞こえた。

俺は何も言えず、扉の奥に入って確認しようとした。そうしたら、ぱっと見、7、80畳ぐらいありそうな空間を一瞬で把握できた。豪華そうなシャンデリアと前方にステンドグラスがあり、太陽の陽の光が透き通り足元を彩らせていた。そして、一匹の獣がいた。白い毛で覆われた狼だった。ステンドグラスに彩られた様子は神々しく神獣のようにも見えた。


「その青い石どこで手に入れた?」そう狼が、俺が持っている石を見て言った。

「この、石は、横を、走、り去った女の子が落と、したもので、すぐに、返そうとは、したん、だけど、居な、くなって・・・」緊張して上手くしゃべれない。超こえぇ!!!

「なんにせよ、その石をここに持ってきてくれたことには礼を言おう。ありがとう。」

「この石、は、そんなに、大事、なの?」変な発音になりもしたが、最後まで言い切った、やったぞ!

「この石には私の力の一部が封じられているんだよ。もし、この石を悪用するものがいれば、簡単に人を殺したりするだろう。」

狼の話に少しだけだが、好奇心を抱いてしまった。

「その石には、さ、どんな、力が封じられてるの?」少し緊張が緩いできて初めよりは上手くしゃべれるようになってきた。

「物質転移の力が封じられている。まぁ転移と言っても自分の周辺にあるものを指定した場所に送り飛ばすことは可能だが、別の場所にあるものを引き寄せる力は持ち合わせてはいない。」



ん?

ちょっと待って、

それって地球に帰れるんじゃ?



「石を、見つけた礼にさ、地球って、場所に俺、を転移させてくれないか?」

「地球?聞いたことのない場所だな。どこにある?」

「宇宙の、どこかには、ある。だけど、特定までは、できない。」

「地球って、星の名前か?」

「あぁ。なにか、問題でもあるの?」

「残念ながら星から星への長距離転送は力が足りなくて今は出来ない。」

「石に封じられた力か?」いつの間にか緊張が解け普通にしゃべれるようになった。すごくね?

「そうだ。神の欠片と言われるものだ。」

「要は神の欠片を全て集めれば力は戻るってことなんだな?」

「その通りなんだが、お前は魔王のことを知らないのか?」

「魔王?こっちは結構まじめな話をしてるからさ、そう言うゲームのネタ言うのやめてくれる?」もう、俺結構ぷんぷんだよ。怒っちゃうぞ!いいのか?

「あと、悪いけど俺牧場ゲームしかやったことないから、そう言う魔王?とか言われても適当に相槌打つぐらいしかできないよ。」

「さっきから何を言ってる?げ、ゲム?相槌?」

どうやら、この異世界では文化や慣用句が通じないみたいだ。まぁ当然のことなのか?

「その歳にもなって、魔王のことを知らないなんて正直驚いたが知らないなら知っておいた方がいいだろう。今から二週間前になるのだが、神獣たちから神の欠片を半分奪った第三者が現れた。」

「二週間前って結構最近なんだな。というか、どうやって第三者は神の欠片を奪ったんだ?」

「わからない。突然なくなった。」

さすがに言っていることがめちゃくちゃだ。けど、もし事実ならその第三者はすべての神獣の力の半分を持っていることになるのでは。魔王って主人公にやられる役じゃないの?強すぎだろ?おかしいだろ?

「魔王を倒す勝算ってあるの?」

「ある。すべての神の力を持っていたとしても使えるのはせいぜい三つまでだ。神獣でさえ、使える力は三つが限界で四つ以上使った場合は確実に体が持たない。」

「つまり、神獣を四人仲間にすることができれば、戦力は上回るってことか。」

「そういうことだ。それじゃさっそく私と契約をしようではないか?」

「契約?どいうこと?」

「契約と言うと重いな、言葉を変えよう。ただの約束だ。魔王を倒す手伝いをしてもらってその暁には地球とやらに転移させてやろう。」

「分かった。約束しよう。」案外軽く引き受けたけど、大丈夫かな・・・。


狼は少女の姿になっていく。白いローブで身を包みフードから覗いていた白い肌があまりに神々しくドキッとしちゃった。

「これを持っていろ。」紐で通している赤い石を手渡してきた。

「こ、こ、こここれは?」どんだけ緊張してんだ俺!牧場ゲームばかりしてた俺にはあまりに難易度が高すぎる!これはおそらくベリベリハードだわ。

「ん?どうした?そんなに慌てて。」

「し、心配するな。だ、だだ大丈夫だ。」だいじょうぶじゃねーーー!心臓が破裂して死んじゃうかも。

「そうか、これはだな。お守りだ。きっとどこかで役に立つ時が来ると思う。それはそうと、早くプルラールに行かないか?」」また知らない単語が出てきたな。

「プルラールって?」

「街の名前だよ。それじゃ、私をリードしてくれよ!」


これが俺たちの出会いであった。

俺はまだこの時には、彼女のセリフの意味に全く気付きもしなかった。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回も頑張ります。

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