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17 『面倒、視線』『明け方の夢』
★ お題:『面倒』『視線』
面倒な補講をサボって屋上に来た。視線を感じて振り向くと、女子が立っている。赤い目は泣いた跡か?
他愛のない話をした後で彼女は言った。もっと早く会いたかった……。次に振り向くと消えていた。
彼女が噂の、夕暮れ時に出る自殺した少女の霊か。
また来るから、次はゆっくりと話そうな。
★ お題:『明け方の夢』
明け方に不合格の夢を見た。縁起でもない。今日は子供の合格発表だというのに。
発表時刻になったが子供からは連絡がない。ハラハラしながら待っているとメールが届いた。
笑顔の写真だ。合格! という手書き文字付きで。
逆夢でよかった。おめでとう。これでやっと落ち着いてコーヒーが飲めるな。
(2017/04/10執筆)




