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錆びた時代  作者: Lam123
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世界への宣言:天空都市、再起動

エーテル発電所のコア・ルーム。

リナは最終スイッチに手を置いた。隣にはカイが立っている。彼は全身のソウル・スパークを最大に高め、不安定なエーテル流が暴発しないよう、都市の血管を生きたスタビライザーとして支えていた。

「行くわよ、カイ!エーテル発電、フルパワー!」

「おう!いつでも来い!美味いメシのためなら、エーテルだろうが何だろうが、制御してやる!」

カチッ!

リナがスイッチを押し込んだ瞬間、コア全体がまばゆい黄金色の光を放った。雷鳴のような轟音がタワー全体を駆け上がり、それが動力へと変わる。

ゴオオオオオオオオオオッ!!!

数秒間の沈黙の後、クラウド・シティはゆっくりと、しかし確かな力をもって目覚めた。

消えていた都市の全ての灯りが一斉に点灯し、眩しい白光が雲を突き抜けて地上を照らした。停止していたエーテル・シールドが、巨大なドーム状の青いバリアとなって都市全体を覆う。そして、長らく漂流していた都市の船体が、力強い推進音と共に天空に固定された。

『再起動完了!メイングリッド、オンライン!都市機能、全て回復しました!』コッコが歓喜の電子音を上げた。

外周プラットフォームでは、再び攻め込もうとしていた錆喰い鳥の飛行艇団が、突然の強烈な光と再起動したシールドを見て、恐怖に駆られて散り散りになった。

「うそだろ!あの幽霊船が動きやがった!」ギルの悲鳴が空に響く。

リナは無線機を握りしめ、安堵のため息をついた。「勝った…!」

二人は中央タワーに戻った。そこは、以前ヘリックス博士が支配していた玉座の間だ。しかし、今はシステムが全て回復し、完璧に清潔な空間となっていた。

カイは、その玉座の間で、ジェット大剣を持ったまま立ち尽くしていた。

「な…なんか、落ち着かねぇな。こんな綺麗な場所に俺がいていいのか?」

リナは、コア・システムを操作しながら冷静に言った。「いいも何も、私たち以外の支配者はもういないわ。カイ、あなたは今、この天空都市クラウド・シティの責任者よ」

「責任者…」

その時、リナの端末から、膨大な量の情報が流れ込んできた。

『リナ、マスター。メインレーダーが、周囲1000km圏内の全ての軍事レーダーにシティの再起動を検知されました。特に南西方向、旧大陸統合軍の残党と思われる、大規模な艦隊が急速に接近中です。』

クラウド・シティの復活は、彼らをただのスカベンジャーから、世界情勢を揺るがす新たな超大国へと変貌させたのだ。

「いきなり軍隊かよ!」カイは焦る。

「これが、私たちが電源を入れた代償よ。この街は、世界にとってあまりにも大きな餌なの」リナは厳しい表情だ。

そんな中、カイはふと、壁に設置されたフード生成システムに目を向けた。

「なあ、リナ。その都市システムに、俺の最初の**『責任者命令』**を入力してくれ」

「何よ、防御システム?エネルギー配分?」

「いや。フードシステムだ。これまでの効率重視の栄養パックのレシピを全て破棄しろ。そして、味とボリュームを最優先にした、最高のビーフシチューを大量生産するように設定しろ!」

リナは呆れた顔で笑った。「最高に効率の悪い命令ね!」

「うるせぇ!美味いメシがあるから、俺は戦えるんだ!この都市のエネルギーは、美味いメシのために使うんだよ!」

リナは笑いながら、その命令を実行した。その瞬間、システムはDr.ヘリックスの教義から完全に解放された。

ピッ、ピッ、ピッ…。

その時、KOKKOの端末に、これまでにない強力な暗号化通信が届いた。

『緊急通信!旧大陸統合軍残党艦隊の旗艦から、リナ宛に暗号化通信が入電しました。解読します…』

数秒後、KOKKOは静かに、しかし威厳のある声でそのメッセージを読み上げた。

『—クラウド・シティの新管理者へ。我々は、この古代都市の管理権を要求する。抵抗は無意味だ。これは戦争の始まりである。貴殿らの存在は、世界の調和を乱す。—』

カイはジェット大剣を肩に担ぎ、玉座の間を見渡した。空腹は満たされた。しかし、新たな戦いが、始まったばかりだ。

「世界の調和?そんなもん、美味いメシの前じゃ、何の役にも立たねぇ!」

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