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7、ポーション騒動

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「ダメっ……そんなにいきなりは入らないっ……あんっ……」

「アイリが誘ったんだろ?もうちょっとで入るから……俺に任せて……」

「そんな強引に……あんっ……」

 

 薄暗く埃っぽい狭い小屋の中。密室にアイリと二人っきり。

 俺の鼓動が聞こえてしまうのではないかというくらい、ドキドキしている。

 アイリも息苦しいのか、喘ぐように呼吸が早くなっている。

 

 扉が、勢いよく開かれ、髭もじゃのオッサンが入ってくる。


「待たせたな。ユウマ、アイリ。さぁ、さっそく始めるぞ!!で、何やっとるんじゃ?」


「ん?採ってきたラファール草をこの壺の中に、入れてたんだけど……」

「ユウマさんったら無理やり入れようとんだから。薬草が痛むって言ったんだけど……」


 やっぱり美人との作業は、緊張するな。あ~ドキドキした。


「むぅ……そうか。」


 ガンファが納得いかなそうな目でこっちを見てくるが、意味が解らん。さっきまで薬草術を教えてやるってテンション上げてたのにな。


 小屋の棚には、木の器や、様々な形の陶器の小瓶のようなものが並んでいる。中には、ガラスにはいった液体のようなものまである。ガラスってあるんだな……家には窓ガラスなかったのに……。そして、天井には乾燥させた薬草が所狭しと吊るしてある。この匂いは独特だな。


「では、今から薬草術の訓練をおこなう。」

「わーい♪待ってましたー。」

 おっと、アイリ嬉しそうだな。ガンファが教えるのって珍しいのか?

「えと、ガンファ!しつもーん。」

「なんじゃ?ユウマ。それと今から呼ぶときは師匠だ!わかったな。」

「……はいはい。で、師匠、薬草術って、そもそも何?薬学と何が違うの?

 薬草ゴリゴリやって丸薬なり湿布なりを作るスキルってことでいいのか?」

「師匠には敬語じゃ!これ絶対。まぁ、ワシは心が広いから今回は大目に見ておこう。」

 うわっ……面倒くせぇ。クソ……これがやりたかったのか。ガンファめ……ニヤニヤしやがって。

「は、はい……師匠。」

「ふむ。よかろう。その質問は悪くない。薬草術は基本的に、薬学と重なっている部分が実に大きい。

 ただ、一番の違いは、薬草術はスキルであることじゃ。」

「スキル?それもイマイチよく解らんよな……いや、解りません。師匠!」

「えー、えっとね、ユウマさん。普通の技術とスキルの違いっていうのは術技が使えるどうかなの。

 術技、えと魔術スキルなら魔術技、火球を飛ばした水を出したりとかね。

 他にも剣術スキルならスラッシュっていう剣を高速で振る術技が有名かな?

 ご、ごめんね。私、説明が下手くそで……」

 アイリがモジモジしながら言う。いやいや、ガンファの100倍解りやすい解説だったよ。

「おお解りやすい。なんか本当にゲームみたいになってるわけね。術技っていう特殊な力が使える技術がスキルってことか。」

「まぁ、その認識で間違ってないの。でも、スキルの中にも色々あって、常時術技が発動しているパッシブ系のスキルも存在する。例えば、毒耐性などのスキルは常に発動しておる。」

「なるほど、毒を受けてからスキル発動してちゃ間に合わないもんな。あ、これ独り言ね。

 ちなみに、薬草術のスキルはどんなスキルなんだ……ですか?師匠」

「わざとやっとらんか?それ。まぁ、いいわい。薬草術は大まかにわけて2つの術技がある。

 一つはパッシブ系の薬学知識上昇と器用度上昇じゃ。

 多くの薬に関する知識を覚えやすくするものと、手先が器用になるものじゃな。

 これは、薬草採取や通常の手段での薬を作るなど常時発動するものじゃ。

 もう一つは、『ポーション作成』……ユウマにも見せたことがあるじゃろ?

 薬草から一瞬でポーションを精製する魔法のようなアレじゃ。

 これは熟練度によって、ポーションの出来が変わってくる。

 アイリ、ポムポム草を取ってくれ。棚の上にあったはずじゃ。」

 ガンファに促され、小屋に備え付けられた棚からアイリが何かの薬草の束を取ってくる。

「これが、『ポーション作成』の練習に良く使われるポムポム草じゃ。

 まずは、これを使って、ポーションを作ってもらう。」

 3人の前にはポムポム草と小瓶がそれぞれ置かれる。

 よし、看破。


【ポムポム草】:ランクF。薬草。簡易ポーションの原料となる。そのままで使用すると打ち身、捻挫などに効果あり。


 ラファール草よりもランクは落ちるがこれも薬草なのか。


「師匠。例えば毒草からもポーションが作れたりしやがるのか?あ、マチガエター……ですか?」

「はぁ……もういいからふつうに話せ。」

 よし、勝った!!良い笑顔で頷いてやる。

「ポーション作成は、どんな草からでも行えるわけではない。その草の効能を知っている必要があるんじゃ。毒草からなら毒薬が、その毒も致死毒なのか麻痺毒なのかも草の効能によって変わっていく。また、その毒の成分を薄めることで解毒薬なんかも『ポーション作成』で作れるようになるわい。もちろん正確な知識と技術が必要じゃがな。」

