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1.友達はいるのか? その1

『友達はいるのか?』は今日中に投稿を終えます。

週一投稿を目指します。

「お前、友達はいるのか?」


 しわがれた声でそう問われて、沖田青はしばし考えこんだ。


「わからないな」


 十秒ほどたっぷり考えて、出てきた答えがそれだった。目の前にいる祖父は怪訝そうに眉をひそめる。長身の青に比べて祖父は中背だ。どうしても見下ろす形となる。二人共、柔道着に身を包んでいる。


「わからんとははっきりしない返事だな」


 尤もな意見だと思う。しかし、青にとってもわからないのだから仕方がない。


「例えばだよ、爺ちゃん。俺がピンチになったとする。絶体絶命のピンチだ。友達なら助けてくれるだろ。励ましてくれるだろ。けれども、本当に、俺が友達と思っている彼らは助けてくれるのかな。味方になってくれるのかな。そう考えていくと俺に本当の友達がいるかはわからないのさ。ただ、行きがかりの関係上で話を合わせているだけかもしれない」


「心配性だな」


 嘆かわしい、とばかりに老人は溜息を吐いた。


「そもそも、友達って何処からが友達なんだろう? 毎日話せば友達? 一緒に遊べば友達? 俺達友達だよなって再確認するものでもない。そういうふわっふわしたものだと俺は思うんだよ」


「お前は頭でっかちになりすぎとるわい。気が合えば友達。それで十分だ。だから、部活にも入らずふらふらとしているのかな」


「趣味が合わなかっただけさ。決められたトレーニングをさせられるより、爺ちゃんの道場で自分で決めたトレーニングをしてるほうがいい」


 ここは、青の祖父が経営する道場だった。周囲には畳が敷かれ、その中央で青と祖父は向かい合っている。


「俺としては、学校が終わってすぐに帰って来て道場に篭っているお前が心配でならん」


「毎日友達と出歩いていたら小遣いが尽きる」


「流行りのゲームとやらをすればいいじゃろ」


「体が鈍っていけない」


「まったく、ああ言えばこう言う」


 溜息を吐いて、祖父は構える。応じるように、青も構えた。そしてしばし、二人は互いの服を掴んで技をかけあった。

 そのうち、青が投げ飛ばされた。受け身を取るが、衝撃と鈍い痛みが青の体を襲う。それが、生きているという実感を青に与えてくれる。力では優っている。しかし、まだまだ技では祖父に敵わない。


「将来のことは考えとるのか」


 声が頭上から降ってくる。息が切れていた青は、大の字になってそれに返事をする。いつの間にか体中が汗に濡れていた。額に張り付いた前髪が少し鬱陶しい。


「ん、爺ちゃんの道場を継ぐ」


「この道場は俺の代で終わりだ。年寄りの道楽だよ。今の御時世、こんなもんじゃ飯は食えん」


「悠々自適でいいと思うんだけどな」


「お前、人生を舐めとるだろ」


 いつになく低い声で祖父が言う。


「良く言えば飄々としている。悪く言えば中身が無い。それがお前だ。高校の同級生はそれでも付き合ってくれるかもしれない。けれども、会社の上司は騙されてはくれんぞ」


「中身が無い、か……」


 溜息を吐いて、立ち上がる。そして、はだけた柔道着を整え直す。

 そう、青には中身が無いのだ。将来を夢見ることもなければ、何かを目指して努力をするということもない。ただ、柔道の練習と、学校の予習復習を、習慣として行っている。ただ、それだけの毎日だ。

 そしてきっと、真に心を許せる友人もいないのだ。

 一瞬、脳裏にフラッシュバックするものがあった。それは、放課後の教室。机の前で青は立ち尽くしている。扉からは、室内を覗き込んでいる同級生が数人。赤い夕陽を反射して、机は輝いていた。


「今日は、上がるよ」


 そう言って、青は立ち上がった。道場の隅に置いた腕時計をして、財布を懐にしまい、高校の鞄と制服を手に持つ。そして、道場を出て一礼をしようとした。


「ちょっと、来い」


 祖父に、呼び止められた。言われるがままに、彼が待つ道場の中央まで戻る。

 そこで、青は柔道着を捕まれ、不意打ちに投げ飛ばされた。視界が目まぐるしく動き、天井が視界に広がる。


「ちったぁ気合を入れて人生を歩め」


 気合を入れろ、か。年寄りらしい台詞だ、と青は笑う。祖父は祖父で、この飄々としている孫の扱いに困っているのかもしれない。

 その時、意識が遠くなっていった。打ちどころが悪かっただろうか。不安が心の中で鎌首をもたげるが、そんな思考すらおぼろげになって消えていく。

 意識が完全に消える刹那、不思議な幻を見た。いや、それは幻なのかもわからない。臨死体験というものなのかもしれない。

 綺麗な少女が、目の前に立っていた。燃えるような赤い髪をしている。肌は白くて、陶器のようだ。彼女は、青の目の前に立って、無感情な赤い瞳でこちらを眺めていた。その唇が、ゆっくりと開かれる。まるで、映画の登場人物のように現実味がない外見だと青は思う。


