いざ!遊園地へ。
遊園地に来たようですが。。。
待ちに待った土曜日。
あたいはマサハルとデステニーランドに来ているの。
デステニーランドは超有名な遊園地。
土日は特に家族連れやカップルで賑わっているんだ。
別に、デートに来たわけじゃないよ。
髭マッチョの指令で、変態怪人調査にきただけだからね!
待ちに待った土曜日なんて呟いちゃったけど、調査を楽しみにしてたんだからね!
「ユキさん!ミキウシがいますよ」
ミキウシはデステニーランドのマスコットで、牛がモチーフなの。
大きな角が特徴で、アニメ化にグッズにと大人気。
下は幼稚園児、上は高校生くらいの子供たちがミキウシに抱きつかれたり、写真を撮ったり、抱きつかれたり、握手をしたり、抱きつかれたり…。
ミキウシは、挨拶でもするかのように、子供たちに抱きつく。
子供たちは無邪気にキャーキャー喜んでるけど、キグルミのミキウシなんて、中には普通の人間が入っているのに、どうしてあんなに喜べるんだろ。
「ミキウシー!ミキウシィー!」
マサハルがミキウシに駆け寄っていく。
あたいも行ってやるか。
マサハルはミキウシに触ろうとするが、他の子供に押されて近付けないでいる。
マサハルは押しが弱いからな。
男としてどうなのよ?
少し離れてミキウシを見ていると、ミキウシと目があった。
着ぐるみなのに、目が合うって?って思うけど、確かに目があっている感覚がある。
すると、抱き上げていた小さな女の子を降ろすと、他の子達をおし分けてあたいに近づいてきて、抱きつかれる。
「ミキウシ!ミキウシ!ぅわーい、フカフカだぁーい」
クールにしていようと決めていたけど、抱きつかれてテンションが上がってしまった。
マサハルもミキウシに抱きつこうと再びトライするが、やはり辿り着けない。
子供たちが増えてきた。
マサハルは後ろから押されて、眼鏡を落としてしまったようだ。
マサハルは視力が弱いから、眼鏡が無いとまったく見えないの。
しょうがないな。
あたいは、ミキウシの抱擁から離れて、マサハルの眼鏡を拾おうとするが。
ミキウシの靴に、小さに穴が見えた。
「あ、穴だと?」