 なるほど……思ったよりポーションってのは奥が深いみたいだな。それに、重傷を負っても、すぐに傷口が塞がったからな。これはなかなか使い勝手のいいスキルみたいだ。


「よし。まずはワシがお手本を見せるから、よく見ておくんじゃ。」


 ガンファはそう言って、小瓶の上にポムポム草を置いて、両手を翳す。


「大地の理 慈愛の雫 収縮 精製 『ポーション作成』」


 いつかの唱詠だ。掌が淡く輝くと、ポムポム草は液体となり、小瓶に入っていく。


 看破。


【簡易ポーション】:魔法薬。少量のHPが回復する。患部に振りかける、または内服することで効果を発揮する。多量に摂取すると副作用あり。


 重傷だからといってガバガバ飲むのはヤバいってことか。使用上の注意を読んで正しく服用してねってことね。


「さっきの『ポーション作成』の前に言ってた呪文みたいなのは、何だ?

 この前の呪文と少し違ったような気がするが、決まってないのか?」


「ん?あぁ、あれは雰囲気作りじゃ。あの呪文みたいなのを言いながらポーションができるイメージを固めているんじゃ。じゃから、決まり文句なんぞない。大仰にやったほうがありがたみがあるし、何よりカッコイイでじゃろ?」

 いい年こいて厨二病かよ!!

「てことは、イメージさえできれば呪文はいらないってことになるのか?」

「そうじゃの。ワシも今くらいの簡単なポーションなら呪文なしでも作れるぞ。

 ちなみに、今回は見本じゃから特別に呪文を唱えたがの。

 まぁ、呪文はワシの真似でもいいし自分で作っても構わん。とりあえず、やってみろ。」


 むぅ……改めてやるとなったら恥ずかしいぞ。しかも失敗したとなったらかなりイタいことになる。

 まずは、【薬草術】を調べてみるか……看破、詳細看破!!


【薬草術/Dランク】:薬学に関する知識、薬作成時の手際が良くなるパッシブ系術技があり、Dランクになると『ポーション作成』が行える。>詳細>ポーション作成には素材の知識とMP消費により、品質が変わる。また、呪文などの唱詠は必要としない。


 っておいおい。呪文いらねーのかよっ!!ガンファ流薬草術ってどんだけ厨二だよっ!

 でも、最初にそうやって教わったら、呪文唱えるか……。精神統一って意味なのかもしれないしな。

 でも、俺は断じてそんな恥ずかしい呪文は言わん!!絶対にだ!!


 と俺がブツブツとやっていると、隣でアイリが挑戦している。


「大地の恵みよ 今、我の元に雫となりて 彼の者を癒す力とならん 『ポーション作成』」


 おぉ……、なんというかすごいイタい呪文だ。でも、美人は何をやっても様になる。むしろ神々しい。


 アイリの手も淡く輝き、簡易ポーションが完成している。


「わっ!やった。成功したよ。」

 アイリが顔を真っ赤にして喜んでいる。

 うんうん。アイリすごいね。ハグして喜びを表現してもいいんだよ?……しない?……そうですか。


「おめでとう。アイリ。上手くいってよかったね。」

 ここは大人の余裕というものを見せておこう。では、次は俺の番だ。

 情報もMPも充分にある。失敗する要素皆無!ここは華麗に成功してみせようか。


 ポムポム草の情報を思い浮かべて……MPを使う……MPを……MP…魔力?

 ん?どうやって魔力を込めるんだ?むんっ!!……はぁー!!……来い来い来い……

 むむむっ……俺の秘めたる力よ……今こそ解放せよ……うわ、いかん。厨二病発症したー!!

 とりあえず、このままやってみるか。


「……『ポーション作成』」


 手が眩いほど輝き、小屋の中が白い光に包まれる。


 あれ?  なんだこれ?   あ  れ   意識が   あれーー


 

 †



 気が付くと、ガンファの家の寝室で寝かされていた。

 MPを確認すると半分ほどになっている。ん?そんなに使ったか?