「私を、殺して」


 彼女は、呟くように言った。

 わけがわからない。疑問を口にして問いただしたいが、不思議なことに口が動かない。


「約束よ。必ず私を見つけ出して、殺して」


 その言葉が脳裏で反響したと思うと、青の意識は完全に闇の中へと消えて行った。



+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++



 浮遊感が体を包む。目を開くと真っ青な空に大きな雲が浮かんでいるのが見える。そのうち、木々の枝が体を突き、それらを折りながら青の体は落下して地面に激突した。

 咄嗟に受け身をとったが、体にダメージはある。痛みに思わず顔が歪んだ。


「いてて……」


 思わず呟きながら体を起こす。すると、唖然としながら木陰で座り込んでいる少女と目が合った。

 可愛らしいが、不思議な少女だった。年の頃は同年代だろう。着ている服が現代のものではない。近代のものでもないだろう。中世の西洋の庶民が着た質素な服といった感じだ。その黒い衣装の上に白いエプロンをつけている。衣装の裾はスカートのように広がっていた。


 変な奴。それが彼女に対する第一印象だった。

 体を起こして、状況を整理する。懐に財布はある。腕時計も無事だ。時計の針は六時を指している。しかし、夕方ではなく空は青い。制服と鞄は、投げられた拍子に道場に落としてしまったのだろう。


「ここ……何処だ」


 思わず、呟く。

 石畳の地面に、レンガ造りの町並み。少し離れた場所には、町の中と外を隔てているのだろう石造りの壁がある。日本とは思えない光景だ。


「あの、大丈夫? 空から落っこちてきたけれど」


 唖然としていた少女が、恐る恐るといった感じで口を開いた。


「空から落っこちてきた? 俺が?」


 思わず、笑い飛ばす。


「人間が空から落ちてくるわけないだろ」


「でも、実際落ちて……」


 青は確かに空から落ちてきた。けれども、自然に空に浮いて落ちるということはあるはずがない。誰かが下ろしたのだ。

 数少ない情報から辿り着いた仮定は、これは祖父が自分に与えたなんらかの試練だということだ。試練にしてはやり過ぎているが、中身のない孫に心を痛めていた祖父ならば、ショック療法にと何か企んでもおかしくはない。それにしても、やり過ぎではないかという懸念はあるのだが。


「俺を下ろしたヘリコプターが見当たらないな。極端なことする爺だぜまったく」


 思わず、ぼやく。


「ヘリコプター?」


 少女は、怪訝そうな表情になる。


「あー、そういうキャラでいくのね」


 青は納得したような気持ちでいた。ここは何かのテーマパークだ。そして少女は、この場で青を誘導するように指示された存在なのだろう。


「ここ、何処のテーマパーク? うちの県にはこんなテーマパークなかったように思うんだけどな。もしかして、県外?」


「テーマパーク? 県外? わかってあげたいんだけれど、貴女の言っていること、よくわからない」


 そう言って、少女は小首をかしげる。


「あー、そういうキャラでいくのね」


 埒があかない。とりあえずこのテーマパークから出れば、そこには普通の人がいるだろう。そうすればここが何県でどうやれば家に帰れるかもわかるはずだ。青は立ち上がって、歩くことにした。

 些細な違和感があった。それが何かわからずに、青は歩き出す。


「ちょっと待って」


 少女に、呼び止められて立ち止まる。振り返ると、少女は、気の毒そうで、それでいて現在の状況を把握しようと必死になっているような表情でいた。迫真の演技だ。


「貴女の服、胸元がはだけてる」


 言われてみると、確かに柔道着が乱れていた。


「ありがとう」


 言って、青は柔道着を整えて歩き始めた。それにしても、靴もない。祖父もやり過ぎではないかと青は思う。

 つくづく、妙な町だった。家は全てレンガ造り。町を歩く人々は全て中世の服を着ている。レンガの建物は地震に弱いと聞く。地震の多い日本でこんなレンガ造りの町並みのテーマパークなんて大丈夫なんだろうかと思う。

 エキストラの人数も尋常ではない。広い道を埋め尽くさんばかりの人が歩いている。中には、馬車で荷物を運んでいる人がいる。


「本格的ぃ……」


 思わず、呟く。

 映画のバックトゥザフューチャーで西武劇のセットを見たマイケルJフォックスも似たような感想を抱いたのだろうか。そう思うと、少し面白かった。

 途中で、盃が描かれた看板が出ている建物が目に入った。そういえば、小腹が減っている。少し食事でもしつつ、この町の出口について聞いてみようかと考えた。建物の扉を開き、中に入って行く。中は窓から差し込む光があれど、やや薄暗がりだった。


