その3
強欲の象徴、全てを守る狐と全てを攻める針鼠
果たしてどちらがましなのか…
大罪の巣の一角に建つ一軒家にアリスとライムが住んでいる、子供ながらに頑張って二人で建てた立派…とは言い難いが、それでも立派な家だと二人は胸を誇っていたりする。
「「ただいま~」」
ドアを開け、早速準備に取りかかった二人、忘れ物の無いように準備をしているアクアを横目に釘打ち機の調整をライムは始めていた。
「ん~」
悩むアクア。
ちょうどそこに釘打ち機の調整を終わらせたライムがアクアの様子を見にきていた。
「準備は終わったのアクア…ってどうしたのよ?珍しいわねあんたが悩むなんて」
「いや…二本持って行ってもな~って思ってさ」
相棒が準備を終えたあとに悩むなんて…と思い珍しく突っ込んでしまった、そんな自分が珍しいな…とか思っちゃったり、それとアリスが言ったことに対してもまた珍しさを覚えてしまっていた。いつもの剣とさっき買った剣…二刀流ではないアクアにとって悩む所…なのかな?両方持って行けば良いのに。
「両方持ってけば?」
ライムはそう言うけど、俺は二刀流じゃないしなぁ…ドロップやシンクロ無しにアレが使える剣といつもの魔術剣…いっそのことそうしようかな…。
「そうしてみるよライム」
こうした準備を終わらせたた二人…いつもの馬車乗り場まで歩き今日の依頼を完遂させて、明日は休もうとか思ってたりする二人であった。
次回、戦闘開始