 いや待て……寝てMP回復したはずなのに……つまり、MP全部使ったのか……ポーション作成に……


 頭をポリポリ掻きながら、寝室を出るとアイリが夕飯の準備をしているようだ。

 あ、昼飯食べてないな。そう思うと、急にお腹がすいてくる。


「あ!ユウマさん!!気が付いたのね。体におかしなところはない?吐き気とか眩暈は?」

「んー……しいていえば、頭がおかし……いや、なんでもない。特に異常はなさそうだよ。

 俺、ポーション作成で気を失ったってことであってる?」

「無理しないでね。ポーション作りではよくあることなの。根を詰めすぎて気を失ってしまう薬師って。」

「いろいろ心配かけてごめん。魔力ってのを込める力加減が解らなくて……」

「魔力を込める?」


 アイリはコテンと首をかしげる。なにこれ、カワイイ!!


「えっ?えーと、『ポーション作成』って魔法みたいだから魔力を込めるのかなーと……

 で、頑張って込めた結果、あんな感じになったってことで……」

 アイリが呆れた顔で、こちらを見ている。

「ま、まぁ、初めてのことだし、ユウマくん異世界人だから、仕方ないよね。

 え、えーと、『ポーション作成』って条件とワードを唱えることで自動的に魔力が込められるの。

 この場合の条件っていうのは、薬草に手を翳すってことね。

 だから、魔力を必要以上に込める必要はあんまりないの。」


 調子に乗って、解放せよ~とか念じたバカを殴りたい……ボコッ……はい、殴りました。


「そ、そうだったんだね。それで、ガンファは?まだ、小屋にいる?」

「父さんは、何かマールさんの所に行ったみたい。いつも喧嘩ばかりしてるのに……。」


 外が何やら騒がしい。ガンファと誰かが言い争っているようだ。


「本当に、これをあの旅人さんが作ったっていうの?」

「だから、何度も言っておるじゃろ!ワシの目の前で作りおったんじゃ。」


 バタン


 乱暴に扉が開けられると、入ってきたのは魔術師のマールさんだった。

 マールさんは入ってくるなり、俺のことをジロジロと睨み付け、目の前に小さな小瓶を置いた。


「これ、旅人さんが作ったってことで間違いない?」

 クールビューティーに睨まれる……新しい何かが目覚めてしまいそうになるが……

 状況が解らない。いったいどうなってるんだ?

「ユウマ。気が付いたか。その小瓶、中身はお前が作ったポーションじゃ。

 ポーション作成は無事、成功じゃ。」

「あの……マールさん。このポーションがどうしたんです?

 ユウマさんが作った時、私もその場にいましたから。ちょっとピカっと光ったくらいで何も……」

 マールさんの剣幕に、少し気後れ気味のアイリもフォローを入れてくれる。

 うんうん、エエ子や。


「これ、どういうものか解ってないの?これはハイポーションよ。

 これをポムポム草から作ったなんてあり得ないわよ。」


 あり得ないそうです。ガンファ……助けてくれよ……あ、目そらしやがった……

 とりあえず、看破しておくか……看破。詳細看破。


【ハイポーション】:魔法薬。薬草に魔力を50以上込めて作られたポーション。高い効果を持つ回復薬。瀕死の重傷からも回復可能。>詳細>また、薬草のランクが低いと成功率は限りなく低い。作成者:ユウマ・アリムラ


 俺が作ったので間違いないみたいだ。おそらく【極運】の効果でFランクのポムポム草から奇跡的にハイポーションができてしまったんだろう。うん……すごい偶然だ。


「そういわれても、出来たものは仕方ないというか……ビギナーズラックというか……」


 しどろもどろになっているとマールさんがずんずんと近づいてくる。俺は、その迫力に押されるように部屋の隅の方まで追いやられる。端正な顔が俺の目を覗き込んでくる。近い近い近い……ほ、ほらアイリが変な目で見てるし……ん?何だ?


 マールさんは俺の耳元に口を近づけ小声で呟いた。


「……初キスがオッサン。」


 …………。


 ……………。


 ………………。


 な、なぜだー!なぜバレたー!!しっかりきっかり封印した記憶なのにぃぃ!!あわわわわわ……


 きっと第三者が見たら俺の目は今、下手なバタフライするほど泳いでいることだろう。


 俺の取り乱す様を見て、マールさんはにやりと笑う。この人。悪女だ!!


 いったい何者なんだよっ!!看破!!


―――【看破】に失敗しました。―――


 クソっ!!詳細看破だ!!