「食事って売ってますかー?」


「売ってるよ」


 カウンターの向こうで、女主人がぶっきらぼうに答える。カウンターの後ろには酒樽が積み上がっている。


「メニューってあります?」


「今は豚の美味しいのが入ってるね」


「じゃあ、それで」


 女主人の目が、疑わしげに青の足元から頭の上までを観察していく。


「あんた、異国の人みたいだけれど金はあるんだろうね」


「ありますよ。円でしょう?」


 そう言って、女主人に駆け寄り、財布から千円札を取り出して差し出す。それを受け取ると、女主人は珍妙な顔になった。


「なんだい、絵じゃないか。上手いから金になるかもしれないけれど、うちは絵の買い取りはやってないんだよ」


 しばし、考えこむ。ここはよほど手の込んだテーマパークのようだ。つまりこれは、換金所が他所にあり、そこで貰える専門の通貨しかテーマパーク内では使えないという説明なのだろう。


「じゃあ、換金所って何処にあります?」


 女主人はますます珍妙な表情になる。


「換金所も何も。中央広場に行って道行く人に声でもかけなよ。この画才なら囲ってくれる人がいるだろうさ。まあ、あんたは舞姫志望か」


 舞姫? 聞き覚えのない単語だった。このテーマパークの設定か何かだろうか。しかし、男の青に向かって姫なんて呼び方は流石にない。


「それは不親切だな。換金所、あるんでしょ?」


「知らないね。これだから異国の人間がうろつくのは嫌なんだ。勝手ってもんがわかってない」


 その言い分に、青も流石に不快になった。


「客に対してその言い分はないんじゃないですか」


「あんたは金を持ってない。客じゃない。あんたの国じゃどうだか知らないがうちの国はこういうやり方なんだ。不満ならリギンでも持ってきてから言いな」


 これ以上言い合っても不毛か。青はあっさりと諦め、店を出ることにした。

 扉を開けると、さっきの少女と目が合った。


「あ、あの」


「あー、あんたか」


 青は苦笑する。


「あんたも大変だね。うちの爺になんか頼まれたんだろ? 案内でもしてくれるの? 何か冒険でも待ってるの?」


「貴女、本当に大丈夫? 頭を打って、記憶が混乱しているとか? この国の人じゃないわよね?」


「黒い髪に黒い目。そこらにいる日本人だと思うけど。言語も通じてるだろう?」


 少女は困ったような表情で考えこむ。町の中を人々が歩いて行く。こうしていても埒があかなそうだった。


「それじゃあ、換金所ってわかる? この、円を、リギンとやらに変えてくれる場所」


 そう言って、彼女に千円札を提示する。少女が目を輝かせた。


「わあ、上手な絵ねえ。貴女が描いたの?」


 またこの反応か。青はいい加減にうんざりとしてきた。


「あー、そういうキャラでいくのね。わかるでしょ。日本のお金だよ」


「へえ、ニホンって国も知らないけれど、他所の国じゃこんなお金なんだ。困ったわね、首都に行かないとお金の交換はできないわ。貴女は、よほど過程をすっ飛ばしてこの町に来ちゃったのね」


 もう演技に付き合うのも飽き飽きだ。青は、深々と溜息を吐いた。


「わかった。もう十分だ。町の出口に案内してくれ」


「え、出口? 貴女、舞姫を志望して異国から来たんじゃないの?」


「姫? 男の俺に姫になれってか。これはお笑いだ」


 少女は、また困ったような表情で黙りこむ。そして、彼女も埒があかないと思ったのだろう。素直にこちらの頼みに従ってくれる気になってくれたようだった。


「わかったわ。正門でいい?」


「ああ、正門でいい。正門から堂々と出て行ってやるよ」


 正門の外に広がる道路と日本の町並みを見れば、演技に付き合わされて荒んだ心も少しは癒えるだろう。そう思い、青は先導を始めた彼女の後を追って足を進めた。

 そのうち、右手に大きな建物が見えてきた。他の建物より一階分は大きいし、横幅は家の数件分もあるだろう。


「あの大きな建物はなんだ?」


「あれが、この町の誇るアカデミー。見ていく?」


 それはほんの気まぐれだ。なんとなく、見てみたい気になった。演技に付き合っても良いかという気分になっていた。

 どうせならば、思い出を作っておいても損はない。


「ああ、観光して行くわ」


「貴女、本当に舞姫志望じゃないのね。なら、何しにこの国へ来たの?」


 少女は、前を歩きながら心底不思議そうに訊く。


「好きで来たわけじゃないよ」


 青は、そうと言うしかない。

 五分ほど歩いただろうか。さっきまでいたのは、町の大通りだったらしい。そこに辿り着く頃には、町行く人もまばらになっていた。そのうち、その巨大な建物の正面が見えてきた。人の背の倍はある門があり、それを守る兵によって内部への侵入は固く防がれている。


