表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/13

5 「最大のピンチランキングTOP3」に入る大ピンチに遭遇。からのラブ・ハプニング(仮)。

蘭からの返信は、案外すぐ来た。どうやら、「情報通のルナちゃん」からまたメールをもらったようだ。誰か知らないけど、ありがと、ルナちゃん。

そして、気になるメールの内容はこちら!


何とも言えないみたい…。でも上原君は詩音と別れた後も、変に動揺していたとか不思議なことはなかったみたい。こればっかりは話の内容を聞かなきゃわかんないって。とにかくひとまず安心かな?イカすみ?w

Ran


うーん、私の質問の答えに関しては大満足だけど、イカすみってなんだろうねー。

イカすみ…イカすみ…その名前で呼ぶんじゃなああああああああああああああああい


少々気を取り乱してしまったけれど、まぁいいじゃないの。情報収集のつづきはまた明日、戦場をメールから学校に変えて行おうじゃないか。私はとことんやるぞ!




―――やってきました、告白から2日目!

ここは、第二の戦場である学校。時刻は、まもなく一時間目の後の休み時間が終わるころ。

上原君とは…相変わらず話せていない。でも、蘭のメールの通り、変に挙動不審だとか、そんなことは全然ないから、詩音が本当に告白したのかはわからない。


ところで、二時間目は理科。どうしたらこんなにつまらなくなるの??と聞きたくなるほど神様級につまらない中年のおじさん先生の授業。私は理科がニガテ。そして大嫌い。

あーそう言えば昨日はずーっとSNSで遊んでて、夜中まで起きてたな~あ。

――――この四つの要素がそろったとき、私は眠りの世界への招待券を手にする。眠りの世界にいられるのは、授業が終わるまでの50分。


なーんて、ひとりでふざけた想像をしていると、眠りの世界へと導く鐘の音(笑)が聞こえてきた。睡眠のための準備はばんたんです。



「―――であるから、水の電気分解の化学反応式は…」

授業開始5分。私の脳ミソは、早くも眠りの世界(笑)に旅立とうとしている。中年のおじさんの先生の声がどんどん遠くなってい……く…よ……。


「水の電気分解の化学反応式は何だ、じゃあ、斑鳩!」


ふへ?

いま誰か斑鳩って言った?え?


「斑鳩、水の電気分解の化学反応式は?」

「はっ、え、えーと」


中学生にとって、「最大のピンチランキングTOP3」に入るピンチーーーーー!!!!!


たすけてーへるぷみー頭のいい蘭さーん悪女なんて言ってすみませーんお願いたすけてーテレパシー使ってでもいいからお願い答えをぷりぃぃぃぃず


あまりに焦り過ぎたのか、私の思考回路はショート寸前じゃなくて完全にショートした。


誰かぁぁぁぁぁぁっ!



―――次の瞬間に起きたことは、私の思考回路をさっきとは違う意味で、さらにショートさせた。



「先生、斑鳩サン今日の朝頭痛がするって言ってたよ?だから具合悪いのかも」


ちょっとだけほわんとした、でもかっこいい、あの声…。

先生に授業中でもタメ口を使う、優等生ならではの特権(?)。


「そうなのか?斑鳩」

「は…はい」


私ののどはからからに乾いて、かすれた変な声。


「じゃあ、保健室行って来い」

「はい…」


私はなるべく具合が悪そうに見えるよう、体を縮こませて教室を出た。




保健室のベッドに寝転がりながら、ぐっちゃぐちゃに混乱した頭を整理する。


① 理科のつまんない授業中、うとうとしていたら到底私にはわかりそうもない問題で、先生にあてられた。

② そのとき、私を救ってくれたのは…あの、上原君。

③ 上原君は、私は朝から頭が痛いそうだ、と言って私を保健室送りにした。

④ 私は頭なんていたくないし、上原君とは一言も話していない。


ええっと、これ、どういうことなんだろうね?読者の皆様、どういうことが分かる方、います?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