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第二話 異世界(13)

美紀「凄い数だよ!」


身構える私を他所にミリアムは、平然としている。


ミリアム『来たよ。私の友達!』


美紀「友達?何?」


たくさんのミリアムと同じ格好の小動物が、がれきの山を崩し掛ける。


小さい身体でも数百、数千もいれば、私達の力よりずっと大きい。


みるみるうちにがれきの山が無くなっていく。


優希「凄い!凄い!」


ミリアム『静かにしてください!もう、お城の中に声が聞こえる頃です。後は、気付かれない様にそっとがれきをどかさなければなりません。』


美紀「もう、敵の中に入ったよ。慎重に行かないと見つかるよ。」


優希「ごめんなさい…」


瑞穂「本当にの手中にいる。気配を感じる…優希ちゃんも感じている筈だよ。」


優希「うん、そうだね…」


もう、目前に迫っている出口。


慎重にがれきをどかしていく。


すると、出口の証である明かりが見えてきた。


外は、夜が明けて朝になっている。


がれきの山を周りが見える程度に大きく開ける。


ここは、階段の下の様だった。


おそらく、外は、宮廷の内庭になる。


元々は、この通路が町に通じていた。


しかし、外敵を封じ込める為にリクア軍がこの通路を崩して塞いでしまったのだろう。


外の兵士たちに気付かれない様にそっとがれきを取り除いていく。


そして、全員が周りを警戒しながら外に出る。


もう一度、がれきを集めてここから外に出て来た事を悟られない様にがれきを戻しカモフラージュした。


いよいよ、城内に潜入する。


まず初めにする事は、牢獄にいる王様を助ける事。


来ていた防具を脱ぎ捨てるとそれは、リクア軍の服装だ。


慎重に気付かれない様にしかも堂々と前に進まなければならない。


そして、隊列を二つに分けて離れて進む。


それは、リクア軍の兵士は、元々、四人程度のチームを組んで活動しているからだ。


チームは、


先行…美紀、徹、三咲、理恵ミリアム


後行…瑞穂、優希、理穂


の二班に分かれる。


そして、先行、後行共に少し距離を置いて先行している四人を見失わない様に前へと進む。


緊張が走る中潜入が始まった。


途中、騎士と出会うがリクア軍の敬礼を見様、見まねで敬礼をすると騎士は、気付かず通り過ぎていく。


ミリアムの案内で牢獄を目指す。


牢獄は、地上十階にある。


階段を無言で登る。


上の階に行くに連れて兵士の数は、少なくなっていく。


そして、牢獄の前まで何とか事が出来た。


牢獄の扉の前には、監視の兵士が二人いる。


その兵士を倒して中に入るしかない。


仮に兵士を倒して中に入れたとしても外に兵士がいる様に見せかけなければならない。


そんな作戦を先行、後行のチームが合流して作戦を立てたのだ。


徹「ここは、一気に全員で奇襲を掛ける。敵は、二人だ。大丈夫!」


美紀「ミリアムに頼んで鍵の在り処を兵士から聞き出す。鍵を手に入れたら中に潜入を開始する。」


ミリアム『大丈夫です。必ず兵士から鍵の在り処を聞き出してみせます。私は、徹さんと共に行きます。』


いよいよ、作戦が始まる。


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