(人件費の無駄遣いだな……)


 青は心の中でぼやく。


「ここがアカデミー」


 少女は襟まである髪を揺らし、スカートを翻して半回転し、青に向き直ると誇らしげに語る。


「神術・魔術科、剣術科、舞姫科の生徒を集めてこのフクノ領に開校される、専門の学校。五大同盟国からの入学希望者が集まっていて、この町はいつもより賑わっているわ」


 神術、魔術、剣術、彼女の口から出てくる単語はまるで剣と魔法のファンタジー世界だ。


「はー。新しいアトラクションってわけね。中には入れるの?」


「入れないわよ。まだ入学試験が終わってないもの。」


「準備中ってわけか。ちょっと入ってみたかったな」


「……貴女、本当に舞姫科希望じゃないの?」


「さっきから皆、舞姫舞姫って言ってるけれど、舞姫ってなんだよ」


「調律者との架け橋となるための存在よ」


「調律者?」


 少女が、また困ったような表情になった。

 青と出会ってから、この少女は困ったような表情ばかりしている。それが申し訳なくなってきた。青も、困っているのは同じなのだが。


「貴女、もしかして記憶喪失?」


「記憶ははっきりしているよ。俺は日本人の沖田青。住所も学校も言える。んで、今からこのテーマパークから住んでる家に帰るんだ」


「オキタ、アオ。苗字を許されるなんて、剣士の家系の人なのかしら」


「親はサラリーマンだ」


「サラリーマン?」


「あー、そういうキャラでいくのね。確かにこの世界観じゃあサラリーマンって単語もないよね」


 少女は、ますます困ったような表情になる。


「いいよ。もう十分堪能した。出口へ案内してくれ」


「うん、わかった」


 少女は戸惑っている様子だったが、やはり埒があかないと思ったのだろう。青の提案に従ってくれることになった。

 十分ほど歩いた。無言で歩いていた少女が、不意に口を開いた。


「それにしても残念ね。貴女みたいな綺麗な女の子、舞姫になったらさぞ映えると思うのに」


「は? 俺は男だぞ」


「……胸、あるのに?」


 青は、思わず足を止めた。さっき立ち上がった時の違和感の正体にやっとのことで気がつく。目線が、いつもより低い位置にあるのだ。

 発声してみる。声が、いつもより高いソプラノだ。

 柔道着を緩めて胸に目をやる。膨らんでいた。男の胸ではない。

 一度に、パニックになった。


「わあ、なんだこれ! なんだこれ! なんだこれ! なんだこれ!」


 思わず、叫ぶ。周囲もそれに反応して、青に視線を向ける。


「ちょっと、落ち着いて。もう出口だから、ちょっと外の空気を吸おう」


 そう言って、少女は青の手をとって駆け足で前に進んで行く。呆然としていた青は、ただ手を引かれるがままに駆けて行った。

 そして、正門に辿り着いた。

 大きな門の下では、四人の兵士が旅人らしき人間から書類を受け取って確認をしている。少女は彼らに駆け寄って、少しの間だけ外出する許可を得る。

 門の向こうに出たら、何もなかった。いや、正しくは草原がある。遠くに小高い丘が見える。しかし、青が思い描いていたような、コンクリートの道路や日本の住宅街の姿は周囲を見渡しても何処にも存在しなかった。

 地平線なんて、青は生まれてこの方初めて見た。


「あ、腕のとこ、怪我してるね。木から落ちた時に、切ったんだね」


 少女が言う。言われてみると、確かに右腕に切り傷があった。少女がその傷口に指を添える。湯に浸かったような温かい感触が傷口を包んだ。すると、傷が綺麗に消え去っていた。


「私の神術で治癒しておいたよ。お代は取らないから、安心してね」


 神術。あのアカデミーと呼ばれる建物の前でも聞いた言葉だ。神術・魔術科、剣術科、舞姫科、そんな単語が青の頭の中を乱反射する。今、青が目にしたのは、紛れも無い魔法ではないか。


「ここは、何処なんだ……?」


「やっぱり、頭を打って記憶が混乱してるのね」


 少女が溜息混じりに言う。


「ここは五大同盟国が一つ、ソの国、フクノ領、オギノの町。上級剣士であるフクノリッカ様が治める商業の町。そして、これからは学問の町となるの」


 その全てが、青には外国語のようにしか思えないのだった。

 とりあえず、わかったことがある。ここは、日本語が通じているけれども、日本ではないということだ。


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