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41 『醜い、月』『ゆびきりげんまん』
★ お題:『醜い』『月』
満月の夜、私は自分を檻に入れ拘束する。奥に潜む獣が目を覚まし、人間の血を求めるからだ。
私は自分の醜い姿を呪った。だが理性の欠片も残らない満月には、なすすべもない。
何も知らない友が、私の拘束を解く。
やめろと叫ぶ心の声は届かない。今宵の贄を前に歓喜する、もう一人の私には。
★ お題:『ゆびきりげんまん』
いつまでも一緒にいるとゆびきりげんまんしたのに、お兄ちゃんは別の女性を選んだ。
解ってる。兄妹は結ばれないってことは。
でも私達は血の繋がりがない。だからいつか恋人になれるかもしれないと、夢を見ていたんだよ。
今日はお兄ちゃんの結婚式。私はあの日の約束を、そっと胸にしまい込んだ。
(2017/05/04執筆)