――――――――――――


■ステータス

名前/マール・アドリアーナ

Lv.3(15)

種族/人間(半樹精(ドライアード・ハーフ))   年齢/29歳(439歳)  職業/魔術師

HP 350/350

MP 440/440

腕力  195

体力  150

敏捷度 100

器用度 110

知力  350

精神力 355


加護:世界樹の加護

称号:種を超えた結晶 ガート村の魔術師

装備:魔術師のローブ 古代樹の杖

スキル

―【樹木魔法/Aランク】【精霊魔法/Bランク】【隠ぺい/Bランク】【人化】


――――――――――――


 なんか今まで見た中で一番凶悪なステータス……ウルフ・イーターが可愛く見えるぞ。


「な…なんで……半樹精って何だよ……」

 半樹精という言葉に、少し動揺するが、すぐに元の怖い笑顔に戻る。

「ふーん。なるほど。そういう事ね。ガンファ。アイリちゃん。ちょっとこの旅人さんとお話があるの。

 ちょっと借りていくわね。帰りが遅くなるようだったら、私の所に泊めるから心配しないでね。」


 気付くと腕を組まれ、ズリズリと家の外に引き出されていく。


「ゆ、ユウマさん!私……信じてますから!!」


 おいおいおい。アイリさん?なんか勘違いしてませんか?いや、誰も止めてくれないの?

 頼みの綱のガンファは……くっ……死んだ目で手を振ってやがる……


 ドナドナドーナードーナー 売られていく仔牛の気分だ。


 あぁ、これから俺どうなるんだろう。



 †



「―――というわけなんだ。で、現在に至る……と。信じてもらえるかは解らないけど。」

 俺は、村の外れにあるマールさんの家にいる。そこで、この世界に来て自分に起きたことを洗いざらい喋っていた。なぜか、マールさんに促されると断ることもできずに、次々と口をついて話していってしまう。


「貴方が異世界人だってのは解ったわ。この世界に疎いこともね。

 ふぅ……まぁ、害はないようね。ごめんなさいね。ちょっと強引な手段を取っちゃったわね。」


 今までマールさんに張りつめたような緊張感がふっと緩む。


「何がなんだか解りませんけど、さっき洗いざらい喋ってしまったのは魔法か何かですか?」

 先ほどから感じていた違和感について聞いてみる。

「ふふ…。そう、魔法よ。もうバレてるかもしれないけど、樹木魔法……精神に作用させて、

 貴方に喋ってもらったの。嘘は言ってないみたいね。あ、ちなみにこれも魔法で確かめたから。」

 すこし悪戯っぽい笑みを浮かべる。それは先ほどのクールビューティーではなく、ひどく妖艶な印象を受ける。

「えと……まだ、魔法使ってます?なんかドキドキしてるんですが?」

「ふふふ……どうかしら?内緒よ。な・い・しょ♪

 まぁ、冗談はこれくらいにして、貴方も聞きたいでしょ?私の正体とか色々と……」


 ふっと先ほどの妖艶さが消える。魔法だったのか……残念なような、そうじゃないような……


「じゃあ、まず最初に……なんで俺の称号のこと知ってたんですか!!ステータス見ても、それらしいスキル持ってないのに!!いや、そんなことはどうでもいい!!忘れて!!お願いします!!忘れてください!!お願いします!!お願いしますぅ!!」

 これだけのセリフを綺麗な土下座をしながら、言い切った。

 恐る恐る顔を上げるとドン引き顔のマールさんがいる。


「わ、わかったわ。わかったから、その姿勢どうにかならない?

 なんだか解らないけど、こっちがすっごく悪いことしてる気になるわ。」


「あ、ありがとう。ありがとうございましたー!!」

 ふぅ……これで、なんとか生きていける。


「でも、どうやって俺のステータスを覗いたんです?これも樹木魔法ですか?」

「ふふん。ステータスを見たと思っているのね。違うわよ?樹木魔法を使ったのは正解だけど。

 私がやったのは、貴方のトラウマになってることを魔法で探っただけよ。

 普通、ここまで効果のある魔法じゃないから、逆にこっちがビックリしたわよ。」


 トラウマを抉る魔法……樹木魔法、恐るべし!!マジ勘弁してください。切実に……


「ふぅ……それでは、改めて聞いていいですか?」

「ええ。いいわ。貴方にも迷惑をかけたみたいだしね。」

 うん、ようやく正常な思考が戻ってきた。俺は、今までの出来事を整理し、質問をしていった。


「アイリがハイエルフの女王で、マールさんはその関係者ということであってますか?」

「関係者……そうね。」

「アイリを守るために、この村にいる?」

「……そうね。」

「そのことは、アイリは知らないけど、ガンファとたぶんバラガさんも知っている?」

「ええ。そうよ。アイリは自分のことをただのエルフだと思っているわ。だからステータスプレートも作らせてないし、できれば村から出すつもりもないわ。」

「それがアイリのため?」

「そうよ。それがアイリのため。」

「……どうして俺にこんな話を?」

「そうね……ちょっと長い話だけど、聞いてくれる?私とアイリがこの村に来た理由……」


 マールさんは、大きく深呼吸を一つすると、ポツポツと話し出した。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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