その5
ここから始まるは宴である。
~ユグド大陸記~
第一章三節より引用
「やはり私たち四人揃えば、最強ですわねだから私たち四人で暮らしませんこと?」
節制の天使シトラスはそう言うが…一緒に居たくないのがライムの本音である。
「あたしは勘弁だわ…あんたといるとお金が貯まって貯まって仕方ないし」
強欲の悪魔、マモンの親戚になるグリードの家に産まれたライムからしたら節制が一番辛いのである…金を使うな!と言われたら首を吊る!とアクアと契約するさい、言い放ち承諾させたりしている。
「やれやれ相変わらずだね…あの二人」
「だな…」
戦闘は終わり、あとは牙と角と指を持って報酬を受け取るだけになったために少し休憩を取ることにして、話を再開させようとしたその時であった。
「フハハハハ!聞こえているか人の子に悪魔に天使に妖精に獣たちよ!」
「なんだ!?」
「頭に流れ込んでくる?」
「っ誰ですの!レジストできないなんて…」
「っく…」
そう最近の怪物たちの討伐依頼の多さに疑問を感じていた…ただそれを認める訳にはいかなかった…だが、現実のものとなってしまった…。
「我こそは、怪物たちの主にしてこの世を手にすべき王!怪物王!ヒュドリアである!」
その瞬間世界は絶望に包まれた。
「ヒュドリア…復活したのか?」
「まさか…ねぇ」
「なんてこと…」
「仕方ない…か」
声は世界を巡る、怪物の森を中心に東の妖精の街…フォレストタウン、西にある獣人の街、アニーバレー…そして人間たちが暮らすオケアノス大陸へと…。
「まいったわね…」
「あぁ…前回のヒュドリア討伐から60年」
「周期的にはそろそろでしたものね…」
「OK、やってやろうじゃないの!」
こうして世界中の人々を巻き込み討伐隊募集が始まるのであった。
「待っているぞ人間共…この世界を、夢を終わらせないようにするためにも…な」
怪物王は待っている、世界の秘密を…何度でも復活する自身を含めた秘密を自身を殺す人間に教えるために。
怪物の森の奥にある、世界樹ことモンスツリーの頂上の王の間にまでやってこれる強き者達を…。
怪物王は待つかつての七人の魔王と七人の天使…そして四人の獣王と三匹の妖精、そして二人の人間の勇者の一行を。
~ユグド大陸記~
第三章第八節より引用




