表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/13

 二年一組 出席番号三番 上原隼人

上原君の一人称です。

今朝学校に来て机の中を見てみたら、見知らぬルーズリーフが一枚、入っていた。その時教室には誰もいなかったから、その場で取り出してみると、それは手紙らしく、以下のような内容だった。


上原君へ

ずーっとあなたのこと、好きでした。

お返事ください。


二年一組 斑鳩


なんだ、これ…?

あ、もしかしてラブレターってやつ?それなら、以前にも渡されたことがある。でもそのときの差出人の女子は、どピンクでハートが飛び交っている模様の便せんを使っていたから、これはラブレターではない、と思う。ラブレターっていうのは、もっとド派手なものだろうから。俺はそういうの嫌いだけど。

でもそれじゃあ、「ずーっとあなたのこと、好きでした」っていうのは何?


うーん…やっぱりラブレターか、これは…。


困った。「二年一組 斑鳩」というのは、小5のころからクラスが同じ、斑鳩すみれのことだ。つまり、斑鳩が俺にラブレターを渡した、ということになる…のか?

「斑鳩」と「ラブレター」が、どうしても結びつかない。斑鳩は元気はつらつで、こんなことをするような性格じゃない…と思う。あのさっぱりした性格なら、わざわざ手紙なんて書くか?


いろいろと頭を悩ませていると、廊下からぱたぱたという足音と、数人の女子の話し声が聞こえてきた。はっとして時計を見ると、朝のHRがはじまる20分前…。俺の貴重な読書時間がぁぁぁぁっ!

20分でもいい。読書は大切だ。

俺はそのルーズリーフを机にしまい、借りていた本を持って図書室に直行した。

同時に、同じクラスの飯坂蘭と数人の女子が教室に入ってきた。そう言えば飯坂は斑鳩と仲がいい。あれ、というか飯坂は俺の友達の筑波嶺雪耀の彼女だ。

そんなことはまぁどうでもいい。今は読書だ、読書!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